かっぷめんをつくってみました。
「白ちゃん、ただいま。」
「ただいまー。」
「おかぁいー。」
「あれ、何それ?
どんぶりに紙で蓋をしたよーな感じの入れものだね。」
「錬金術で作った「かっぷめん」だよ。
料理のスキル低いから、錬金術で無理やり作ってみた。」
「かっぷめん?って食べ物だよね?
えっと、携帯食料ってことかな?
携帯食料にしては大きい感じだけど。」
「むー。
携帯できないってわけじゃないけど、たぶんどっちかというと非常時の食料として開発された感じかな?
おゆいれて、1小刻の半分くらい待つとたべれる。
ふたあけなければ、たぶん半年くらいはこのまま保存できるかも?
本物だったら何年かはもつはずだけど、今回のはまほーで再現しただけだから性能はかなり落ちる。」
「へー。「本物」って言う発言が出るということは、こんなの作ってる場所もあるんだねー。
料理のスキル無しでも作れるならすごい便利そう。」
「むー。
そーいえば、料理のスキルないとどーなるんだろう。しらべてなかった。」
「あ、そういえばそうだね。
スキルなかったらお湯を沸かせないわけだし、料理とかそーいう系列のスキル無しで作るとかありえないか。
調べようがないね。調べる意味もないし。
んじゃあたしよりみやっちのほーが料理スキル高かったはずだからみやっちに作ってもらおーか?」
「にゃー。おねがいー。
これ、味は好きなんだけど、小さいころに何回か毒物混入された思い出があるからちょっと苦手。
ふたりが準備してくれれば食べれそうな気がする。」
「・・・白ちゃんの小さい頃って、何歳くらいのこと?」
「むー。
8さいくらい、か、5さいくらい?」
「それって、トラウマになってるってことじゃない?
エルフの8歳がどのくらいかは知らないけど、今より年が少ないことは確定なわけだし。
無理して食べることもないんじゃないかなと思う。」
「そうね。
白ちゃんを外見通りと判断するつもりはないけど、少なくとも身体的には弱い状態だったはず。
その状態で毒を盛られたなら、体が受け付けなくなるのも自然だと思うわ。
無理はしないほうが良いと、私も思うわ。」
「むー。
でも、毒を盛られたことがない食べ物のほーが少ないくらいだし、ちゃーしゅーめんすきだし、たべたい。」
「・・・それなら気にしないほうが良いのかしら?」
「うーん、気にしないしかなさそうだね。
白ちゃんが気にしてないのにこっちでなんだかんだ言うのも変な感じだし。
そんなわけで、みやっち、お願い―。三人分作ってー。」
「みーたん、おねがいー。」
「・・・うん、わかったわ。
まずお湯沸かせばいいのよね。」
「らー。
おゆわかす、かっぷめんのふた開ける、具材の袋あけて好みの具を入れて、中の線までお湯入れてふた閉めて少し待つ。
そーするとできあがる。
とりあえず嫌いなものなければ全部入れていいと思う。」
「えっと、私の嫌いなものはなさそうね。
この干し野菜みたいなものは味の想像がつかないけど。
はやてちゃんもこれなら大丈夫よね?」
「うん、たぶんいけそう。
これが干し野菜で、これは干し肉かな?
全部入れでお願い~。」
「わたしはちゃーしゅーきらいだからちゃーしゅーぬきでー。
その干し肉、きらい。」
「えっ、嫌いなのに作ったの?
なんかすごく手間かかりそうな感じなんだけど。」
「らー。
嫌いだけど作った。
こまかいまほーを何回か使うときは、さいしょにせっけーず?魔法の手順決めて、その通りに繰り返す方が楽。
最初の手順作るときに、その干し肉の作るところも入れちゃったから、なんか自然にできる感じ。
できてからいらないのを抜くほーがらく、なんだね。」
「なるほどー。
副産物なんだねぇ。」
「らー。」
「そろそろ出来上がったころかしら?」
「たぶんそのくらいだね。
いただきまーす。」
「いただきます。」
「くち、やけどしたらたいへんだし、さめてからたべる。
さますさらつくっておこうかな。
錬金合成ー。」
「料理をさますためだけに錬金術で皿を作っちゃうとか、なんかすごい技術なはずなのに残念な感じが少しする気がしちゃうんだけど・・・。」
「むだにつかっていかないと、実力つかない感じ、だね。
錬金術って、最初はそんなにすごいもの作れるわけでもないし。
欲しいもので作れるものを何度も作って経験つんでかないと。」
「そーなんだ。大変なんだねー。
・・・おいしいね、このかっぷめん?っていうの。」
「そうね。おいしいわね。
お湯をかけると普通の野菜みたいになるのねぇ。さっきの干し野菜みたいなものが。
すごい技術だわ。」
「にゃー。
それはよかった。
まほーでさいげんするの難しかったけど、成功だったね。
はやくさめないかなー。」
白ちゃんの好物の一つは「チャーシューメンのチャーシュー抜き」でした・・・。
ちゃーしゅー、なまえが、なんか、きらい。