食事とお買い物
市場入り口近くの屋台。
エルフが、下から鷲づかみするような持ち方をしたフォークで、ぎこちなくナポリタンを口に運んでいる・・・。
「にゃー。ここのなぽたん、やっぱりおいしい。」
「そだねー。ここの料理は安定しておいしい感じ。安いし。
まあ安いとは言っても最近の物価上昇で10チップ超えるようになっちゃったけどね。」
「そうねぇ。
最近はなぜか仮眠室が取りやすくなったから少しお金に余裕はあるけど、今回の値上がりは大変ね。」
「み?
お金、しょちょーからたくさんもらった、って言ってた、よね?」
「え?
・・・・あー。そいえば白ちゃんと会って何日かたったとこでもらってたね。銀貨100枚。」
「そんなものもあったわね。すっかり忘れてたわ。
使うつもりなかったから・・・。」
「んじゃ、けっこー派手に使っても大丈夫ってことになるかな?」
「良いかもしれないわね。
今の収入が少ないのは確かなわけだから、ある程度残しておいたほうが良いと思うけど。」
「んじゃ食べ終わったらお買い物ーってことで。
白ちゃんはなんか買うものある?」
「編み物、とか、さいほー、とか?
そーいうのの練習、する道具、ほしい。」
「んーと、それは編み物と裁縫を両方?どっちかでいいの?」
「どっちかー。」
「それじゃ、まず手芸の店で毛糸とか買おうか。
初歩の本とかも置いてあるはずだし。
あたしはまだ買うもの決まってないし。」
「むー。
ほんは、一か月前くらいによんだから、どーぐと材料だけ、でいい。」
「いや、1か月前に読んだって言っても・・・・
あー、覚えてるのか。」
「らー。」
「それじゃ、手芸の店に行きましょうか。」
「にゃー!」
・・・
市場内、手芸道具の屋台。
「けいとー。あと編み物の棒―。
どんないろがいいかな、っと。」
「そいえばさ。
白ちゃん、編み物でなに作る予定なの?」
「むー。
たぶん、おもてに着れるようなものはできないと思うから、下着?
練習終わったら、作る。」
「あー。毛糸のパンツみたいなやつ?」
「らー。だいたいそんな感じの。」
「まだ寒いし、いいかもねぇ。」
「らー。がんばる。
けいと、たくさん買う。」