解読終了
帝国中央図書館、仮眠室。
仕事に行っていた2人が帰ってきたようだ・・。
「ただいまー。」
「ただいま。」
「おかぁいー。」
「ちょっと聞いてよ白ちゃん。
なんか、今日昼ごはん食べに行ったら、値段がすごく上がってたんだよ!」
「食べ物だけじゃなく、全体的に物価が上がったらしいわ。
物価調整分として少しだけ給料も上がったけど、物価の上がりかたのほうが大きかったわね。」
「むー。すごくあがった、ってどのくらいかな。
ばいくらいになった?」
「いや、倍まではいかないけどね。
えっと、銀貨1枚だったのが銀貨1枚と大銅貨5枚になるくらいかな?」
「それは、すごくあがってるね。」
「そうね。
私とはやてちゃんは所長からもらった資金がまだ残ってるから大丈夫だけど、ほかのアルバイトの人はかなり生活苦しくなると思うわ。」
「もともとがかなりの安さだしねぇ。給料。」
「むー、それは、たいへんなかんじ?」
「そだねー。
あ、そーいえば、朝読んでた奥義書、どうなったかな?
なんか使えるよーになったりした?」
「らー。
かたほーは、つかえるていどのわざにへんかんできたー。
もうかたほうは、じゅんびをいろいろすれば、たぶんつかえる。」
「どんな感じの技?
使ってみても大丈夫な感じ?」
「むー。ここではつかわないほうがいいかも。
つかえるていどにかえたわざは、あてることができれば、ばりあとか、ぼうぎょりょくとか、ほとんどむしして、たいりょくをけずれるわざみたい。
かんたんにしたほうのわざをもとにして、まどーしょみたいなのつくってみたけど、ちょっとだけまりょくしょうひたかいから、よんでもつかえるひとはあんまりいないかな。
みーたんとはーたんがつかいたいなら、かんたんにつかえるまほーしょつくるから、いってね?」
「おお、バリアと防御無効って、かなりすごい技なんじゃない?
昇格試験の実技で使えるかなー。」
「戦闘技術の試験で使い捨ての魔法書を使うのはさすがにダメなんじゃないかしら?」
「そーかなー。
あの所長ならまあいいんじゃないかの一言で通してくれそーな気がするけど。
あ、一応その魔導書みたいなの、っての見せてもらっていい?」
「らー。どうぞー。」
「ありがとー。
えーっと。タイトルは・・・
「偽典・灼熱のドラゴンブレス」!?」
「らー。
「なまあたたかいいき」を、にんげんにもうてるよーにかいぞーしたわざー。
ほんものとくらべるとかなりいりょくおちるとおもうけど、しろぜめするときにじょうもんにあなあけるくらいにはつかえる、かも。」
「えっと・・・。
どうして生温かい息が、ドラゴンブレスになるのかしら?」
「むー。
たぶん、どらごんどうしだと、なまあたたかいなーってくらいしかだめーじないのかも?」
「・・・ドラゴン怖いね。」
「・・・そうね。戦おうとするだけ無駄、って言われる理由が少しだけわかった気がするわ。」
バリアと防御を無視、という説明ですが、ドラゴンに撃った場合は普通にうろこの防御力で防がれます。ブレス耐性もっている場合もある程度防げます。
攻撃を1回防ぐとかいう効果の技では防げない、ただ防御力高いだけでは防げない、という感じです。
「ゲーム」内用語解説
「奥義書」・・・すごい技の情報が書いてある本。
「魔法書」・・・対応するスキルを持たない者でも簡単に魔法や必殺技などを撃てるようにするために使う本。原則使い捨て。魔力や気力などがあらかじめ込められていて使用者が消費しなくても使える物と、使用者が消費する必要があるものがある。
「魔道書」・・・魔法や必殺技などの使い方を学ぶことができる本。タイトルや文章でそれとわかるものもあるが、普通の本に見せかけた物もある。
「魔導書」・・・開いた者の記憶にスキルの知識を直接刷り込む効果が付いた本。
※ただし、呼び方は人それぞれ違う場合があるので、この使い方が常に正しいとは限りません。