少し上達したらしいです。
「ただいまー。」
「白ちゃん、ただいま。」
「おかぁいー。」
「例の賞品の指輪、なんとかなりそうな感じした?」
「まだできなそーなかんじだった。
れんしゅうしたらできるのかどーかも、わからないんだけど、こんどまたすこしれんしゅうしてみよかなとおもってる。」
「あれ、白ちゃん何持ってるの?箱?」
「らー。はこー。
なかみは、れんしゅーでつくったゆびわ、だよ。
おおきさいろいろでつくってみた。」
「指輪?どんなのか見せてもらっていい?」
「らー。どうぞー。」
「うわ、ずいぶんいっぱい入ってるね。
鉄の指輪と、銀の指輪、かな?
あ、でも、なんか違ってる気がするね。なんとなくだけど。」
「まてつのゆびわと、まぎんのゆびわ、だよ。」
「魔銀、ということは、まさかミスリル!?」
「みすりるじゃなくて、まぎん、だよ?」
「魔銀って、ミスリルの別名じゃなかったかしら?」
「よくかんちがいされるらしーけど、べつもの、らしいよ。
かんたんにいうと、ぎんとまぎんのとくちょうをたして、つよくしたのがみすりる。
みすりるのだいようひんがまぎん。かな。」
「へー、ミスリルとは別なんだ。
それなら、魔銀なんていう素材は出回ってなかった気がするけど。
そんなのどーやって手に入れたの?」
「ぎんにまりょくいれるだけだから、かんたんにつくれるよ?」
「・・・ちなみに、入れる魔力の量は?」
「しらない。
おおめにいれても、ぎんのほうはとけすぎたりしないみたいだから、ちょっとおおめにいれてる。
てつのほうは、まりょくいれすぎるとどろどろになっちゃうみたい。」
「白ちゃんの感覚でちょっと多め…
間違いなく、普通の職人が手を出せるレベルでは無さそうね。」
「だろうねー。
そいえばさ、この指輪は、なんか効果あるのかな?この前もらったブレスレットみたいに、作ってみたけどわからないパターン?」
「こんかいは、のろいよけのおまもり。
ききめはつよくないとおもう、ないよりはたぶんましかもってくらい。」
「ほほー。
呪いかぁ。呪い怖いよね~。
見た感じで危険度がわからないのが怖い。」
「みたかんじでわかっちゃうのろいは、だいたいつよいのおおいらしいから、みえるのもこわいとおもう。
そんなわけで、ゆびわ、つけておいたほーがいいかも?」
「うん、そーかもね。
1個借りていい?一応つけておきたい。」
「私も借りていいかしら?」
「らー。
なんこでもどーぞー。
れんしゅうのふくさんぶつだし、ふたりがつけれるよーなおおきさならわたしにはあわないから。」