幸運の町6
しばらく更新ペース落ちそうです
朝。カジノ敷地内、ゲームセンター。
カウボーイハットをかぶったゴーレムの前に立った。
ゴーレムから、音声が再生される。
「よぉ、そこのお嬢ちゃん。
カメラの腕前に自信はあるかい?
撮影ゲームで俺と勝負して勝てれば、賞品が手に入るぜ。
気が向いたら挑戦してくれよな。」
「とりあえず、あのほうほうをためしてみよう。
こんかいはぎんかいれてみようかな。」
銀貨を一枚入れると、青年ゴーレムはカウボーイハットを指で押し上げ、にやりと笑った。
「俺に勝負を挑むやつが来るのは久しぶりだな。
まあ手加減してやるから安心しな。」
「おとといもしょうぶしたのにひさしぶり。
ここまではていけいぶんか。」
「難易度を選んでくれ。
成功報酬は難易度が高いほうが良いものになるぜ。」
難易度 EASY ノルマ100ダメージ以上 制限時間180
難易度 NORMAL ノルマ300ダメージ以上 制限時間300
難易度 HARD ノルマ1000ダメージ以上 制限時間420
難易度 VERYHARD ノルマ10000ダメージ以上 制限時間900
難易度 MANIAC ノルマ100000ダメージ以上 制限時間1800
「てかげんなしで。」
「おいおい、お嬢ちゃんの細腕で俺の全力にかなうと思うのかい?
悪いことは言わないから、この選択肢から選んでおきな。」
「てかげんなしで。」
「俺が本気を出したら、お嬢ちゃんには勝ち目はないぜ。」
「てかげんなしで。
ほんきをださないなら、わたしのかちってはんだんする。」
「忠告はしたからな。
全力で戦うのは初めてだぜ。楽しみだ。」
難易度表示がいったんすべて消え、新しい難易度が表示された。
難易度 LUNATIC ノルマ100000000ダメージ以上 制限時間3600
「まともにたたかうつもりはないから、たのしめないとおもうけど。
せんたく。なんいど『るなてぃっく!』」
「カメラの種類とフイルム数を選んでくれ。説明は必要ないな?」
「らー。れんしゃかめら、ふいるむむげんで。」
「それじゃ始めるぜ。」
ゴーレムが10メートルほど後ろに下がり、ゴーレムの目の前すぐのところにスクリーンが下りてくる。
スクリーンには、高層ビルのような建物が描かれている。
「3、2、1、スタート!」
「はじまった。
それじゃ、うらにまわって、と。
かくごー。」
連写カメラで、スクリーンの後ろにいるゴーレムの影を撮影し続ける。
「おいおい、こっちを撃っても仕方ないだろ?
スクリーンを見ろよ。影が映ってるだろ?」
「すくりーんにうつったのが、がんまんさんのかげだなんて、いっかいもいってなかったよね。
そして、『おれのかげをさつえいできれば』っていってたから、がんまんさんのかげをさつえいするのがせいかい、だよね?
ちゃんと、たいりょくへってるみたいだし。」
「・・・お見事。正解だよ。
まさか解かれるのに150年もかかるとはなぁ。
ようやく自由になれる。ありがとな。」
「み?
じどうおんせいじゃないんだ。」
スクリーンに「10000HIT」「100000000ダメージ」という表示が現れ、ゴーレムはバラバラになり崩れ落ちる。
ゲーム機部分から、いろいろな種類の貨幣があふれだしてくる・・・。
「なんだったんだろー。
とりあえず、『回収』っと。」
普通にスクリーンの影を撮影することでもクリアは一応可能です。ノーミスで撃ち続けられれば、ですが。