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図書館牢獄3

前回の『図書館牢獄2』と会話内容が一部重複しています。


後半の文章を修正しました。相談の結果が変わってます。

どくしんじゅつつかいのひとと、はなしたこと、かいていくね。





『≪≫の印の中は、考えていたことです。』

『ここから会話内容』



「しろ、です、よろしくー。

 しょくいんさんがふたりいるってことは、ここ、としょかん、だよね?

 としょかんにはみえないけど。」

≪図書館で大声であいさつは、良くないんじゃないかなー。≫


「重ね重ね失礼いたしました。

 ここは図書館で間違いありません。第127辺境図書館であります。

 図書館で大声を出すのは間違っている、それもおっしゃるとおりであります。」


「・・・み?」

≪150年ぶり?≫


「はい。

 この図書館に残された業務記録によると、今からちょうど150年前、中央図書館からの使者がこの図書館に降臨されました。

 飛んで帰るのが面倒だと仰せられまして、この魔法陣を残してお帰りになりました。」


「にゃー。」

≪この魔法陣を作ったのは図書館関係者だったんですか。≫


「はい、喜ばしいことであります。」


「み?」

≪喜ばしい?

 あなたがそう言うならそうなのかもしれませんね。理解はできませんが。≫


「え、あの、喜ぶところではありませんでしたか?」


「らー。みーみみみー。」

≪150年間も職員どうしの接触、交流がない、というのは、直通の交通手段が残されている状態では通常ありえないことです。

 つまり、今回私が扉を偶然見つけてなんとなく通ろうと思うまでの状態は、

「魔法陣の存在自体を知っている者がいなくなっている。完全に忘れられている。」

「魔法陣の存在は知っているけど、交流が必要な相手だと認識されていない。完全に見放されている。」

「交流すべき相手だと認識はしているが、危険性などを考えていくべきでないと判断している。完全に隔離されている。」

 だったことなどが考えられますね。

 図書館関係者が扉を作ったのに、その扉の使用方法が今の時代の図書館職員に伝えられていない、というのは、不幸か不手際か悪意か。

 まあ喜ぶべきことでないことが起きているのは間違いないわけです。

 もし、これから中央図書館との情報交流、職員同士の連携を必要とするならば、現状を変える手段を考えないといけないでしょう。

 まあ私は考えるつもりはありませんが。別に私には関係ないですし。≫


・・・・


「あれ?

二人とも急に黙っちゃ(ここで読心術使いの人が、もう一人の足をふんだ)

いたーっ!?」(そのまま踏みしめた)


「ぴ!?」

≪きゃっ!≫


「シロ様がせっかく説明してくださっていたのを遮るなんて、何を考えているの!

 そこでしばらく転がっていなさい!」


「にゅー。」

≪今までのところ、彼女の行動や言動に失礼な所は特に感じられませんでしたが。

 言葉をさえぎったりもしていませんでしたよ。

 あなたが聞き取るのが終わっていなかっただけで。

 自分の能力が追い付かないのをほかの職員の責任と判断して、しかも言葉の前に物理攻撃ですか。

 ここの『礼儀』はずいぶんと暴力的なものですねぇ。

 それと、図書館は静かにした方がいい。これは2度目です。

 どうせ聞いていない話なら、さえぎっても問題はなさそうですけどね。≫


「も、申し訳ありません。」


「み?」

≪謝る相手が違いますよね?

 そこで転がっているかたに、謝るべきでしょう。

 ・・・どんな強さで踏んだんですか。足。≫


「にゅおおお、いーたーいーぞー。」(ごろごろ)


「いったんかえる。またくる。それじゃ。」

≪戻ってこないほうがいいような気もしていますが、確かめたいこともありますし、少ししたら戻ります。

 それと、私は勘違いで踏まれたくはありませんので、この魔法陣から最低5メートル離れていてくださいね。≫




「かきおわった。

かいわは、だいたいこんなかんじだった。」


「なるほどー。

「みーみみみー」でこんなに意味は長いんだね。」


「どこまでつたわるのか、やってみた。

たぶんだけど、だいたいつたわってたみたい。」


「どくしんじゅつのひとののうりょくは、たぶんこんなかんじかな?

めもにかくね。」


『声を聴かれる(またはしゃべってるときの口を見られる?)と、その時考えていたことを、文章単位で聞き取られてしまう?

 考えていたことも声として認識しているらしく、普通に聞いた言葉とあまり区別していないらしい。

 短い言葉に長い意味を持たせた場合、その意味を普通に話す程度の時間、聞き取りにかかるらしい。』



「・・・ものすごい特殊能力ね。

考えていることが読みとられるなんて、悪用したらなんでもできちゃいそう。」


「らー。ほんにんに、じかくがあれば、だけどね。

みんなかんがえてること、ふつーにつたわってるもんだとおもってたみたい?

ききわけてるわけでもなさそうだったし。」


「・・・この会話見る限りでは、別にこの扉にまた行く必要ないんじゃないかなっておもうんだけど。

 読心術持ちがいる所だし、今のところ、行かなきゃいけないよーな物も無いよね。偶然選んだだけなんだし。

 それに、この人なんなの?同僚の足ぐりぐりとか。おかしいんじゃない?」



「わたしも、いかなくてもいいかなーとかおもったりもする。

 でも、としょかんに、「ひとをとじこめるまほう」とか「へやにいるひとのまりょくをすってよわらせるまほう」とか、そーいうののまほーじんがあるのはどーかなとおもったりもしてる。

 どくしんじゅつのひとも、わたしのことを「まほーじんとかそーいうのわかるひと」、ってはんだんしてたんだとおもうから、「とじこめられてたのからかいほうできるかも」、ってかんがえになってもおかしくはない。

 そーいうあいてにへんなこといってきげんそこねたらなんとかかんとか、ってかんがえると、あしをふんでとめる、ってほうほうもあり、かも。

 もんだいは、そのこうどうがぎゃくこうかだったことだけかな。」


「え、そんなのあったの?

 さすがに人を閉じ込める魔法の魔法陣があるってのはまずいんじゃないかな?

話した二人が閉じ込められてるってこと?」


「らー。

 まほうじんみたかぎりでは、でることはできるみたいだけど、まーきんぐされてたから、にげてもしばらくするともどされるかんじ?」


「それは解放できるならした方がいいんじゃないかな、とは思うわね。

 助けようとして自分が閉じ込められる、とかにならないなら、ね。」


「それもかんがえたけど、きたひとをとじこめるつもりなら、もうちょっとてがこんだしかけにするんじゃないかな、とおもってる。」


「うーん、

 判断は白ちゃんに任せるよ。

 ほっといても良いし、ここの図書館の他の職員に聞いてみてもいいし、行ってみるのもいいし。

 行ってみる場合であたしらも行った方が都合がいいならもちろん行くよ~。」


「えっと。

 いってみたい。いちおう。

 まほうじんをどうにかするかはきめてないけど。すきでとじこもってるとかいうかのうせいもあるし。

 それじゃ、はーたん、みーたん、いっしょにいくのおねがいしていい?」


「もちろん。いつでもだいじょぶだよー。」


「私もいつでも大丈夫、行けるわ。」


「それじゃ、じゅんびしてから、いってみよー。」

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