状況把握と体力の限界
さて。
まずは生き延びるために今の状況を把握しなくてはいけないな。
周囲の状況。
石造りの建物が多いな。
おそらくだが、中世的な世界観で、大きな街、なのだろうな。
肉体。
かなり小柄。というより幼児だな。かなり白いな。
装備。
全裸だな。
・・・・ゲームにはあまり詳しくないが、ふつうこういう場合は最低限の装備くらいは持っているもの、だよな。
システム画面から道具を呼び出せたり、そういう仕様が存在するゲームも多い、はず。
・・・メニュー画面とやらを開いて情報を確認してみたわけだが・・・。
文字が読めん。文字の配置もぐちゃぐちゃだな。
読めるのは、『白』と『エルフ』と『エルフ語』だけか。
『白』はプレイヤー名。
『エルフ』は種族名。耳がとがっていて色白な種族だったな。このゲームの発売前情報では選択可能な種族のリストにエルフという種族名は無かったはず。というと隠し種族か。
『エルフ語』は、技能だろうな。そのほかにも技能があるような感じだが、まったく読めないのでわからんな。
と、いうことは、
種族ランダム選択の結果、『エルフ』という珍しい種族になってしまった結果、共通語が使えなくなっている、ということか。
情報画面が読めないとは、かなり厳しい設定だな。
使える持ち物があるのかどうかすらわからん。
「○○、○○○○○○?
○○○○!?○○?」
おや、話しかけられた。
「どうも、怪しいものです。」
・・・やっぱり会話もできないようだな。
それにしても、冬の町中での全裸は体と心にこたえるな・・・。
ぱたり。
「○○、○○○!?」