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11日目朝

「おはよー。」


「おはよう。」


「みーたん、はーたん、おあよー。

あいてむぼっくす、つかえるよーに、なりました。」


「アイテムボックスって、この前使ってたやつだよね?」


「おなじ、かも。

あけかた、すこし、ちがう?」


「そーなんだ。」


「いままでのは、ぎゅーっとしないとあかない。

こんどのは、かんたん。」


「おお、便利。」


「でも、以前の開け方よりも、簡単に開けるほうが見られちゃいけないから、気を付けてね。

まあ前のも充分不自然に目立つとは思うけど。」


「み?

そーなの?」


「ええ。

アイテムボックスって、一部の魔法技師が、魔法道具で再現することに成功したスキルなのよね。」


「つまり、ごうとうとかにねらわれると。」


「おそらくそうなると思うわ。

魔法道具だと、性能によって違うでしょうけど、相当高いでしょうからね。」


「それなら、なるべくつかわないよーに、してみる。」


「そのほうが良いでしょうね。」


「なかみは、どーしたらいいかな?」


「中身?

なにか入ってたの?」


「らー。

もともとはいってたけど、いままであけれなかったかんじ?」


「なるほどー、エルフのお宝とかが入ってたりするとか?」


「み?

 たぶん、おたからってほどでは、ない?

 ××××だし。」


「そーなんだ。」


「ぎんかせんまいと、つえじゅっぽんだった。

つえはどんなのかわからない。」


「・・・銀貨千枚、って、充分お宝だよねぇ。」


「白ちゃんと会ってから、金銭感覚おかしくなってる気がするけど、お宝よね。」


「ためしに、つえ、いっぽん、だしてみる。」

『アイテムボックス』

「よいしょ。」


「あたしたちには見えないんだね。箱は。

ただ手を伸ばしてるよーにしか見えない。」


「そうね。

さすが魔法の道具って感じだわ。」


「むー。・・・おもい。

いちばんかるいの、どれかな。

・・・これなら、いけるかな?

ほかのよりは、かるそう。

よいしょっと。やっぱりおもい。」


(銀色の金属でできた長さ30センチほどの杖、持ち手には小さな緑色の宝石、杖の先には緑色の小さな宝玉らしきものが埋め込まれている。)


「・・・うん、それはしまっておこうか。」


「そうね。箱の中にしまっておきましょう。

そして、できればそのまま入れてることも忘れてしまいましょう。」


「み?

そんなに、あぶないつえ?」


「うん、別の意味でね。

銀色の杖で、白ちゃんが持てる重さってことは、たぶん、ミスリルだよそれ。

軽くて、頑丈で、魔力補助もできて、ってな感じで、めちゃくちゃ強い杖なはず。

小説とかの情報だとそんな感じ。」


「えっと、ミスリル鉱石自体は、貴重ではあるけど、ごくまれに採掘されることもあるらしいわね。

でも、杖に加工するほど集めるのも難しいでしょうし、それで装備を作れる人を探すのはもっと難しいのは間違いないと思うわ。

だから、ヘタに誰かに見せたりしたら恐ろしいことになるでしょうね。」


「なるほどー。

うってくれ、とか、どこでてにいれたんだーとか、そんなかんじ?」


「だね。

あと、やっぱり強盗に狙われる。と。」


「むー。

それなら、しまっておいたほーが、よさそう。

はこあけて、ぽいっと。

これでよし。」


「のこりも、ださないほーが、よさそう、かな。

よくかんがえると、つえ、いらないし。わたし。」


「あー、そーいえば、普通に素手で魔法使ってたね。

ぎゅーっとするほうのアイテムボックス。」


「使ってたわね。

 ということは、現時点では杖はいらなそうね。

 なにか魔力不足とか困った時に考えてみればいいんじゃないかしら?」


「らー。

 そうしてみる。」


「・・・白ちゃんが魔力不足に困る事態って、想像したくないなぁ・・・。」

 杖は初期パラメータを知力に多くふったことによるボーナスアイテムです。

 取り出した杖は、10本の中では一番軽く、白ちゃんでもなんとか持てる重さです。

 なんとか持てる、程度なので、使いこなすには筋力が全然足りません。

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