表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
122/446

子供冒険者協会(2)

子供冒険者協会から出て、裏庭へ行こうとする途中で立ち止まった。


「あ、そーいえば、れいのいれものは、まだれんしゅーちゅーだった。

 なにか、いれもの、かってこよー。」


「・・・これで、いいかな。

 すこっぷと、おそろい。」


ピンク色の、軽いバケツを銅貨5枚で購入。


「じゅんび、できた。

 こんどこそ、いってくる。」


駄菓子屋の裏にまわると、草でいっぱいになった裏庭があった。

手前は丈が低い草が多いが、奥の方には丈が高い草も生えていて、全体がどの程度の広さなのか見通すのも難しいほどになっている・・。


「まず、おおきいほうで、やってみる、かな。

 よいしょ、っと。」


大きいほうのスコップを地面に軽く刺し、足をかけて腕の力と体重を使いだんだん深く掘っていく。


「これで、あとはつちとくさをわければ・・・。」


小さいスコップを使い、草を丁寧により分ける。

草をバケツに入れ、土は元の場所に固める。


「うん、なんとか、できそう、かな。

 つづきつづき。」


土と草を掘り、草を選り分け、土を戻す。

ゆっくりとだが確実に、草を取り除いた・・・。


「ふー。つかれた。

 わかってたけど、ほんとに、たいりょくないなわたし。」


「えっと、たしか、おみせのわきにあるすいどう?じゃないか、わきみずかな?

 あれでてとあしをあらうといい、だったはず。

 ついでにくさもあらっておこう。」


「・・・これでよし。

 ほーこくほーこく。」


駄菓子屋の地下に移動し、協会の受付カウンターまで移動。


「すこしだけだけど、ほってきました。」


「お疲れさま。

 えっと。今回の評価だけど。

 掘った量は少なめだけど、作業も丁寧だったし、片付けもしてるし、手と足をちゃんと洗ってたのも良いことね。

 全体的には、かなり良い評価になるわ。ハンコを多めに押しておくわね。」


「み?

 これだけしか、ほってない、ですよ?」


「うーんとね。

 正直言っちゃっていいのかしら。

 最初のほうの階級で受けられる依頼はね、練習用って言ったらいいかな、依頼の仕組みを覚えてもらうためのものなの。

 たとえば、草を取ってくる、とかだったら、きれいな形でとってきた方が評価が高い、とか。

 お店に入るときに手とか足が汚れてたら迷惑だから評価が下がる、とかね。

 だから、しくみをわかってるなーって感じの行動をとってると評価が高くなるわ。

 もちろん、仕事の量をたくさんする、っていうのも評価を高くするにはいい方法だけどね。

 練習用だから報酬は出ないものが多いけど、まじめにやって仕組みを覚えれば、一人前になった時にいっぱい稼げるようになるはずよ。

 上の店のお菓子なんかカゴいっぱいに買えちゃうかもなんだから。」


「おおー。

 かごいっぱい、いいなぁ。

 わたしは、そんなにかっても、たべれないけど。

 こどものゆめ、ですね。」


「そうよ~。

 こう言っておくと、まじめにやってくれる子が増えるのよね。」


「なるほどー。

 べんきょーになります。

 それじゃ、またこんどきます。ありがとでした。」


「まいどありがと。また来てね~。」


1階の駄菓子屋に移動。


「良いなぁこの店、あたしたちでもお金持ちな気分になれるよ。」


「そうね。銅貨1枚でいくつか買える小さいお菓子もあるから、銀貨1枚もあればお金持ちな気分になれそうね。」


「あ、白ちゃん来た。おつかれさま~。」


「白ちゃん、お疲れさま。

 何かいいもの取れた?」


「ざっそーばっかりだけど、けっこーとれた。

 これで、つぎのけーかくが、できるかも。」


「おおー。

 なにかの計画がすすんでたわけだ。」


「らー。

 いろいろかんがえて、るのです。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ