第3話:あるマスコットとの閑話
「君が新しく入ったアルチェ君だね?よろしく。」
「よろしくお願いします。」
草刈り中に握手を求められ"きぅっ"とします。ぎゅっじゃないんです。攻撃力はあるのに握力がないんだよねー体力もだけど。
一日動いたらバテバテになりますよ。
握手してるのは、同い年くらいに見える少年で、名前はカズキさん。違う系統のVRMMOから来た人らしいです。
「やー、君が来てくれて助かったよ。」
うぃ?なにがですか??
「城内の最年少更新。」
キリッと真顔で言われたよ。カズキさん儚い系正統派美少年ですね。
じ…(カズキを値踏み中
うん、最年少はともかくマスコット返上は無理無理。
謀らずも優しく微笑んでしまったようだ。
「なんで君まで微笑むの!?」
美少女が可愛いのは当然でしょ?
でもね、カワイイ美少年は貴重なのだから…ガンバレ!!
ポムポムと背中を叩いてやる。肩を叩かなかったのはなんとなくダメージが大きそうだったから。
オレなら立直れないかな。
あっorzになってる…被弾してたのかい。
そういや、こっちに来てから嫌な感じの人に会わないな。
苦手なタイプとかあるのに不思議だ。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「…みんな苦労人ばかりだからじゃないかな。」
あ~、廃棄された人ですからねオレも嫌な奴なんて言われたくないから気をつけます。
「あのくらい普通じゃない?」
…以外に打たれ強いねカズキは。
「…裏切り上等のゲーム出身だからじゃないかな。」
あんたそれどんなゲームや。
「例えば、■■■■■■■■■■■■(ばりぞうごん放送禁止ワード多発により割愛)■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■みたいな?。」
…………………………………………………鬼ゲーだ……………。
思ってるより深刻なはなしでした。
そうか勇者なんか最低レベルの装備渡されて旅にでるんだもんね……なんで門番の装備を渡したらんの王様よ。
そういや友達があのゲーで、門番に"お前の装備よこせ"とかマジでいってたな
オレ恵まれてるなぁ。
装備もGもまんまあるし…そういやこのお金どうやって使うんだろ。
アイテム欄からGとかかれた金貨を取り出し、カズキに聞いてみる。
「ゲーム中で手に入れたGは、道具屋に行って"金"として換金しないとならないからそのままだと使えないよ?。」
なるほど、ゲームによって貨幣の単位違うから金で統一してるのかな?
「道具屋だと価値の変動はしないから換金率は低め設定だけどね。」
低いとしても、こんだけあれば生活費には困るまいGの前に0が九個ほど並んでる。頭の数字は割愛。
装備はガチャしかかわなかったから消費しなかったんだよね。
「んー、外と違うからよほどの野望でもないと、お金は必要ないし…。」
まぁお城に保護されてるみたいなもんだもんね。必要性は低いか。ちなみ野望って例えばどんなのがある?
「ハーレム建国…とか?」
…それは、ハードルたかいなぁ。
いや、そもそもそれってハーレムつくるの国つくるの?
「ハーレム建国はハーレム建国でよくない?。」
…カズキ意外と汚れてる?
コイツになにかされるとは思わないけどね。
まあいいか。野望は大きいに限るからの。