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ふわふわ。  作者: 水無月
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友達のつくりかた

夜の神社はやっぱり怖い。ごめんなさい神様。ちょっとだけお邪魔します。

最初にしっかりお参りをする。皆だんだん集まってきた。私と心は1番のり。間仲は欠席らしい。副委員のくせに。

皆くじ引きをひきおわる。私と心は責任者だから行くことはできない。

「葵、こっちこっち!」

手をふっている。何かあったのかな?でも、なんか嬉しそうにしてるから問題がおこったってワケでもなさそうだ。

行ってみるとウチのクラスで一番目立つ女の子達といる。千咲さんと清水さんだ。

「どうしたの?なんかあった?」

ふふふ。といじわるそうなふくみ笑いをしているだけで、言おうとしない。二人の方を向くと、大人っぽい千咲さんが口を開いた。

「斉藤さんから聞いたんだけど、2人って幼なじみなんだってね。まぁ、よく一緒にいるから知り合いだと思ってたけど。で、水原さんの話になってさぁ・・。」

千咲さんの口元がゆるむ。まさか心のやつ私の秘密とか言ったんじゃないだろうな!?バッと向きなおって心のほうを見たけど、遅かった。どっかに行ってしまった後だった。

「あんたもオバケとか怪談が苦手だって聞いたよ。アタシもなんだよねぇ。」

となりにいる清水さんが、ちょっとなれなれしく来る。千咲さんは笑いを押し殺してるみたいだけどバレバレだ。なんか失礼な人達だ。私にだって苦手な物ぐらいある。

「まぁ、そうだけど。千咲さんはそんなに笑わなくても。」

「だってさぁ、オバケ怖いのに肝だめしする?委員長の権限でなんとかなんなかったワケ?」

押し殺すのをやめたらしい。ゲラゲラと大声で笑いだした。だって雰囲気が、もうそんな感じになってたし。

「まぁ、でも水原さんがオバケ怖いとか思わなかったよ。完璧な女像はくずれたけど、こっちの方がいいんじゃん?なんとなく親しみやすくってさ。」

そうそう。と清水さん。ポンッと肩をたたかれ、ニッと笑う2人。つられて笑ってしまった。私だって2人がこんな人だとは思わなかった。すごく親しみやすい人達だ。今まで心以外の人と接する事が少なかったから、こういう感じ新鮮だ。ちょっとはずかしいかんじ。

「あたし千咲薫(せんざきかおる)。薫でいいよ。」

薫。ちょっと強引だけど、大人っぽい雰囲気。

「アタシは清水奈緒美(しみずなおみ)。薫からはナオって呼ばれてる。他はそのまま奈緒美かな?あんたは?委員長さん。」

奈緒美。よくしゃべるし、話をどんどん前に進めていくマイペース。

「葵でいいよ。奈緒美、薫、よろしくね。」

友達って、こんな感じでできるんだな。

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