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ふわふわ。  作者: 水無月
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祭りと熱と

たくさんのちょうちん、浴衣の人達、活気ある出店のおじさん。夏祭りはなんかすごく気分が高まる。体が少しほてって、頭がボーっとする。これも祭りのせいなのか。

「蒼佳ちゃんと一緒に遊ぶなんて久しぶりだから、なんか緊張しちゃうなぁ。ねぇ、何食べようか?」

浴衣が私服だったらよかったのに。こんな可愛い心が見られるなら。

いつも下ろしている髪を、今日はアップにして巻いている。すごく、本当にすごく可愛い。周りの男達がメチャ心を見ている気持ちもわかる。そりゃそうだ。こんなに可愛いんだから。

少し離れた所で2人を見てるときわだっている。なんか別の世界ってかんじ。私が心といる時ってどんなかんじなんだろう。

「お姉ちゃん、心ちゃんと向こうのお店も見に行くんだけど、一緒に行く?」

「いや。ちょっと休むよ。あっちの石段の所にいる。」

ふぅん・・と何か言いたそうだったけど、何も言わず行ってしまった。すぐに人ゴミで見えなくなった。

蒼佳は知っているのかな?私が心を・・・女の子を好きだって知っているのかな?ちょっとコワイ。だってそうでしょ?もしかしたら軽蔑されるかもって思うと、知られるのはコワイ。

考えすぎて、頭がズンズンする。これも祭りの熱気のせいなのか。休もう。あそこの石段なら、あんまり人来なかったと思うし。

ゆらゆらと人ゴミをぬって歩く。目の前がぼんやりとかすんでくる。私どうしちゃったんだろう?体が熱くて浴衣を脱ぎたい。でも体が重くて上手く動かない。足がもつれて石につまずいてしまった。

「大丈夫!?」

やさしく触れる腕が支えてくれたおかげで、顔面強打せずにすんだ。誰?お礼を言わなきゃ・・・でも・・・ムリ。目を開ける事さえツラくて、呼びかけられていてもその声がどんどん遠くなっていく。

「ちょっと水原さん大丈夫!?斉藤さんは一緒じゃないの?・・・・もしもし斉藤さん?すぐ石段の所に来て。あぁそうだけど、後で説明するから。水原さんがヤバイから早く来て。」

うすれていく意識と視界の中で、見覚えのある顔を見たような気がした。

なたは誰?

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