第14話 決戦前夜、指先は震えて(編集版)
※本章は【編集版】として、深い描写をカットして再構成しています。
完全な内容をご希望の方は、NOTE掲載の【完全版】をご覧ください。
平日はいつものように、LINEのやり取りが続いていた。
ある晩のこと。
ふいに、みーちゃんからこんなメッセージが届いた。
みーちゃん:
あっくん、他にしてみたいことってありますか?
どきっとする。
その一言で、胸の奥にずっとしまっていた気持ちが浮かび上がる。
俺:
うーん、言い出すのがちょっと恥ずかしいけど……ふたりきりで、もう少し仲良くなれたら、うれしいなって。
みーちゃん:
ふふ、なんだかあっくんらしいですね。
でも、私もそう思ってました。
たったそれだけのやりとりなのに、顔が熱くなる。
スマホ越しに伝わる、やさしい気持ち。
そして、土曜日。
◆静かな夜、ふたりだけの空間
みーちゃんを迎えに行って、いつものように車を停める。
人気のない場所。
夜の空気は、どこか特別な静けさを帯びていた。
ふたりで後部座席に移って、上着をかぶせてカーナビの光を隠す。
細かなところまで気を配るのは、もはや習慣になっていた。
座席の中。
そっと顔を見合わせて、自然に笑いがこぼれる。
窓の外は、夏の夜の闇。
でも、車の中は不思議とあたたかかった。
言葉は少なかったけれど、
何かが伝わっていた。
手が近づき、ふと、指先が触れる。
それだけで胸の奥がきゅっとなる。
心のどこかが、そっと揺れる。
ゆっくりと時間が過ぎて、ふたりは並んで座りながら、
少しだけ距離を近づけていった。
しばらくして、俺は小さな声でつぶやく。
「……こんなふうに、まだ知らないことってたくさんあるんだね…」
なにかが始まったような。
でも、まだまだこれからのような。
そんな夜だった。
▶ 第5章 ― 第15話につづく。
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