2 なぜバレない
夜、
『何でしょう勇者さま』
「その呼び方やめてったら、大人に様付けされるのやだ。」
『わかりました、話とは何ですか?』
そう、彼を呼び出したのは見ちゃったから。
多分、鑑定とかいう能力だと思う。
種族・魔族
見えたステータス画面に書いてあったのだ。
魔族って。
「お兄さん、魔族でしょ?」
『何のはn「だから、お兄さんが魔族だって言ってるの。」』
『何でそう思うんですか?』
「うーん、教えない、わざわざ敵に塩を送るようなことする人間じゃないから、お兄ちゃんと違ってさぁ、」
最後の部分は小さく呟くように言った。
『そうですか、で何が言いたいのですか?』
「ちぇっ、困った顔してくれたらいいのにさぁ、そんな淡々としたら、つまんないじゃん?」
『勇者さまなのに悪趣味ですね』
「その勇者さまって呼び方やめてよ、嫌味で言われてる気しかしない」
『嫌味ですから』
「性格悪っ」
『あなたに言われたくないです。』
「まぁ、いいや、仲間に連絡する方法ないの?」
『さぁ?』
「ちぇっ、まぁいいや、早くさぁ、なんか私の練習台になるとか言う獣人の村の人たち避難させておいて」
何でそんなに驚いてるんだよ
『慈悲深いんですね』
「えっ、嫌味で言ってない?」
『気のせいですよ』
絶対気のせいじゃない。
「嘘つき」
『さぁ?で何で避難させておいてほしんですか?』
「その村、子供がいるでしょ?」
そう、私は人族に加担してやるつもりはない。
人族と敵対するつもりもない。
もちろん、襲ってきた相手なら殺すけど、その人たちだけでいい。
別に悪くもない、獣人達とか、非戦闘員を殺すつもりもない。
それじゃただの殺戮マンだ。
『まぁ、いることにはいますが』
不思議な顔をする。
「襲ってきたやつは殺すけど、非戦闘員は殺すつもりがないからね」
何で意外そうな顔するんだよ!そんなに殺戮マンに見えるか!
『勇者は意外と優しいのですね、』
「藍良って呼んでよ。」
『わかりました、アイラ』
次の日、獣人のいると言われている村に向かうと、もぬけの殻だった。
よかった。