06 作戦会議
「え~と?何のこと?」
「...?今、私に疲れてないって言ったんじゃないんですか?」
その言葉を言ったのは詩音さんだ。
だが、詩音さんはこの体の中にいるため、基本的に声が外に漏れることはない。
それなのにもかかわらず、小春さんはその声に返事をした。
つまり、詩音さんがこの体の口を使って言葉を吐いたということか?
だが、俺は口が動いたことを感じなかった。
ならば、どういうことだ?
「タイム!ちょっと待ってて。」
「は、はい...」
そういって、俺は少し離れたところで詩音さんと話をする。
【なあ、どういうことだ?】
「さあ、俺にもよくわかってないんだ。」
【でも、私の声が聞こえたって言ってたよな。】
「そうだね。今って、この体で声を出してた?」
【いや、いつも通りに話してたつもりだぞ?】
「そうだよなぁ~とりあえず、確かめてみようか。」
【どうやって?】
「俺は今から絶対にしゃべらない。口もしっかりとふさいでるから、その間に詩音さんは小春さんに話しかけてみて。」
【了解】
作戦会議しゅ~りょ~
俺たちは小春さんが待っている場所に戻る。
【待たせたな。】
「いえ、全然待ってないですよ。」
なんだか、デートの待ち合わせみたいな会話から始まったな。
【なあ、やっぱり私の声が聞こえてるんだよな。】
「う~ん?どういうことですか?」
俺はしっかりと口をふさいでいる。
つまり、詩音さんの声は外には出ていないはずなのだ。
「しっかりと詩音さんの声は聞こえてますよ?」
【...晋也、やっぱりこの子聞こえてるぞ。】
「まあ、そういうことだろうね。」
「あれ?詩音さんの声が2つ?」
やっぱり、小春さんは詩音さんの声が聞こえている。
「あ~なんて言ったらいいのかな~」
「?」
小首をかしげる姿が小動物みたいで可愛いなぁ!
「...あのな...」
ぐぅ~~
俺が言おうとした瞬間、俺のお腹がなった。
【おいぃぃ!?人前で鳴らすんじゃねぇよ!】
そんな無茶苦茶な...
お腹を鳴らさない方法があるなら、教えてほしいもんだ。
「あはは...」
どうしよう...
「え~と...そうだなぁ。ちょっと積もる話もあるから、ご飯ついでにうちに来ないか?」
「...?はい、ありがとうございます?」
そうして俺は、小春を家に誘うのだった...
この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
次からは今まで通り、二日に一回の投稿になります。




