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02 幽霊の正体


晋也:「はぁぁぁぁ!!」


いやいや、いつの間に整形した!?手術か?整形手術なのか!?

事故の影響で、俺の顔が見るに堪えない状態になって、勝手にやられたのか!?


なら一言くらい言ってくれよ~!もうちょっと好みの顔にしたのに。

まあ、この顔も十分かわいいけど...


などと考えていると。


幽霊?:【わかったか!この体は私のものであり、お前のものじゃない!

  だから、さっさと出て行ってくれ...】


幽霊だと思っていた声の主が言ってきた。


まさか、この声の主は俺が助けたあの女の子なのか...?


それじゃあ、もしかして俺が幽霊になって(いや、死んでないとは思うけど...)この体に入り込んだみたいな状況になっているの!?


晋也:「いや~あの...その~現状どうしようもない状態になってるというか...

  その前に、君は俺があの時の事故で助けた女の子ってことでいいんだよな...?」


幽霊?:【あの時...?って、まさか車から私を助けてくれたやつか!?

  えっ...それじゃあ何か?あの時、私を守って車にはねられた衝撃で、魂が私の体に移ったっていうことか?】


晋也:「うーん...まあ現状を見る限り、そんな感じだよなぁ~」

幽霊?:【なら、これ...一生このまんまの可能性ある...よな?】


一生このまま?どういうことだ?


晋也:「どういうこと?」

幽霊?:【あー...あのな、言いづらいんだけど...お前の体な、死んだことになってんだよ...】


晋也:「えっ!?」


幽霊?:【私はお前が起きる4日前には起きてたんだが、なぜか体を動かすことができなくて、目も明けられない状態だったから、耳から聞こえた会話しか現状を知らない...

  だが、その会話の中で私を救ってくれた奴が死んで、葬式が開かれるっていうのを聞いたんだ。」


晋也:「死んだ!?それに4日前って、俺どれだけ寝てたの!?」

幽霊?:【ああ、今日はたぶん4月1日で、あの事故から7日がたったはずだぞ。】


晋也:「7日...それじゃあもしかして、今頃俺の体は勝手に葬式に参加して、灰になったりしてるわけ...?」

幽霊?:【まあ...たぶん、そうなってると思う...】


どうすんだよ!俺の体!?

戻ろうにも、体がなけりゃ戻れないじゃねぇか!


晋也:「まじかー...」


エイプリルフールの冗談だったらよかったのに...

冗談で体が入れ替わるなんてこと、あるわけないしなぁ~


幽霊?:【あー...なんていうか、ほんとごめんな!私のせいで死んじまって...】

晋也:「いや...まあいいよ、君だけでも助けられて。」


幽霊?:【助かったのかは疑問に残るところだけどな?】

晋也:「あはは...」


幽霊?:【それで、これからどうするんだ...?っていっても、私の体での生活となるわけだが...】

晋也:「うん...ほんと、どうしようかなぁ~」


と、これからのことについて考えようとしたとき...

 

 コンコン


というノックとともに扉があいた。


看護師:「あら、目を覚ましたのね。」


と看護師さんがやってきた。

急な来客に驚きつつも、とりあえず返答をしておく。


晋也:「ええ、ついさっき起きたところです。」


看護師:「それはよかったわ。体に異常はなかったのに、7日も寝たまんまだったのよ。

  このまま目覚めないのかと思っちゃったわよ。」


晋也:「そうらしいですね...」

看護師:「あら、誰かから聞いたの...?」


(やばっ)


晋也:「あっ!えぇっと...スマホで見たんです!」


俺は、とっさに持っていたスマートフォンでごまかした。


看護師:「ああ、それじゃあ、日付が結構変わってて驚いたでしょう?」

晋也:「あはは...」

看護師:「じゃあちょっと先生を呼んでくるから、少し待っててね。」


と言って、看護師さんはすぐに戻っていった。


この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。

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