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ショタパパ ミハエルくん  作者: 京衛武百十
第一幕
80/697

アンチがいること自体

安和(アンナ)のレビューサイトに現れる、やや勘違いの酷い人物の件も、


『これも人間社会の一面』


ということで、敢えて実地で学ぶ機会となっていた。


画像は安和自身の後姿をエイジング加工して中学生くらいに見えるようにし、髪も黒いウィッグを被って完全に同一人物と分からないようにはしているので大丈夫なものの、以前、同じように海外に行った時に現地で撮った写真に写り込んでいた、それも、室内の鏡に映っていただけの外の景色から宿泊していたホテルまで特定された時には、


「驚くとか怖いとか通り越して感心したよ。FBIとかでもやってけんじゃないの?」


とまで言わしめた。


もっともそれについては、海外の商品も実際に現地に行って買ってレビューしてる<マジもんのお嬢様>という評価に繋がったことで閲覧数が数倍に跳ね上がり、結果として収入アップにも繋がったので、ある意味、<怪我の功名>であったかもしれない。


ただ、しょっちゅう海外に遊びに行く<セレブなお嬢様>というイメージは持たれつつも、


『お嬢様にしちゃアフィサイトやってるとか、ビンボくせwwwww』


などと煽られることも少なくない。


その一方で、


『ちゃんと自分のお小遣いは自分で稼ぐとか、立派じゃん』


と言ってくれる人もいる。


ただ、それと同時に、


『親に寄生してるヒキニートよかよっぽどちゃんとしてるよなwwwww』


などと、安和を引き合いに出して他人を罵倒する人がいるのは悲しかった。


「ファンの人がアンチの人を罵ったりとかしてるのも、すっごく残念な気分になる……」


と安和がこぼすと、アオが、


「あ~、それ、すっごく分かるわぁ~」


深く頷きながら言ったこともあった。そしてさらに、


「私も、一般受けしない、クセの強い作風なこともあって、根強いファンの人もいるのと同時に、<根強いアンチ>もいるんだよね。


私はそういうのはあんまり気にしないようにしてるんだけど、ファンの人の中にはそれが許せないって人もいて、よく言い争いになってたりするんだ。


擁護しようとしてくれるのは嬉しい。感謝の気持ちもある。


だけどさ。私の作品を『面白くない』と感じること自体は、あって当然のことだと思うんだ。私自身、すべての人に称賛されるようなものを書いてるつもりもない。面白いと思ってくれる人にだけ届けばいいと思ってる。


もちろん、商売である以上は新規のお客を開拓しなきゃっていうのも分かるんだけど、私のようなタイプの創作者もいるべきだとも思うんだよ。


私自身はそういう気持ちでやってるから、アンチがいること自体、当たり前だと思ってるんだ。だから、私の作品を面白くないと感じることそのものを責めるようなのはやめてほしいなあと。


一部のファンの人達にはそれが伝わってないのかなって思うとさ」


とも言ったりしたのだった。



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