表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ショタパパ ミハエルくん  作者: 京衛武百十
第一幕
6/697

ママと一緒に

カレーを食べ終えると、今度はお風呂だ。


「は~い、ママと一緒にお風呂入る人~♡」


アオが笑顔で手を上げると、


「は~い♡」


全員が手を上げて応える。ミハエルどころか、実年齢では十三歳になる悠里(ユーリ)まで。


とは言え、ミハエルも外見では十歳くらい。悠里も三歳くらいなので、絵的にはそれほど変じゃないだろうが。


ちなみに現在の蒼井家の家は、3LDKの、いかにも庶民的な戸建て住宅である。築三十年の建売住宅をリフォームしたものだ。決して<邸宅>と呼べるほどのものではない。


しかしそれは、蒼井家の家族のライフスタイルを第一に考えて選択されたものだった。費用が抑えられたのは結果論でしかないし、それにリフォームにはそれなりの費用を掛けている。


その一つが、お風呂だった。


家族五人で一緒に入っても窮屈じゃないものをということで、バスルームだけでも四畳半ほどある。もっと大きくしようというアイデアもあったけれど、そこまで行くと逆に今度は寒々しくなるかもしれないということで、敢えてこのサイズに収めた。


リフォームする際に、業者に、


「あまり突飛な造りにすると売る時に不利になりますよ」


とは言われたものの、


「別に売ることは考えてないからいいです」


と言い切ってアオが考えた通りに作ってもらった。


そんなこのお風呂は、家族全員が大好きな場所のひとつでもあった。


「~♪」


子供達は鼻歌交じりで服を脱ぎ、お風呂へと入っていく。


続いてアオとミハエルも躊躇なく脱いで、入る。


ミハエルと悠里と安和(アンナ)は、子供の体型ながら非常に引き締まった、どこかネコ科の獣を連想させるしなやかなスタイルをしていた。


それに対しアオと椿(つばき)は、いかにも柔らかそうな、丸みを感じさせる体つきだった。


このあたりも、それぞれにすごく似ている。


アオと椿以外は見た目どおりの年齢ではないし、椿も実年齢よりはしっかりした子供なので、小さな子がやりそうな、


『お風呂場ではしゃぐ』


というイベントは残念ながらない。それぞれ自分用の風呂椅子を出して、ミハエル、悠里、安和、椿、アオの並びで座り、早速、体を洗い始めた。


でも、ある程度洗ったところで、


「は~い、洗いっこしま~す♡」


アオの掛け声で移動して円になって座り、悠里がミハエルの、安和が悠里の、椿が安和の、アオが椿の、ミハエルがアオの背中を洗う。そして、


「は~い、こうた~い♡」


再びアオの掛け声で反対向きになり、アオがミハエルの、椿がアオの、安和が椿の、悠里が安和の、ミハエルが悠里の、悠里がアオの背中を洗った。


さらに、


「は~い、今度は頭で~す♡」


同じ要領で、皆で頭を洗いっこしたのだった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ