表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鋼明かりのセレナーデ  作者: 上昇気流
第1章 月明かりへと飛び立つ
2/8

王の娘は憂う 前編

気分的に前後編でっさぁ。今日中に後編あげるよ

説明ばかりで申し訳ない

風が吹くと、つい人は黄昏てしまうと思う。

風は風でもふと吹くようなささやかな風、そよ風のようなもの。

人のいない街は常に寂れたそよ風が吹く。ミコト自身の錯覚とも取れるが。



ーーー「ミコトさん!」


   「はい...。」


   「帝国の起源を答えて見なさい!!!」


自分が通う中学校の教師がヒステリーを起こしたかのような金切り声をあげる。完全に授業のことを失念して、黄昏てしまった。


だが、彼女は博識だった。本来ならこのような学校になど通わなくてもいいレベルで。

   

   「...はぁ。帝国の起源は【鋼の学者】が初めて剣に自分の魂を込め、能力を得たことが始まりです。彼は研究の一線から離れましたが、彼の無二の友人、ハルト創始が全世界に対するカースト主義の警告とともに、各国の首脳を討ち、帝国を作り上げました。」


所詮は子供騙しの都合よく脚色されたストーリーだが「中学生」に求められるのはその程度である。

   

   「あ、あぁあああ!!あ、あのお方のむ、娘だからと言って思い上がってててて、、はぁ、はぁはっはは...!!!」

結局ヒステリーを起こした教師は病院に搬送され、その日の授業は終わる。


歩き慣れた道を通り車も通らない横断歩道を突っ切る。あたりで唯一稼働している地下鉄に乗り込み、また憂鬱な家の帰路へと付く。


リュウオウ ミコトは幼き頃から父親、タツヤを嫌っていた。物心ついた時から、彼女は父から暴力を振るわれていた。彼女の現し身は【紅葉楓ノ髪飾リ】。父の【将ノ劔】に対して漢字が5文字の強力なアクセサリーである。そのことから、タツヤは自分を妬み嫌い汚い言葉を浴びさせた。父が帝王となった今扱いはさらに悪化した。今では自分たちを無視し続け、母はついに心を病んでしまった。


 彼女は本気で考えていた。父、帝国の意見を否定しレジスタンスへと付くことを。

帝国内ではレジスタンスの人々は、野蛮で残酷な悪魔として語られている。だが、彼女自身は知っている。建国神話と同じく帝国に都合よく情報操作された偽りにすぎないと。ふと()()()のことを思い出す。


ーーーーーーーそれはミコトがまだ今よりも幼かった頃5歳いや、4歳にもなっていなかったかもしれない。

だが、あまりにも強い衝撃に今でも鮮明に覚えている。

 その日は珍しく東ノ宮は雪だった。ミコトは父が母に対して怒鳴っている声を聞いているのが耐えきれなくなり、何も持たずに家を飛び出した。生まれた時から、絶対に出るなと言われていた官邸付属の将軍宅を抜け出すのはいとも簡単だった。


 帰ることなど考えずにひたすら歩き、貴族の歓楽街【鞄溜】近くまで歩いた。将軍宅から5キロするかどうかの所だが幼い足からすれば十分な距離だった。かつては人がいたであろうシャッター街の一角に腰を下ろした。ミコトの長い夜はすでに始まっていた。日の出る時間が1時間しかない【沈日】でもまだ幼稚園生にすぎない少女は真夜中ともなれば睡魔が襲ってきた。うとうとしていると下衆な笑い声と大きな話声が聞こえた。運悪く、「ホームレス」と呼ばれる蛮族に見つかってしまった。


「あいつの泣き顔とくりゃもう!...何だあのガキ」


「なんか服も上等ですしぃ、顔もいいんでぇ、貴族の娘じゃないっすかぁ」


「何だ、ちょうどいい。ちょうど俺ぁ溜まってたんでな。いっそ壊しちまうか!」


「ギャハハ、そりゃ上等だぜ。偉いお貴族様の子供を犯し殺すとかなぁ!」


「ガハッハッハハハハ、そうだろう!そうだろう!」


「はぁい、さぁすがミヤさんですぅ」


3人のガタイのいい男達にここまれ、ミコトは怯えていた。何を言っているかはその当時わからなかったが、自分に悪さをされるということは理解できた。


「ほれッ ギャハハ!」一番背の高いホームレスが来ていた青いワンピースをめくる。


「た、助けてぇ...ままぁ...」

「ギャハハ!ママちゃん呼んでるのぉ〜〜〜?ざんねぇんこんなとこ誰も来ませぇん。ギャハ!」


こんな時でも助けを求めるのは怖いパパではなくいつも優しいママだった。だがこんな所にいるはずもなく。


「早く遊びましょぉよぉ、ミヤさん方ぁ」二人の腰巾着のような男が下品な顔で催促する。

腰巾着に催促されたミヤと呼ばれた男が手を伸ばす。


「ひっ」恐ろしさから反射的にミコトは目を閉じる。


ーー刹那、 パァン!! と破裂音がする。


驚いて目を開けると不可思議な力ではねられたかのように頭が弾けた男3人が倒れていた。

Tips:この世界においての武器・防具・アクセサリー

【鋼の学者】により人類は金属に魂の現し身を写せるようになった。

その武器やアクセサリーは名前の漢字の数によって強さが決まります。

なので【将の劔】と【紅葉楓ノ髪飾リ】だと、2文字と5文字で後者の方が強力です。

ただ【王】や【神】がついているとそれだけで7文字相当になります。

武器には特殊能力が一つ付いていて、武器が強ければ強いほど、比例して身体能力と特殊能力は強力になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ