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 並んで歩いているといきなりぽつり、と雨が降ってきました。


「なんだ雨か、面倒だな」


 嫌がる彼氏をよそにきらりんは内心こいつはチャンスだと思いました。雨の日のカップルと言えばなんでしょうか? そう、相合傘です。定番ですよね、二人の愛を確かめるための行為です。


「やだー困っちゃったー、私傘なんて持ってきてないよー」

「俺も持ってない。その辺で買ってくれば?」


 言いやがった、とうとうこいつ禁断の言葉を吐いてくれやがった、ときらりんは歯ぎしりをしました。もちろん笑顔のままなので、かなりの高等技術です。どうやってあの独特な音を出しているのでしょうか?


「嘘だよ、嘘」

「えっ?!」


 急に頭をぽんぽん、とされてきらりんは思わず間抜けな声を出してしまいました。これから殴ってやろうとしていたところだったので、尚更です。

 べるちーはちょっと待ってろよと言い残し、コンビニに入りました。そしてすぐに戻ってきて、傘を開いたのです。


「二人とも入れる様に大きめのにしといた」

「えっ……ええぇ……」


 こいつ、こんなに気の利く奴だったっけ、ときらりんは思いました。いつもよりほんの少しだけ彼をかっこいいと思ってしまったのは、絶対にばれたくありませんでした。


「どうした、顔赤いぞ。熱でもあるのか?」

「そっそれは、わっ、私の台詞っ!」



 まぁ、あれです。つまり、なんだかんだで、二人は仲良しだという事です。これからも、たぶん、ずっとね。



~おしまい~

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