表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/7

席を譲る

「そろそろ歩くのも飽きてきたな。どっか入ろっか」

「えっ? まだ10分も歩いてない気がするけど……わかった、べるちーが言うなら近くのお店に行こう!」


 たまたま近くにあったファミレスを見つけ、二人はそこに入りました。さっそくきらりんが座ろうとしたその時……


「よっこらせっ、と」


 どすん、と体を椅子に投げおろすかのごとく座るべるちー。え? え?? なに、いったい何が起きたのかしら? と、きらりんはハテナマークを頭にいくつも浮かべてしまいました。


「なっ、なにやってるの?」

「疲れたから座っただけなの。どうかした?」

「彼女より先に座ってんじゃねーよ!! 男だったら女に席を譲るのが普通じゃねーのかよ?!」


 おや、今回はいつものあれが早かったみたいですね。周りのお客さんが怖がっているのもお構い無しに、べるちーの首根っこをひっつかまえて無理矢理立たせるきらりん。


「あー、そうだな。じゃあ座れば?」

「なんだその態度は?! 滅ぼすぞ!!」


 せっかくのランチが美味しくなくなってしまいました。しかし、きらりんはともかくべるちーは全く気にしていません。何故って? 彼の思考回路はよく把握できていませんので……


「美味しかったねご飯。ねえ、どっか行こー」


 気を取り直して、きらりんは電車にのってどこかに行こうと提案しました。

 座席はそこそこ空いていましたが、近くのスペースはちょうど一人ぶんしか空いていません。


「よっと」

「おい?!」


 迷わずに座ったべるちーと鬼の形相で突っ込むきらりん。ここでも周りがドン引きしようがお構いなしです。


「だから彼女に譲れってんだよこの野郎!!」

「じゃここに座れば?」

「えっ?! やーん、やだー恥ずかしいー♪」


 膝に座る様に言われ、形だけ恥ずかしがってみたきらりんはあっさり彼氏に従いました。さすがべるちー、彼女の扱いに慣れているみたいです。



~続く~

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ