主人公との出会い
いろんな小説巡る予定ですがまず小説ものから行きます。拙い文章で、更新遅いですがよろしくお願いします。
現実が嫌になったことは誰にでもあることだろう。
勉強しても成績が上がらない、仕事がうまくいかない、いじめを受けているなど自分の思い通りにいかないそんな現実から逃げるため僕は自作小説を書くことにした。
自作小説と言っても僕自身が勉強や運動がができるようになったりする内容でなく、ただの探偵物や青春物など様々なジャンルのの小説である。
まさか、それがクラス中に広められるとは夢にも思うまい。クラス中が僕の小説を嘲笑い、キモいなどの言葉を投げかけてくる。
確かに内容は稚拙であり、読めたものではないが、それを他人にとやかく言われていいはずがない。
運動も勉強もダメな僕の最終的なストレスの捌け口だったのに‥‥。
ああ逃げたい‥あいつらの顔を見たくない。登校拒否や自殺なんてする勇気もない。ああ目が覚めたらどこか知らないところにいることを願いながら今日も眠りにつく。
窓からの日差しによって目が覚めた。今日も現実と向きあう最悪な1日の始まりである。まずは、親に心配をかけないように学校へは行って保健室で過ごそう。そう思いながら登校準備をしようとすると体を起こすと、ここが自分の部屋ではないことに気づく。ただの6畳の部屋に机や本棚などが並べてあるだけの僕の部屋から、部屋中が本棚に囲まれ、部屋の中心にソファが向かい合うように並べられその間に机が一つあり、窓と扉が一つしかない埃っぽい部屋へと変わっていた。
僕「夢なのか?」
夢だと思うのも無理がないこの部屋は僕の自作小説に書いた部屋と一緒だったからである。
だが、夢だとしてもインクやカビの匂い、ましてや僕が寝ていたであろうソファの感触がリアルである。
そんなことを考えていると、この部屋たった一つの扉が開き初老の老紳士が顔を出してきた。
老紳士「目が覚めましたかな」
その老紳士もまた僕の自作小説に出てきた神岡という探偵であった。