共同墓地へ Ⅱ
お久しぶりです。
こんなにあけてしまってごめんなさい。
次の投稿も時期不明です。
朝靄の中、テントから這い出てあくびを一つ。
ダイゴは今日中にアザタに着けるよう、出発の準備を始めた。
「ダイゴ、もう起きたの? いつもはそんなに早く無いのに」
「今日はさっさとアザタ村に行きたいからな。なんか嫌な予感がするんだ。
多分……」
ミサは俺の話を聞きながら、タオルで顔を拭く。
「……この天気だと、明日ぐらいには雪が降り始めるだろう。そうすると
テントで寒い中をすごすことになる。それは嫌だろう?」
ミサは少し考えて身震いした。
「それは嫌ね。でも座ってるとお尻がいたいのよ」
「我慢しろ」
「はいはい」
ミサはおざなりに首を振った。
ミサの顔が不機嫌さを全力で表している…
朝ごはんの用意をする。今日のメニューもやっぱりスープとパンだ。
固いパンをスープで流し込むと片づけをして出発する。
「嫌な天気だ、全く」
「そうね。今日の天気は嫌い……。あの時と一緒だから」
それを聞いて俺は顔をしかめた。
俺にもかかわりがあり、一番憂鬱になる話だから。
そもそも、ミサはスニアの実子ではない。スニアは独身だ。
なぜミサが居るのかというと、話は5年前に遡る。
今まで言っていなかったが、俺の今の職業は私立警察組織の幹部だ。
そして、3年前までは軍の特殊部隊にいた。
スニアは直属の部下の一人で、秘書みたいな役回りをしている。
3年前一緒に退職し、一緒に入社した。
5年前、俺の部隊はカルト団体を襲撃した。
その団体は狂信的で幼い女の子を生贄に奉げる儀式を行っていたために
壊滅命令が下されたのだ。
『行きます、隊長。どうぞ』
「了解。定時連絡は無しでいい。敵は殲滅しろ」
無線機から聞こえる、作戦開始の合図。
今回の作戦は難しい。
敵の殲滅はともかく、生贄として連れ去られた8人の子供たちの
確保がやりづらいのだ。
この先はあんまり思い出したくないので割愛する。
凄惨すぎる戦いだったのだ。
特攻と自爆によって俺の部隊はボロボロになった。
凄惨過ぎる遺体の処理をしながら、俺らは8人の子供たちを捜した。
日が暮れたころ、見つけたそれはとても酷いものだった。
生き残っていたのは3人。残りの5人はすでに死んでいた。
……バラバラにされて、内臓を取り出された状態で。
一人の子は錯乱していてバラバラ死体を身に纏いながら、
ケタケタ笑っていた。
一人の子は意識が朦朧としていて、呼びかけに応じれなかった。
そして最後の子、ミサはその状況をただ見ていた。
まるでそこに魂がないように感じた。
「ダイゴ…」
「ん、ああ。大丈夫だよ。さて、そろそろいくか」
エンジンをかけシートベルトの装着を確認して走り始めた。
なんかひどいですね。
もっとうまくなったら改稿します