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クラス分けと濃ゆいクラスメート やっぱり私は畑がいい⑨





そう言って生徒に向かって尋ねる学園長の言葉に、一人だけスッと手を上げ声を上げる生徒がいた。



「学園長先生……! 一つよろしいですか?」




……凛と響く声。



自然と生徒の視線が集まる中で、白銀色の髪をした涼やかな雰囲気を纏った男子生徒が颯爽と前へと進み出てきた。



キリッと切れ長の眉に、ヴァイオレットの瞳…。

口元の小さなホクロが青年の艷やかさを醸し出し、




まるで帯剣した貴族騎士の如く。まだ少年から大人への成長の若々しさの中にも華やかな洗練されたオーラを纏わせている。




ホゥ…と、周りの生徒が見惚れる中、青年はその凛とした声で鋭い質問をそのまま学園長へと投げかけた。




「学園長先生。ミゲル・ラドクリフです。質問させて下さい。この選定の場に…、明らかに今、今学期入学生ではない人物が複数紛れ込んでおります。今年は異例異例ばかりの年の様ですが、その点について我々に説明頂けませんか?」




バッサァッ…!!




鋭い刃が容赦なくコチラを斬りつけた音が聞こえた気がした。




思わずルッソさん達の顔から血の気が引ける…。




「加えて…。毎年の入学式挨拶は、各地の魔法初中高等校の中でも優秀者が選出され、この国で実力のある優秀な家紋の者が選ばれてきたと聞き及んでおりました。………しかし、今年の代表は他国の出身で、かの恐れ多い至高の方の後見を得ているとか……」




ブッサァッ…!!




続けざまに話の焦点がコチラ(私)に来てしまい、問いという情け容赦の無い連撃がコチラのメンタルを切り裂いてしまう。




周りの視線がより一層、私達のいる端の方に一点集中集するのを感じて、私の顔からも血の気が引いていく…。




「学園長先生。これから共に勉学に励んで行くにあたって、彼女に失礼があってはなりません。ですので、この場で彼女について詳しく全員にご紹介頂けないでしょうか??……彼女が噂の《特別な待遇》の生徒の方なのかも含め、ぜひとも聞かせて頂きたいのです」




チリッ…!



刃の様な冷たい視線を感じ、距離は遠くとも彼の視線がしっかりとこちら(主に私)を見据えているのを感じた。




警戒の色を含んだ菫色の敵意…。




間違いなく、彼が好意的な感情をこちらに抱いていない事が簡単に見て取れた。




「………うわっ!アイツ、魔法大家のラドクリフ家の少公爵だ!貴族方トップの家門の、若きソード・マスターのっっ!!」



隣に一緒にいた平民出身の生徒仲間が、すかさず青年の情報を小ネタで提供してくれる。




「ソ……、ソード・マスター……??」




「……ええ。そうなんです。名門貴族の若きカリスマ。彼の一族は名だたる大魔法使いを何人も輩出してきてるんですが、優れた魔法の才能の他に並外れた剣術も少公爵は身につけていて、先日国王様からソード・マスターの称号を頂いたばかりなんです。田舎の初等部の頃からも聞きかじるほど、彼の神童さは有名でした」




「へ、へ〜〜……」




偉い人に目をつけられてしまったのだろうか。




遠くからでも分かる銀髪青年の洗練された出で立ちとオーラ。




そして、いつの間にかによく見ると彼の背後には取り巻き……。いや、昔からのご学友だろうか?




気づくと背後に集まる綺羅びやかな生徒の面々。




彼らの瞳にも安穏とコチラを警戒&敵視している雰囲気が醸し出されて入る。




その視線の先に、ぐぅの言葉も出ずにハリネズミの様に立ちすくむしかない私と騎士団の面々…。




「…………………エマ嬢。何てこった。俺達の潜入が気づかれるなんて……!流石、ラドクリフ公爵家。クリス様のヴィード公爵家に引けを取らない名門中の名門だぜ!!くっ!エマ嬢に迷惑かけないようにどうにか切り抜けねぇと!!!」





汗をタラリと垂らし、歴戦の戦士よろしく切り巻くルッソさんを横目に、流石にそれはもう無理だと思う!!




私は非情にも内心ツッコんでしまう。




そしてなけなしの助けを求め、ふと壇上の脇に控えていたクリス様やナオ様の姿を無意識に見てしまったのだけれども、




……………打つ手は無いのであろう。クリス様の方は片手で顔を覆い下を向いて、




ナオ様は諦めた感じの顔になってしまっている。






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