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はじめまして。私はエマ・ブランドンです④







◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇







「教師の半分以上を解雇したぁっ…!!?いったい、何を考えてるんですかっ!?」





バァン…!!と、両手を激しくテーブルに叩きつける音が室内に響き渡った…。





両手をテーブルに叩きつけたのは、私と一緒に学園長室に案内されたクリス様だ。





私達は今…。学園長室に用意されている真っ赤な応接ソファーに座りながら、テーブルを挟んでアステリア魔法学園の副学園長。エレノア・ボルチ副学園長と相対して話をしていた。




副学園長の口から語られる話の顛末は、とても信じられないものばかりで…………、





普段。それこそ笑いのツボが刺激されない限り、日々淡々と落ち着いて、気だるげクールビューティーな印象を放ちまくるクリス様が今……。




出会ってから見た事もないほど激しく激昂して、驚くくらいに怒りまくっていた。




隣に座っていた私は、その迫力に、思わずソファーから若干飛び上がってしまった程だ。




「…………………エレノア先生。その話は事実なんですか…!?アステリア魔法学園の教師陣は、マルスの国でもトップ中のトップの実力ある教師陣だったはずです。そんな方々を、いきなり半分以上解雇するなんて………、正気の沙汰とは思えません。本当に、貴女も恩師も、それを認めたと……!!?」





「……………えぇ。大変心苦しかったのですが……、学園長も私も…認めざるおえませんでした。あの御方を前に、私達が意見できる事はほぼありませんから………」





「………………っ…、だからといって、あの御方の言われるまま好き放題を許したのですか!?このリストを見ると、優秀な先見と真眼を持つ教師陣も根こそぎ辞めさせていますね?この後、学園の入学式で予定されていたクラス分けの儀はどうするんですか!?……というかあの方は……、恩師はどこにいらっしゃるのですっ!?なぜあの方が、この部屋にいらっしゃらない!!!」





(ク…、クリス様がヒートアップしている……)





白熱するクリス様の隣に座る私は、正直原因が原因なだけに、ただただ縮こまって事の成り行きを見守るしかない。





(あ……)





…………視線の先でふと気づくと、テーブルに置かれていたカップの紅茶がこぼれ、周りにお茶が飛び散ってしまっていた。

茶菓子に出されていたクッキーにも紅茶がかかってしまっているようだったが……。




そのテーブルの端の端。

つい先程、ポテポテとその紅茶とクッキーを一生懸命出してくれたばかりの小人達が、角の方でプルプル泡を吹いて重なり倒れている姿が目に入ってきた。




あぁ…。クリス様がいきなりテーブルを叩いたせいで、その衝撃にビックリしてしまったのだろう。

隣にいる私でさえ驚いたんだから、じかにテーブルの上にいた彼らにしてみたら、天変地異並みの衝撃だったに違いない。




(うぅ…。可愛そうに…。テーブルを降りる前に、おもっきりクリス様が叩いちゃったもんね………)





彼らを見た瞬間、『史上初!!小人との未知の遭遇!!』に、大興奮でテンションだだ上がりだった私だったけど……。この状況下で口に出せる雰囲気でもなくて、黙って二人の話に口を出さないよう努めていた。





それもこれも、事の元々の原因が………、




正真正銘、全て間違いなく私が起因していたのだからっ!!!!





(炎っ帝っ様ーーーーっ!!!どうして…、どうしてよりによって入学式の直前にのりこんで、着任の先生方を辞めさせちゃったりしてるんですか!!??聞いてないし、その必要性が分からないし、むしろ本当にマズイ事になってる気しかしないんですが~~~っ!!!?)




黙って顔には出さないようにはしているが、泣きたい。泣きたい。もういっそ泣いてしまおうかっ…………!!




私はうちひしがれ、脳内マインドは床をバンバン叩きながら、ゴロゴロのたうち回っていた。




………確かに炎帝様からは、魔法は使えなくても受けられる授業は全て受けろと言われていた。

生き残るために、知識があってこした事はないと。




だから問題ない様、便宜もはかってくれるとも言ってたけども…。




(…………だけど、直前にいきなり学園に現れて、教師陣を抜き打ちチェック&酷評&その半分以上を解雇……!?便宜はかるどころか、何か炎帝様が目指してるもの違ってませんか!?勉強はしても、こっちは最低限の身を守る知識で良いって思ってますし…、そもそも私は、野菜を作りに来てるだけなんですよ……………!?)




…………これは、いくらなんでも、まずすぎる。




理不尽。不当解雇。予告通知一切無し。

生まれる前にいた世界の常識から見ても、考えられない暴挙だ。訴えられたら…、絶対に相手側が勝訴できる案件。




「………………それで……?恩師は今…、人材確保に奔走なさってるんですね?あの御方の言われるままに…。あと、よくよく見ると新しい教師陣候補のリストの中に、生きてるかももう分からない人物の名前や、伝記に載る魔人の名前がある気がするのですが………………………、これは…?」




「…………ええ。信じられませんが、見間違いではありませんよ。一応……、授業が始まる明後日には、その用紙に書かれている全員がこの学園の教師として集まる手はずになっています。………私も信じられませんが」





「……………………アホだろ……」




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