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やっと入学 アステリア魔法学園①





◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇







『なぁ…。とうとう明日、こいつ魔法学園なんたらに入るんだよな?本当に大丈夫かよ。コレ』





『う~ん。そうだねぇ~……。大丈夫かなぁ……?』





深い眠りの中。

ふかふかの豪華なベットで休むエマの頭の上に、色とりどりの光の粒がフワフワと漂い舞っていた。





これらの光は、そう…。





出発前夜にも眠る彼女の上を心配そうに飛び交っていた…、あの光達だ。





この世界では"精霊"という存在に近い彼らだが、実はエマ自身が知らないだけで、彼らはけっこう頻繁に彼女の様子を見に来ている。





何だかんだ心配で心配で、うかうか様子を見に来ないではいられないのだ。





彼女の寝顔を見て、赤い光がため息混じりに言葉を発する。





『………目ぇつけられないで、自由気ままに畑仕事……、思う存分できてたら良かったのにな……。それが本来の彼女の願いだろう……』




『仕方ないよ。この世界が食糧難じゃなかったらそれも可能だったろうけど……、需要と供給がまさに一致してしまってるもん。それを前にして彼女が応じない訳無いさ…』





『だよね~。ボクもそう思う。でも、へたな魔法使いや権力者に良いようにされなきゃ良いけどね~……。それだけが心配…』




そう言って、黄緑の光と黄色の光が、赤の光の言葉に返す。





『そうだね。あっちの世界もこっちの世界も、どこだって悪い奴らはごまんといるからね。…………心配だよ』





他の光達も、だよなぁ…。とか、この子、危機感あんまり無いしなぁ…。とか言いながら不安げに漂っている。





そんな中で、桃色の光がそうかしら?やりようじゃないの?と言葉を発した。





『なぁに心配してるの。この子が野蛮なお金持ち達に利用されるとか?だったら私達でこの子だけに奴らの目が行かないよう、上手いように立ち回れば良いじゃない。例えばそいつらの手で育てられたら、自然な感じに実のつく量を減らすとか』





すると、いつも寡黙な紫の光が珍しく桃色の光の言葉に答える。





『でも……、それはそれで解決策を探ろうと彼女は奔走すると思う……。それに、万が一彼女が囲われたらどうする?囲われたら、彼女が丁寧に世話してくれた僕達に、わざと実をつけさせないとかするの………?』





『『『『『それは嫌だ!!!!』』』』』





紫の光の言葉に、全員の言葉が一致した。




『………………だよね。僕も嫌だな……』





"彼女が手間を惜しまず世話してくれた恩義は、倍々倍々で恩返し"が自分達の信条なのだ。





『た、確かにそれは嫌ね……。私だってそれはやりたくないわ。彼女にはいっぱい喜んで欲しいもの』





桃色の光もこの点は同意見の様だ。





何の理由があろうと、作為的に彼女を苦しませたり悲しませる策は、自分達の中で存在しない。





『第一、魔法にふれる事で、俺たち自身もどんな影響を受けるかわからないしなぁ……。どうする?彼女の本意にそわない事、俺したくないし……、皆も嫌だろ?』





『当たり前じゃない!!じゃなかったら彼女について、皆もこっちの世界までついてきてないわよ。でしょ?』





『でもこの先、炎帝とかいう偉そうな奴も出てきたし、周りの人間もどうころぶかわかったもんじゃないし、このままじゃトラブルが起きないはずないよな?油断は厳禁って事さね。どうすん?』





『…………女神様達に相談してみっかぁ?後の祭りじゃ遅ぇだろ』




こうやって、エマの知らない所で色とりどりの光達の話し合いは続いていく。




さぁ、この後にどんな事件が巻き起こるのか……。




それこそ神のみぞ知る……という事なのかもしれない。





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