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二匹の黒竜を従えた青年⑦






【水音が聞こえるだろう。それを追っていけばいい。水源が近ければ…、音が大きくなる】






(まただ……!!)





「………………………」





気のせいなんかじゃない。





私は岩の上で、辺りを見渡しても当然人一人誰もいない。





それでも聞こえた男の人の声…。

若い…声だけど、威厳があって覇気ある艷やかな声。





私は声の主を探そうとして周りを見渡すけれど、相変わらずゴツゴツした岩と荒涼とした荒れ地の風景が広がるだけだ。

それらしい人物の姿なんて、どこにも無い。





見えるとすれば少し離れた所に騎士様方の姿は見えるけれど…、どう考えても彼らの声ではないと思う。





その間にも、ポチャン…、ポチャン…、と水の落ちる音は絶える事なく聞こえている。




「これは……魔法?魔法なの…!?ど、どうしよう。魔法自体そんな目にした事ないから、判断がしづらすぎる……!!まさか幻聴が聞こえ始めたとか……!?でもさすがにそれは……」





(こ、怖ーーっ!!)





私は一人で自問自答しながら、かつてない状況下にパニック寸前だ。

この場合は、騎士様達に言って対応してもらうべきか!?

そう思って、岩から腰を上げようとすると…、





【……止まれ。動くな】






すかさず、謎の声から制止が入る。





【お前一人で来い。騎士達には話すな。誰かれかまわずこの場所を教える気はない】





(か…、監視されている!?)






相手には、私の動きがしっかりと見えている様で、耳元で聞こえる声なんかは、まるで本当に本人が後ろで囁いているかのようにハッキリと聞こえてくる。

ズバリ、息づかいと体温まで感じそうなリアルさ……。





頭が真っ白になる私に、それでも声はやむ事なく私に語りかけてくる。





【……せっかくこの俺が珍しく親切心を出しているんだ。言うことは聞いておけ。じゃないと…、お付きの騎士達全員、この手で焼き払っても良いんだぞ…?】







【なぁ、異世界転生者……?】








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