表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/91

事の始まり

 






◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇







 ある、よく晴れた爽やかな昼下がり。私の元に一通の便りが届いた。



真っ白い封筒には、流れるような美しい文字で宛名にエマ・ブランドンと書いてある。



しかし差出人の名前はない。



それに私宛に手紙が来る事態が珍事件だ。

なぜなら私の知り合いに文字を書ける友人はいないのだから。



不信に思い首をかしげながら手紙を開けて中をのぞき見ると、封筒がいきなりブルリと震えて何かが勢いよく飛び出してきた。



のわぁっ!っと叫びながらそれをとっさに避け、出てきた物をすかさず見返すと…。それはどうやら便箋の紙だったようだ。



便箋はすぐ様宙に飛び出した直後、一瞬で燃え尽き。その残り火からメラメラと炎文字が浮かび上がった。




 エマ・ブランドン

貴殿に魔法国家マルス国営、"アステリア魔法学園"の入学を命じる。




目の前の宙にきらめく文字がはっきりと浮かび上がると、それに追従するかのように冷涼とした威厳ある男性の声がその炎文字を読み上げた。



その様を周りで見ていた父も母も、手に持っていたトマトをぼとりと落とした。



………おそらくこれが、両親も私も人生初めて目にした魔法だったに違いない。



そして誰がどこに入学だって……?



家族全員。耳を疑わずにはいられなかった。




(……………生憎ですが、私…。魔法どころか野菜しか作ったことありませんよ……?)



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ