第6話 βテスト④〜スキルの本質〜
1000pt!
やったっ!
楽しんで!
日間32位!皆さん、ありがとです!
あの記事を見てから、数日経った。
それからもちょくちょくログインはしているが、あれから一回もあの少女には会っていない。
で、数日の間に俺はたくさんこの世界を楽しむことができていた。
Numbers World Onlineにもギルドはあって、俺はそこに登録しに行った。
ギルドには、ランクがあり、S,A,B,C,D,Eまであって、俺は当然Eランクだが、別にそこは気にしてない。
ただ、ギルドには他のβテスターもいて、はじめの頃は協力しましょうなんて言っていたが、俺のスキルを知るなり、みんな目の色を変えて俺から離れて言った。
余り物スキルだから、覚悟してはいたけど、ここまで酷いとは。
俺のメンタルが、、、
とは言いつつも今日もログインして、レベル上げをしている。
<集中スキル>で経験値も増えてるのか、俺はほかのβテスターよりもレベルの上がりが早い。
もしそうなら、ちょっとした発見だ。
レベル上げも楽しいという理由もあって、今日も俺はモンスターと戦う。
最近では、ゴブリンだのオークだのも、数匹を同時に相手できるようになっていた。
ボーっとしながら、ゴブリンを切り捨てていると、今日もレベルアップのメッセージが出てきた。
<レベルが10になりました。集中スキルがレベル2になりました>
よし。2桁になった。
しかも、スキルのレベルもあがってる!
これは楽しみだ。
そう思って、ステータスを開く。
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プレイヤー名:シン・ミッドフィールド
Lv 10
Numbers Point1000
所持金2300M
HP900
MP400
ATK600(+200)
DEF500(+0)
AGI800
スキル
< 集中>LV2
ヘイト値 10
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本当に、レベル2になってる。
詳しく見ると、、
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集中
説明:集中力。
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いや変わってない気がする。
前のがこれ。
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集中
説明:集中する。
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うん。で今が、
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集中
説明:集中力。
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四文字だったのが三文字になってる!
説明ってこんなしんぷるでいいの?
こりゃ、外れスキルになるわな。
レベルが上がって、嬉しい反面、スキルに変化がないようにみえてガッカリもするシン。
ただ、ここで前向気になって、すぐに次へ進む。
くよくよしてても仕方ないからな。
ってわけで、目指せ今日中にに12レベ!
結局、妹の剣道の相手をさせられるために、すぐにログアウトさせられてしまったが。
「せいいやっ!」
バンッ!
妹の竹刀を俺は素手で止める。
すぐに後ろに引く妹。
そして、上からのフェイントをして、下から切り上げてくる。
ただ俺はそれに引っかかったフリをして、右手の竹刀でガードするフリをし、下からの攻撃に、左手の竹刀で対応する。
そして、空を切っている、右手で妹の面に、
バシッ!
「今回も俺の勝ちだな。麗奈。」
「うっさい!何であれ捌けるの?」
「そりゃまぁ見てりゃどこにどう来るかは、、、」
とは言っているが、長年麗奈の剣さばきを見てきたから出来る技なんだがな。
「おにぃ、もっかい!」
「おう、いいぞ。って言いたいが、」
後ろに、フライパン持った阿修羅がいるから家に戻ろう。
「今日は真と麗奈で、剣道の練習をしてたのね。」
その言葉を発したのは母さんで、今は夕食どきだ。
「うん。おにぃまだ強いんだよ。」
「そりゃ、今も鍛えてるからな。」
高校も剣道部に入るつもりだから、ちゃんと練習してるしな。
「まだ勝てないのか。」
こう言ったのは、兄貴の綾だ。
綾は、剣道はやってないけど、うちの中で最も頭がいい。
結構いいとこの大学行ってるみたいだしね。
「そう勝てないんだよぅ。もう全部対処された。」
「それもっと、力の集中の仕方を変えてみたら?」
ん?
ドユコト?綾兄?
ぽかんと見つめる俺たちに、
「いや、だからフェイントの練習するのに、敢えていつもと違うところに集中して力を入れてみたり、、、ってこと。」
麗奈は、、、ってなってるけど、俺ちょっと心当たりあるぞ??
力を集める、って事は、
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集中
説明:集中力。
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これってそうゆうことじゃない?
そう思った俺は、すぐに行動する。
飯を高速で食べて、ご馳走さまを言いながら、二階の自分の部屋にあがっていく。
ベッドに置いてあるギアを被り、
「Numbers World Onlineにログイン!」
そう言って意識だけゲームに飛ぶ。
飛びながら、俺はもし俺の思った通りののスキルなら、<集中スキル>はチートすぎるスキルだ。
白い光が消えて、俺はさっきログアウトしていたところに出てくる。
そしてステータスを開ける。
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プレイヤー名:シン・ミッドフィールド
Lv 10
Numbers Point1000
所持金2300M
HP900
MP400
ATK600(+200)
DEF500(+0)
AGI800
スキル
< 集中>LV2
ヘイト値 10
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このステータスをイメージしながら、集中スキルを発動したいと思う。
すると、俺の予想どうり、、、
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プレイヤー名:シン・ミッドフィールド
Lv 10
Numbers Point1000
所持金2300M
HP100
MP400
ATK1100(+200)
DEF500(+0)
AGI800
スキル
< 集中>LV2
ヘイト値 10
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できた。
この集中スキルの本当の能力。
それはステータス値の自由操作。
もしかしてと思ったが、やっぱ当たってた。
試しにHPの数値をATKに移せたし、これが集中スキルの力だろう。
誰もが、説明が少なすぎるせいで、クズスキルだと思っていた。
でもよくいうじゃん。
余りものには、福があるってね。
そうして、俺はより一層、Numbers World Onlineというゲームをたのしめるようになった
皆さま、月曜日辛いですか?
僕はとても辛いです。でも気持ち新たに頑張ってます!
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