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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

下らない時計の話

作者: hoyuu

このサイトでは初投稿です

一応ピクシブで二次創作も書いています


下らない時計の話

           

 この物語は仕掛け時計の中の梟。

 いつも決まった時間になったら外に出て大声で時間を知らせる時計。

 梟の目はガラスが埋め込まれており光に反射すると不思議な光を放つと言われている。

 これは梟の下らない物語だ。


 僕が君に初めて会ったのは君がまだ赤ん坊の頃、君は僕を見て笑ってくれた。

 時間が来ると僕はいつも君に会いに家から出て君に時間を知らせる為に「ほーほー」と声を出す。

 僕の声を聞く度君は笑ってくれた。

 それがとても心地よく木で作られた身体から力が溢れ出て来た。

 僕は君とずっと一緒にいられますようにと願った。

 数年後、君は歩けるようになるといつも僕に会いに来てくれる。

 僕が家から出て声を出すと君も真似して声を出す。

 それがとても楽しくて君は笑った。

 僕も表情を変える事は出来ないから心の中で笑った。

 君と会える時間は短いけれどそれでも君は僕に会いに来てくれた。

 楽しそうに笑ってくれた。

 君がお母さんと一緒僕に会いに来た時君のお母さんが言った。

 「○○は本当にこの時計が好きね」

 「うん、大好き」

 君は笑顔でそう答える。

 その光景がとても優しく、温かく、これが幸せと言う物なのだなと僕は学ぶ。

 それからしばらくして君は小学校に入学した。

 君は入学式前日ランドセルを背負い僕に見せに来た。

 君はとても嬉しそうに僕に言う。

 「明日ね私小学生になるんだよ!」

 それを聞いた僕は心の中で「おめでとう」と笑う。

 その後、君は楽しそうに笑いながら学校に向かう。

 僕はそれを家の中で見送る事が僕の日課になったと同時に僕は君と会う時間が無くなった。

 君に会えないのは寂しいけど僕は黙って時計の針を動かした。

 そうする事しか僕はできなかったから。

 君が中学生に上がるともう僕の事を見向きもしない。

 「……寂しい」

 僕は心の中で呟くようになっていた。

 たまに君が友達を僕のいる部屋に連れてくると友達はみんな僕を見て言う。

 「すごい、時計だね」

 それを聞いた君は自慢げに「そうでしょ」と言って笑う。

 それを聞いた時、僕はとても嬉しかったが友達が帰るといつも溜息を吐く。

 僕はどうして君が溜息を吐くのかわからなかった……

 それから何年か経つと君は大人になり引っ越す事になった。

 引っ越す時、業者の男が僕を持って君の所へ行く。

 「これどうすればいいですか?」

 君は少し悩んだ後笑顔で男に言う。

 「捨てていいですよ」

と、それを聞いた瞬間僕の中の何かが壊れた。

 小さい時はあんなに笑ってくれたのにどうして君は僕を捨てるの?

 僕は君が好きなのにどうして君は僕を捨てるの?

 心の中で僕は泣いた。

 その日に僕は捨てられてその日のうちに燃やされた。

 その時僕の目には流れるはずの無い涙が零れ落ちた。

 それが悲しみの涙なのか目に埋め込まれたガラスが溶けて流れたのか僕にもわからない。

 僕は最後の力を振り絞り炎の中で時間を伝える声を上げた。

 ホー……ホー……と。


 この話は悲しかったかい、でもこれが人だよ。

 いらなくなったらすぐにゴミと言い捨てるそれが人。

 物が何を考え悲しむのか何てわかりはしないだからこの物語で悲しむ理由は何もない。

この作品を読んでいただきありがとうございます

アドバイスや感想があると嬉しいです。

たまにこういった作品を投稿すると思うのでその時はよろしくお願いします

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