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第2話「覚醒」したが、これは「才能」なのか?

俺は、安定を求める男だ。

成り上がり?

俺に才能があれば目指したいものだがな。


異世界に転移する前も転移した後も才能のなかった俺は、仕方なく安定した人生を選んでいた。


同じダンジョンを周回する毎日。

心がアツくなるような出来事はないが、食うには困らない。

これでいい、これでいいんだ……。




俺がこの異世界に転移してから1年が経った。

生前は『健太』という名前だったので、それをもじって『ケン』と名乗っている。

『ケン』としてのこの世界での生活にも、ようやく慣れてきたところだ。あいにく独り身だがな。


この世界は中世ヨーロッパのような文明と暮らしだ。ただ、モンスターも出るし魔術もある。

このあたりは城下町で、ほどほどに栄えているため、暮らすには悪くない地域だ。

遠くに見える城も、まるで世界遺産のように美しかった。築年数の浅い城なんて初めて見たぞ。


街の外にはモンスターが生息しているが、街には魔術師が張った結界があり、安心して暮らせる。これは"国家公務魔術師"の仕事らしい。現実世界で言う自衛隊みたいなもんか?

この街は農業が盛んだが、俺はダンジョンで生計を立てている。能力的にまだマシだったからだ。




俺は外れ特性【安定感】があり、ステータス均等。それも、低く均等だ。攻撃は<必中>だが、そもそも威力がゴミ。


それでも戦いはマシな方なので、ダンジョンに挑んで報酬を鍛冶屋なりよろず屋なりに売って暮らしているというわけだ。



ーーそんな俺の特性は、ある日突然覚醒した。


特殊能力<安定感>は、<超安定感>へと覚醒し、新たなスキルを得た。



【スキル】[呪文]『ロックオン・エンハンサー』 仲間の攻撃を<必中>にする



でもこれ、どんなヤツに使えばいいんだろう?

もともと、一般的な打撃や魔法は高確率で当たるので、必中になっても大してありがたみはない。回避力が高いモンスターはいるが、限定的だ。

うーん、これはあんまり使い道がなさそうだ。


もっと分かりやすい能力になれよ!

なんで<必殺>とかにならんのだ。


スキルの使い道について特にアイデアの出ない俺は、いつものように生活を送っていた。


果たして、このスキルが役に立つ日が来るのだろうか?

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