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嘘吐きエリスタの最後の嘘  作者: はぎま
王都学院編

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二年生、安定のボッチだ

 

 入学して、一年が経った。一年生だから特に学院でのイベントは無かったよ。

 現在私は二年生……ピチピチの八歳だ。

 悟りを開いてから精神が老けているけれど、ピチピチなのだ。

 二年生のイベントは、去年やった測定と、社交会の勉強とか、特にイベントはないと思う。三年になれば魔物を倒すお遊戯みたいな訓練があるくらいかな。


 相変わらず気を抜くと遅刻をしてしまう、でも嫌みを言われるだけで虐められてはいない……机に悪口を書かれるのは、虐めか? うん、やっぱり虐められている。おうおうてめぇら筆跡って知っているかい? 証拠はそろっているぜっはっはっは。


 私の生活リズムは、朝早く起きて準備を済ませて学院へ行き、授業を受けて、幼女に取り憑かれて、図書館の本を読み漁って平日は帰る。週末は親の特訓かセリアと魔物討伐か魔法の訓練をしているかな。特訓は激化しているけれど、割愛。絶対大丈夫は毎日大丈夫じゃないから毎日言っているよ。


「クルルや、わっちの出番少なくないかえ?」

「多い方だと思いますよ。王子とかなんてまだ喋った事もないんですから」


「そうかの? クベリア……最近どうじゃ?」

「あ? どうもしませんよ。私の私生活を探らないで下さい。まっ、クルルちゃんの目撃情報が目立って来たので、職員に質問が激化しているくらいでしょうか」

「あっ、なんかすみません。最近気を抜くと誰かに遭遇してしまって……春のせいという事で」


 一日一回は着替えてこっそり徘徊しているし、図書館で本を読む時は眼鏡邪魔だからついつい外しちゃうし。

 一組の人には顔バレしていないと思うよ。多分。


「わっちも謎の美少女やりたい」

「やれば良いじゃないですか」

「生徒に紛れるから駄目よ。いつも見付けるの大変なんだから」


 妖精族の幼女は年齢を変えられるみたいで、学院長挨拶以外は幼女のままだ。一回挨拶を見たけれど、誰だというくらい変わる。大人のお姉さんの方が私が嬉しいぞっ。


「今年はクルルで魔力測定しなくて良いでの」

「ルナードも休みで良いです? 良い感じに最下位にしてもらえれば」

「じゃあ、測定に出なくて良いから依頼を受けて貰っても良い?」


「依頼?」

「魔法学校の視察があるの。付いて来て欲しいなぁって」


 魔法学校か……気になるな。

 でも私が何かするのかな? 魔法を見せろって事だと思うけれど……

 クベリアさんともっと仲良くなりたいし、良いよと言っておいた。


「はーい、今日はこれで終了です。また来週お会いしましょう」

「「「ありがとうございました!」」」


 授業が終わり、みんなそれぞれ仲の良い人と話したり、部活や委員会に行ったり……相変わらずセイランは私が嫌いみたいで、避けられている。それに釣られて何人かの女子も私を避け、王子を含め男子たちは私に無関心……というか陰で笑い者にしているのは知っている。私が居ないと思って喋っているのを聞いていたりするからね。

 ジェジェとミカはたまに話す程度……安定のぼっちだ。

 あぁ友達と一緒にお弁当食べてぇ! 憧れだよおぉ!


「ねぇねぇ、今日居るかな?」「うん、行ってみよ」

「セイラン様は習い事ですか?」

「えぇ、あなた達はまた図書館に行くの?」


「はいっ、セイラン様も時間があったら来て下さいねっ」

「うーん、終わったらね」


 全体的に避けられているのは私が先に帰るスタイルなせいなんだけれどね。目上の人より先に席を立ったり帰ったりしてはいけない暗黙のルールがあるらしく、みんなそれにならっているという……激しく面倒なルールだな。君たちまだ子供だから身分とか関係無いでしょ。ただの子供だぞてめえら、貴族ぶってんじゃねえよ。

 エリスタなんて酷いぞ、権力よりも腕力という脳筋思想で成り立っている場所だぞ。みんなをエリスタに放り込んでやりたいぞ!


 という事で学院の図書館へ行こう。

 場所は出入口から出て曲がった所。

 知識を付けたいと思って図書館には毎日通っている。

 本の数が凄まじいから楽しい。

 図書館に入ると……今日は、女子が多いな。

 適当に何冊か取って隅っこに着席。

 ……下を向くと眼鏡がズレるので、誰も見ていないから眼鏡を取ろう。


 ……

 ……

「あの、ここ、座って、良いですか?」

「どうぞ、今避けますね」


「えっ、いやあの……」

 隅っこ好きな人が現れたので席を空けてあげる。

 どうぞと椅子を引くと、わたわたしながら座ったので私は少し離れた席に座った。


 ……

 ……あっ、この話好きだな。

 ……

「す、すみません……あの」

「あぁ、今避けますね」


「えっと、一緒に、すわっ……」


 結構自分のお気に入りの席の人が多いから、気持ちがわかるので退けてあげる。私は優しいからね!

 さて、何処に座ろうかな……あっ、一組の女子だ。私の悪口を広める奴だなぁ……目が合った。遠回りしよう。

 ……さて、この図書館は人気だから早速座る場所が埋まっている。席は空いているけれど、知らない子と同じテーブルとか難易度が高い。なんか注目されているから座って読めという事か。

 今日は、帰ろうかな……ギルドに行ったらセリア居るかな?

 図書館を出ると……

「あっ」

 うわっ、セイランにバッタリ会ってしまった。私のセイランの引き強すぎでしょ。

 びっくりしてしまったから、向かい合うように立ち止まって……セイランも私を見て立ち止まってしまっている。

 見つめ合う事数秒……逃げたいので先に口を開くのは私だよ!


「「あの……」」

「「あっどうぞ」」


 言葉が被ったから気まずいじゃねえか。

 セイランも恥ずかしそうにしているし……喋るのは得策ではない。

 とりあえず進行方向にいるのは駄目だ。私は優しいので一歩横にずれると、セイランが私を目で追ってまだ立ち止まっている。早く行けし。


「セイラン様? ……あっ!」

 図書館からセイランの友達が出てきた……くっ、これは不利だ。セイランが友達に視線が行くタイミングで……一歩踏み出す。

 そしてまた一歩踏み出した所で、セイランが私に視線を戻したけれど、もう二歩も歩いている私を止められまい! ふっふっふ、このどちらが先に逃げ出す勝負は私の勝ちだな!


「……」

 セイランの視線を受けながらまた一歩踏み出すと、セイランが踵を翻して私と同じ方向に歩き出した。

 なんでや! 図書館入れし!


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