表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/336

88 助っ人

 ひゅおおおおーと上空目掛け飛び上がる俺。シルヴェーヌさんにはアレッサンドロの相手に集中して貰おう。まぁあの完璧超人が二人相手でもそうそう遅れを取るとも思えないが。


 キラッ! ヒュゴッ!


 「おわっ! 危ねぇっ!」


 上空へ上がった途端例の化け物矢が飛んできた! いくらステータスアップしたとはいえ、あれをまともに食らったらただではいられんだろう。

 しかし俺には探知があって矢の出所はわかる。そしてしばらく[剣聖]相手に修行してたおかげか、リンちゃんの副装無しでも見切れるスピードだ。何よりあの矢は連射は出来ないみたいだ、つまり今は俺のターン!


 「うらららららららら、うらー!!」


 [異次元ポケット]に蓄えていたスローイングナイフや石、生卵や牛乳をふいた雑巾なんかを片っ端から投げてやる。


 キラッ!


 「お! 再装填早いな! 生卵でもぶつかってキレたか?」


 ガッギィィィン!!


 しかし俺にはこいつがあるのさ! [神盾アダマス] この盾は先日のゴスタからぶんどったギフト。どのくらい強いのか試しにシルヴェーヌさんが全力で斬ってみたのだが、少し切れ込みが入った程度。しつこく斬り続ければ切れるだろうが、まぁ盾の勝ちだなと悔しそうにもらしてたっけ。

 しかもその切れ込みも時間経過で修復されてしまうのだ。ギフト恐るべし!


 さすがにビビったんじゃないかな? 盾で防がれるとか思ってなかろう。ひひひ、つまり俺はアイツの最大火力を凌げるわけだ。このまま盾持って接近したらアイツは何も出来ないのだ!


 弓使いなんざ接近したら屁みたいなもんよ。どーれ、勇者相手に圧勝しますかねぇ。


 探知を使えば逃げたとて無駄さね。無駄な抵抗はしなさるな。走って逃げる勇者に盾を構えて追いかけてる時。


 ズンッ!


 「痛ぁぁぁぁぁっ!! え!? え!? 何これ!?」


 俺の尻に矢が刺さっている。ああ、勿論例の化け物矢ではない。いたって普通の矢だ。しかし問題はそこじゃない。誰が射ったかだ! 

 今俺は地面へと向かって飛んでいたのだ、つまり空に尻を向けてるってこと。その尻に矢を射つって事は俺の尻を狙える俺より上空って事だ。

 しかし当然上空には誰もいない。探知にだって引っ掛からない。俺の尻に矢を射つのは無理なはずなんだ。


 ちょっとストップ。恐らく逃げてるアイツだろと言うよりアイツ以外いないわな。ギフトなんだよな、俺の盾をすり抜けて……いや、前方から射たれた感じじゃ無かった。なんだこの不気味なギフト! 

 とにかく種を暴かないと何も出来やしない。背後に注意、むしろ思いきってこう! 勇者を追いかける方向へ盾を構えてその盾を背にする。探知任せで追いかけてみよう。謎の攻撃をこれなら視認出来るだろう。

 そして逃げる勇者に突貫すると、謎攻撃の種がわかった。空間が一瞬揺らぐとそこから矢がいきなり発射されたのだ!


 「危ねぇっ!」


 間一髪かわしたが、これまたエグい攻撃だな! つまり射った矢を任意の空間に転送してそこから発射出来るとかそんな感じだろ? て事は……


 「あひぃぃ! やっぱりぃぃ!」


 次々と空間が歪むとそこから矢が襲って来る!

盾を回せば背中ががら空きになるので使えない。ここは[ムーンライト]と[衝撃波]でなんとか凌ぐ。 

 恐らくなんだが、この攻撃には何らかの制限があってあの化け物矢は無理なんじゃないかな? それが出来るのなら初めからやってると思うんだよね。


 しかしそれにしても普通の矢に変えた途端この連射は凄まじい。[弓聖]は伊達じゃないな。これでは中々近付けない。

 そこへ一つの咆哮が響き渡る!


 「ゴアアアアアアッ!!」


 アレッサンドロ!? 違う! 探知!


 勇者に走り寄る動体が二つ。この大きさは一つは人だけどもう一つは……【れおなるど】か!!

 よっしゃ助っ人だ! 攻撃が止んだ今がチャンスだ、近付いて接近戦でぬっ殺してやる!


 高速飛行で勇者に詰め寄るが。


 「消えた!?」


 勇者の影を捉えたと思った瞬間消えたのである。


 「おっと、やっぱりムサシ達か。 派手な音が聞こえたから【れおなるど】と来てみたんだが、敵か?」


 そしてそこにイケメン冒険者レイさんと元ネームドモンスター【れおなるど】がやってきた。


 「助っ人ありがとうございます。ええ、厄介な敵襲にあって。レイさん達のおかげで追い詰めたんですが、いきなり消えちゃって」 

 

 「消えた? 敵がか?」


 「ええ、目の前でスッと」


 「う~ん、次元魔法に瞬間移動があると聞いた事はあるがなぁ、噂ぐらいに思ってたが本当なのかもなぁ」


 「瞬間移動ですか……」


 あの矢を空間移動させた様な攻撃もギフトじゃなくて、その次元魔法なのか? そんなもん使われた日にはおちおち寝てもいられないぞ。ん? てかさっきから【れおなるど】がしきりに消えた場所の地面を掘ってるな。


 「どうした【れおなるど】? なんか骨でも埋まってるのか?」


 『チガウ コノシタカラ ニオイガスル』


 「え? 地面の下からか?」


 『ソウダ オソラク コノシタニ ニゲタ』


 瞬間移動で地面に潜った? 【れおなるど】が言ってるんだからそうなんだとは思うが…… なんだか謎多き勇者のようだ。

 

読んでいただいてありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ