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68 チャイナドレス

明けましておめでとうございます!

今年も宜しくお願いします!

 「みんな! コレなんてどうだろう!」


 ついに麒麟ちゃんに似合いそうな珠玉の一品を見付けたぜ! みんながワイワイ寄って来る。


 「……ムサシ様、さすがにそれは無いかと」


 え?


 「あ、ああ。せっかく見繕って貰ってなんだが、自分もそれは着れない」


 「僕もダメだと思います兄様」


 うえ? そんなにおかしいか? いや、全然似合うだろ? 麒麟ちゃんのスタイルとか考えたら絶妙じゃ無いかと……あ!

 みんなの視線は俺の手にしているさっきの紐だった。


 「いやいやいや! コレじゃないコレじゃない! あっち!」


 服なのかすら怪しい紐はポイして、指差す服は。


 「チャイナドレス~」


 「「「おお!」」」


 いやぁ良くあったもんだなぁ。ネオピアにもチャイナドレスあるんだねぇ。


 「なるほど、コレなら良いかも知れませんね」


 「僕も良いと思います」


 「じ、自分がコレを着るのか? ちょっと気恥ずかしいのだが」


 ぬ? お気に召さない? しかしこんなときこそ。


 「仲間が選んだのに?」


 「う! うう、わかった、とりあえず試着させてくれ、決めるのはそれからでも良いだろう?」


 そそくさと試着室に入る麒麟ちゃん。しばしご歓談を……


 そしておずおずと出てきた麒麟ちゃん。


 「ど、どうだろうか?」


 「ブラボーッ!!」


 「良く似合ってますよ」


 「姉様綺麗です!」


 リヴァイアさん程では無いにしろ、スタイルは抜群の麒麟ちゃん。スリットからかいま見えるおみ足が色っぽいぜ!


 「うう、やはり恥ずかしいな、この服じゃないとダメか?」


 「むしろこの服を着る為に生まれてきた。ミズモトカツヨシは言いました、出合いは大切にしろと」


 「そ、そうか。ミズモトカツヨシ殿が言ったのか」


 (ムサシ様、誰です? ミズモトカツヨシ)


 (俺の中学生の時の友達のおやじ)


 (兄様適当過ぎますよぉ)


 「そうかぁ、カツヨシ殿の御高説じゃ仕方ないなぁ」


 (納得してるぞ?)


 リヴァイアさんとテンちゃんは無言で、ただただ可哀想な子を見る時の目で麒麟ちゃんを眺めていた。


 蓋を開けてみれば上機嫌でお買い物を済ませた麒麟ちゃん。ニッコニコだ。


 「ありがとうムサシ殿。は、恥ずかしいのはまだ馴れないが、とても動きやすくてこれは良いな」


 気に入って貰えたなら光栄だね。選んだ甲斐もあるってもんさね。


 「なんのなんの、本当によく似合ってる。綺麗で可愛いよ」


 「か、可愛い…自分なんかそんな!」


 真っ赤になって手をブンブカ振って否定する麒麟ちゃん。この娘は本当に面白いな。


 「よっしゃ、買う物は買ったしとりあえず今日は宿屋に戻って麒麟ちゃん歓迎会でもひらきますか」


 使い魔達は口々に賛成の返事をすると、俺達は宿屋へと戻った。


 「では、正式に使い魔としての契約を結びます。麒麟、雷珠を」


 ハイと返事をすると、麒麟ちゃんの前にバチバチとスパークするお馴染みの珠が現れる。

 そうか、この儀式あったな。つーか、コレに手を突っ込むのか? 風珠の比じゃないくらい抵抗あるんだが。


 「あの、バチバチいってるんですがコレに手を入れて大丈夫なんですか?」


 「大丈夫です。ちょっと手首から先が炭化するだけです」


 「ぴぃ!」


 「大丈夫ですよ兄様! もう! 姉様またそんな冗談言って!」


 くそぅ、またからかわれた。デブって言ってやろうかしら? やめた。半殺しにされるしな。


 「なんだかどちらが主従かわからんな」


 麒麟ちゃんが呆気にとられている。まぁ慣れだよ。


 よ、よし、気を取り直して南無三。おそるおそる雷珠に手を突っ込む。ちょっとピリッときたな。銭湯の電気風呂に入った時みたいだ。


 (神獣・麒麟を使い魔として契約致しますか?)


 頭の中に麒麟ちゃんの声が流れる。


 (うむ。いたそう)


 (了承致しました。これより神獣・麒麟は勇者[村山武蔵]の使い魔となります)

 

 「よっし、これで契約完了だ! 三人共、どうですか? 神獣の力は?」


 「はい。これで全力の三割程度回復しましたね」


 「僕もです!」


 「おおお…… これは凄まじいな……」


 やっぱり神獣を使い魔にすると1割程回復するで間違いない様だ。よしよし、狙い通りだぜ。


 でもリヴァイアさん、テンちゃんときてるのに麒麟で登録じゃ芸がないか… 麒麟…キリン…リン…


 「よし決めた! リンちゃんで登録! 麒麟ちゃんは今日から愛称リンちゃんで!」


 「り…リンか、なんかこそばゆいな」


 「私なんて最初間違いで登録されたのですよ?」


 「僕は最初っからテンちゃんて呼ばれてます」


 「そうか、でもなんかそう言うのも良いな。ムサシ殿、姉上、テン、これから宜しく頼む」


 俺達三人はお互い顔を見合わせて頷き、


 「「「合点承知のすけっ!!」」」


 笑顔でサムズアップしてやった。もはや通過儀礼だねこれは。


 「ハハハ! 面白い挨拶もあるもんだな!」


 麒麟…いや、リンちゃんも良い笑顔だ。


 「本当にありがとうムサシ殿」


 リンちゃんが俺の手を掴んでお礼を言ってきたが、それを見たテンちゃんが人差し指をチッチッチッと振って。

 

 「リン姉様、これからは兄様の事は兄様と言わなければいけない決まりなのですよ」


 「なに? そうだったのか、これは気付かなくてすまなかった」


 へ? いや、それはテンちゃんの時限定のつもりだったのだが…… まぁいいか。


 喜怒哀楽が激しく、元気で明るく真面目で純粋。そんな愉快な仲間、神獣麒麟ことリンちゃんがこれで正式に仲間になったぞ。これまで以上に愉快で賑やかでタフな旅になりそうだ。


 「おーい、兄上! 食堂にいくぞー」


 「あいよー」



読んでいただいてありがとうございます!

おやびんからのお年玉! とか偉そうな事を言うわけでは無いのですが、6日までは毎日更新したいと思っております。

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