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62 休日

 ようやく目覚めた使い魔の二人、さあミドロを目指すかと思えばそうは問屋が卸さなかった。


 夕焼けに染まる湖の話や、主との熱い戦いの話をしたら自分ばっかりズルいと言い出した。まったく好奇心旺盛な使い魔である。


 だもんで、今日一日はオフとしてたっぷり遊ぶ事にした。


 「ここら辺がもっぱら俺がギフトの鍛練に使ってた広場ですね。衝撃波がレベルアップしたの楽しくてそこら中穴だらけになってます」


 「なるほど、本当に遊んでいたばかりでも無かったのですね」


 「そしてこんなのも使えますよ、忍法分身の術!」


 ぼわわわわわ!! と、二人には俺が五人くらいに見えてるはずなのだか……


 「わわ! 兄様が増えました!」


 「これはあの勇者の使ってた幻惑ですか?」


 「正解です。中々に技術のいるギフトなんで、戦闘中に効果的に使うのはまだ難しいかもですが」


 でもまぁ、戦闘以外でも活躍できるギフトだと思うけどね。

 

 一通り鍛練の成果を見せて、次は湖へと移動する。湖に来ればやる事は勿論、釣りである。


 「岡っぺりでも普通に釣れる穴場にご招待しましょう」


 釣り師のギフトは3に上がった時釣れ易そうなポイントが、何となくわかる様になった。ここなら素人でも釣れるだろう。


 「わっ! 掛かりました! 凄い凄い!」


 「私もヒットしました」


 さっそく二人とも掛かったようだな、いつになく真剣な顔だ。わかるぜ、マジ面になるんだよね実際。


 「釣れたぁ~!」


 「お、テンちゃん大物だな! リヴァイアさんも負けじとデカイの釣り上げましたね」


 「フフ。美味しそう」


 感想がさすがです。


 楽しげに釣りを続ける二人。うん、この笑顔がみれたなら今日オフにしたのは正解だな。勇者バトルロイヤルをやらないわけじゃ無いが、人生楽しまないとね!


 お昼も近くなってきたので、異次元ポケットから七厘を取り出して釣った魚を焼き始める。村の雑貨屋さんで売ってたのだ。


 「二人共~、そろそろお昼ですよ~」


 「わぁ! 美味しそうです!」


 「ムサシ様にしては上手に焼けてますね」


 「ふふ~ん。絶妙の塩加減をとくと御賞味あれ」


 ガキ達に振る舞ってるうちに上手に焼ける様になったんだなこれが。ついでに獣肉やおにぎりも焼いちゃうよん!


 「あ~! 名人! 俺達にもご馳走してくれよぉ」


 「お! 来たな卑しい地獄の餓鬼共! 食え食え! ガキの内は吐くまで食え!」


 さながらバーベキューみたいになってきたな。テンちゃんも子供達に混ざって楽しげで何よりだ。リヴァイアさんは食う事に真剣だけどね。


 「ふぅ、食った食った。たまにはこういう食事もいいもんですね」


 「はい。食は環境も重要です」


 グルメ神獣の貴重な一家言ですな。


 食後の昼下がり、湖の畔で美人使い魔と並んで座ってまったり過ごす。リア充じゃないっすか! 俺今リア充っすよ! ありがとうございます! いや、相手は神獣だからリア獣か? 知らんけど。


 テンちゃん達を見やれば虫捕りの真っ最中だ。こうして見ればテンちゃんも只のガキんちょだよな。あ、風珠使って木をユサユサさせてる。虫がえらい勢いで降ってきてガキ共パニッてる。うーむ、やはり只のガキんちょじゃないな。可愛いガキんちょだ(※壮絶なる兄バカ補正発動中)


 その後も子供達に混ざって遊んであげた。鬼ゴッコをしたなら[韋駄天][ヘタレ]ダブルギフトのおかげで、影も踏ませてやらなかった。

 腕相撲をしたならリヴァイアさんの腕を1ミクロンでも動かせる者はいなかった。

 子供達の大人気無いってブーイングなんぞ何処吹く風だ。

 その他にもフルーツバスケットやらハンカチ落としやらダルマさんが転んだやら馬跳びとか、俺がガキの頃遊んでたのを伝授してやった。ネオピアにはテレビゲームなんて無いからね。郷愁に駈られるね。


 散々遊んでガキんちょ共は帰って行った。陽も大分いい感じに落ちて来た。


 「それでは最後の観光スポット、夕陽に映える湖ツアーを観光致します。テンちゃんはしっかり掴まっててな、リヴァイアさんも失礼して」


 テンちゃんを肩車して、リヴァイアさんをお姫様抱っこすると、さっさと飛び始める。


 「わぁ、高いです」


 「ちょっとムサシ様、私は武装か副装で……」


 「いやいや、もう飛び始めてしまいましたから」


 やはりリヴァイアさんはちょっと恥ずかしい様だ。さっさと飛んで正解だったぜ。まったくしょうがないって顔で不承不承納得した様だ。


 そんなリヴァイアさんもキラキラ映る湖面に目を奪われる。そもそも水辺だとちょっぴりテンション上がるしね。


 「姉様綺麗ですねぇ~」


 「ええ、本当に」


 うむうむ、二人共満足してるようで何よりだ。

 

 「ここら辺で少し待ちましょう、陽が傾き掛けた夕焼け時がオススメなのです」


 ややもすれば陽も落ち始め、湖面が紅く染まり出す。夕焼けの紅い光りに照らし出された湖面は静かに波打ち、幻想的な風景を醸し出す。


 「わぁ~」


 「綺麗…」


 真に心打つ景色に美辞麗句はいらないとは良く言ったもんだと思う。二人のリアクションを見ればそれが良くわかる。俺も初めて見た時には移動止めて見入ってしまったからね。


 そして水平線に陽が沈み、湖観光は終了を告げた。


 「如何でしたでしょうか? 本日のムサシツアーズの目玉スポット。喜んで頂けましたでしょうか? ツアー最後の行程は豪華ディナーを用意しておりますゆえ、最後までムサシツアーズを後堪能下さいませ」


 こうして俺達の適当な休日は幕を閉じた。使い魔二人もご満悦なのはもとより、俺的にも良い息抜きになれた気がする。考えてみれば剣を手にしない日なんて何時以来なのだろうか? ん? もしかしたらリヴァイアさん達は自分達が休みたいじゃなくて、俺に気を使ったのかも知れないな。それを聞く程野暮じゃないがね。

 さあ、明日からまた頑張りますかね!


 

 


 


 

  

読んでいただいてありがとうございます!

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これもひとえに読者の皆さんのおかげです! これからもリヴァイアさん達を宜しくお願い致します!

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