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30 閑話・神界にて

いつも読んでいただいてありがとうございます。

本当は明日投稿予定だったのですが、諸事情で今日になりました。だもんで明日は投稿しません。

 私は神だ


 確かそんな事をネタで言うお笑い芸人が地球にいましたね。


 この役職について、ずいぶんと地球の文化に影響されてしまいました。


 まさか私が『勇者バトルロイヤル管理運営事務員』に抜擢されるとは思ってもみませんでしたが。


 しかし私の担当勇者は楽しませてくれますね。この短い期間に天罰を三回も発動させるとは。


 「さっきの天罰、もしかしてまたロイドさんの勇者ですか?」

 

 私に話し掛けてきたのは同僚の事務員であるカインさんです。


 「ええ、これで三回目になりますね」


 「うえ~…… あれを三回ですか、普通一回でも食らえば二度と食らうもんかと思うんですがね。て事はギフトの」


 「はい。冗談半分で作られた[ドM]が勇者バトルロイヤル有史以来初の授与になります」


 ある意味栄光なんではなかろうか? とすら神である私達が思ってしまいます。私達でも天罰の痛みは想像を絶する激痛ですからね。あれは罰であるが為に失神など気を失う事も出来ない設定ですから。


 「ただ、使用目的が非常に面白い」


 「使用目的……ですか?」


 「ええ、ただ単に神に対する侮辱行為としては一回だけなのですよ。残り二回は対象の心肺蘇生、AEDの代わりだったり、対勇者を道連れにした攻撃だったりと、天罰を有効活用しているんです」


 じゃあそれを思い付いたとして実行出来るのか? と問われれば二つ返事で実行出来るような代物でも無い激痛なのですが。


 「天罰を有効活用ですか…… なんと言うか半端な覚悟じゃありませんね。その勇者さんは」


 「ところが自他共に認めるヘタレでもあるのですよ」


 「はい?」


 「基本的に逃げようとします。楽して勝つ方法を日頃から模索してます。ギフトにリヴァイアサンが使い魔としているのですが、その力でネオピアごと沈めてしまえばいいんじゃないかとか、かなり物騒な発想の持ち主ですね」


 「そ、それはなんと言うか本当に物騒ですね」


 「神笛でモンスター軍団を統率して世界を乗っ取ろうなども思想にあるようです」


 「もう勇者バトルロイヤルの枠から逸脱しているような……」


 「まぁ、神笛は神獣と同時に使用出来ないので使用不可なのですが。所謂バトルジャンキーではありませんね」


 極端に片寄った思考の持ち主なのでしょうかね。根底に根差す楽して勝ちたいが過ぎて逆に楽が出来て無い気もしますが。


 ああ、変に人が良いと言うのもありますか。これは日本人だから? いや、個人として人が良いのでしょう。


 「カインさんの担当勇者さんも順調に勝ち進めているらしいですが?」


 「お陰様でまだ脱落してませんよ。ここからが正念場ですねお互いに」


 「はい。そろそろギフトレベルの高い者もでてきますし、一筋縄ではいかないでしょう」


 残念な外れギフトを引いてしまった勇者達はあらかた脱落したようですね。早食いが初期ギフトの勇者の気持ちは察するに余りありますね。


 担当者の落ち込み様もひどいものでしたが。ボーナスに響きますからねぇ。

 私の担当勇者の村山武蔵さんはたまたま神獣と相性が良かったので、特別枠で神獣の使い魔をギフトにできたのは僥倖でしたね。


 「ロイドさんの勇者さんは結構良いギフトゲットできてますし、これはもしかしたらもしかするのでは?」


 「はは、そうですね。少なくとも神獣は特別枠中の特別枠ですからね。簡単に脱落して欲しくはありませんね。というか初期ギフトが早食いや絶対音感だった方達に簡単な脱落は申し訳ないですし」


 「でもそこは気になさらずに。初めから恨みっこ無しの抽選ですからね。負けた担当者達もそれはそれで結構楽しんでますよ」


 確かに忘年会で鉄板ネタですよね、残念ギフトって。ブービーや切り番帰還賞もあるからまだ良いのかも知れませんね。


 「で、もしですよ、もし優勝して神王になれたらロイドさんどうします?」


 「いやぁ、どうもこうも…… 正直考えた事無いですねぇ」


 「ええ! 本当ですか!? 改革ですよ改革! もっと勇者バトルロイヤルは行うべきなんです! もっと食魂を! 勇者の食魂こそが至高の味ですから!」


 「………………」


 「これはもう確定じゃないですかね? 反対派なんて勇者上がりのランドさん一派位なもんですよ。まったく勇者上がりは本当に………あっ!」


 すいませんね。私も勇者上がりの神なので。気付いたカインさんがばつの悪そうな顔で頬を掻いている。


 「あ、いや、ロイドさんの事では無いのですよ、ただ、まぁ、ね」


 何が[ね]なのかはわかりませんが、カインさんがそそくさと退散しましたね。


 ……食魂ですか。今はまだ黙認せざるを得ませんね。麻薬のような物ですよアレは。神を崇め奉っている人々への裏切り行為そのものです。


 神と人との考え方の差でしょうかね。いや、命の価値観の差でしょうか。


 ただそれが神獣大戦―――神の受肉の発端なのを忘れているのでしょうか? 勇者上がりの神が反発するのは目に見えています。私も正直面白くはありませんしね。


 そう考えるとこれはいよいよ村山武蔵さんに頑張って優勝して貰いたいものですね。


 カインさんには申し訳ありませんが、私が王になったら彼の言う通り改革はさせてもらいますよ。全ての食魂は禁止します。ランドさんの様にいきなり撤廃論は無理かと思いますが。


 なんにせよ、今回の勇者バトルロイヤルは鳩派に転んでも鷹派に転んでも、一筋縄では収まりがつかない気がしますね。

ここまでゲットしたギフト一覧


[使い魔1] [ヘタレ2] [水珠2] [神眼2]

[剣術3] [異次元ポケット1] [神様印の無限ポーション1] [神笛1]※使用不可 [探知1]

[飛行能力1] [神剣ムーンライト] [衝撃波1]

[毒無効] [ドM1]

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