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12 神獣大戦

 下界と魔界を繋ぐゲートから、下界へとモンスターが大挙した。


 モンスターは人間より強く、そして好戦的だった。人間も応戦したが力の差は歴然としており、じわじわとその数を減らしていった。


 神達も出来うる手は打ってみたものの、受肉した神の力に抗う事は難しかった。


 そしてモンスターに蹂躙された人間は、その数を既に三割近くまで減らされていた。


 もはや絶滅も覚悟した時、神界にて新たなる策が講じられた。


 神獣計画である。自らが下界には降りれない神達はリヴァイアサンを擁する、圧倒的な力を持った神獣を下界へと使わした。

 神獣はその力を遺憾無く発揮し、瞬く間に下界に蔓延るモンスターを掃討していった。


 これを良しとしなかったのは、勿論受肉した神である。神の力を持ってして、神獣達に立ち塞がったのである。


 受肉した神と神獣達の戦いは熾烈を極めた。


 地形すらも変える程の激しさに、次第に力尽きる神獣も出始めた。

 しかし消耗してるのは神もまた然りで、ついに神獣達は全力を注ぐ最後の攻勢に討って出た。


 最後の攻勢も虚しく、結果、神を討ち果たす事は出来なかった。極限まで消耗した神は魔界へと逃げ、ゲートを塞いだのである。

 神獣達はもはやゲートを押し開き追撃する余力は残っておらず、ギリギリまで残された力を行使してゲートを封印して閉じ込める事にした。


 力を使い果たした神獣達はその姿すら保つ事もままならず、小さき人間の姿にて力が回復するまでの間、下界にて隠遁する事になった。


 「で、今に至るわけです」


 「つまりは、現状リヴァイアサン本来の姿に戻る事は出来ない」


 「はい。神獣としての力は残念ながらほとんど回復していません」


 「でもまた何で俺の使い魔なんかになったんです?」


 「神獣の力をより効率よく回復するのには、同じ神の使徒である勇者の使い魔になる事なのです。とは言え、勇者なら誰でも良いものでもなく、神獣と波長が合う者に限られますが」


 「その波長の合う勇者が俺だったと。これは運命の赤い糸と言うやつですね!」

 

 「腐れ縁と言うやつかと」


 「言葉のトゲが豆腐メンタルを貫きますシクシク」


 「私は神獣の力を回復でき、勇者様は使い魔を使役できる。ウインウインな関係と言った所が正解でしょう」


 「これまでに波長の合う勇者はいなかったのですか?」


 「はい。勇者様が初めてです」


 「俺が初めての男……ハァハァ」


 「また誤解を招く表現を…… それ、よそで言わないで下さいね」


 「言ったら?」


 「生皮剥いで野晒しにしてカラスに目ん玉つつかせる?」


 「ひぃ」



 リヴァイアさんが俺の使い魔に成った敬意はともかく、神獣リヴァイアサンとして好き勝手暴れさせて勇者を狩り捲ると言う悪魔の所業は使用不可らしい。試しにリヴァイアさんに聞いたら、クズって本当にいるんですねと軽くディスられた。

 

 当初の作戦通り、地道に勇者を探しますかね。

 捜査は足が基本だぜ! 


 だもんで、ルセルクの町を徘徊する。むしろ観光がメインだ。港に隣接した市場がオヌヌメ観光スポットで、活きの良い海産物が安く手に入るのだ。

 せっかくなので海鮮丼を食べる事にした。リヴァイアさんも黙々と……いや、普段より三割増しで幸せそうに食べてるな。


 「リヴァイアさんはやっぱり海産物が好きなんですか?」


 「はい。好き嫌いは無い方ですが、海の幸か山の幸かと問われば」


 その後も、蟹やら鮑も追加で食べて、俺達はご満悦で町の散策を再会した。


 「この辺は住宅地かな、面白味は無いな」


 「そうですね。めぼしい所は周りましたね、一度冒険者ギルドに寄って簡単な依頼でも受けてみましょう」


 神眼の効力が発揮されてるのか、いないのか。勇者の影は今のところ見当たらない。依頼でもこなそうとギルドに着いたのだが。


 居た。勇者である。神眼はその効力をきちんと発揮した。凄く面白いシステムで、俺の視界に勇者が入った瞬間、勇者の頭上にギフトブックが浮かび上がった。これは任意で出したり消したり出来た。


 「リヴァイアさん、勇者発見です。隅のテーブル席に一人で座っている男です」


 依頼ボードを見る体を装い、こっそり話し掛ける。


 「……確認しました。あちらの席で様子をみましょう」


 俺達は男から少し離れた席で様子を伺う事にした。男は程よく引き締まった体格をしており、ロングソードを装備している。凛とした佇まいは周りの冒険者達と一線を画す存在感がある。


 「勇者様、これまでの相手とは格が違うようです。油断無きよう」


 「やっぱり強いですよね、アイツ」


 俺も何であれ実戦を潜って来てはいる。あの勇者がこれまでの野党や低級モンスターのそれとは違う事くらいは感じ取れた。

 スルーする手もある。下手に強者とかち合う必要は無いっちゃ無いんだ。ただ、イニシアチブを握っているのはこちらだ。卑怯だろうがなんだろうが、相手の意識の外からリヴァイアさんに水鉄砲で狙撃してもらえばいい。

 

 「と、思うんですけど、どうでしょう?」


 「悪くありません。それで宜しいかと」


 「卑怯ですねカス死ねばいいのにとか言わないんですか?」


 「私達はそもそも正々堂々と果たし合いをしているわけではありませんから。それに兵法とは基本的に卑怯なものです」


 最近少しは表情豊かになってきたと思うのだが、そこは流石のクールビューティーリヴァイアサン。淡々として素敵です。


 「あ、先程の私のモノマネについては後程タイキックですから」


 す……素敵……です……


 そうこうしてると男は立ち上がりギルドを出て行った。


 「後をつけよう、尾行作戦開始」


 付かず離れず、一定の距離を置いて男を尾行するが、これは町の入り口に向かってるな。

 案の定、男は町の外へと出ていく。こりゃ早速撃破チャンスか?


 ややもすれば、すっかり人気もなくなっていた。


 「さて、何か私に御用ですか?」


 不意に男は立ち止まると、俺達に話し掛けてきた。

 ついに評価やブックマークして貰えました!


 うれしひ(* ´ ▽ ` *)ありまとー


 なんかもう小躍りしたくなる程嬉しいもんですね! 拙い作品ですが読んで貰えて感謝感謝です!


 多々問題点もあると思うのですが、これからも頑張っていきますので宜しくお願いしますm(_ _)m

 

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