1 神様でございます
はじめましておやびんと申します
本日より拙い作品ですが投稿させてもらいます。
誤字脱字や読み苦しい点、その場の勢いで書いているので整合性やつじつまに問題があるやも知れませんが、そう言うもんだと生暖かい目でみて頂けたら幸いです。
それでは宜しくお願いします。
ジョボジョボジョボジョボ…… ザバァァァ!
「いやぁ、スッキリスッキリ」
蒸し暑い初夏の夜、調子にのってしたたかにビールを飲み過ぎたせいで、尿意により起こされてしまったのだ。
さぁて、出すもの出してスッキリしたし、もう一度惰眠を貪ろうかね。
しかしそんな考えを嘲笑うかのように深夜の静寂をかき消す大音が鳴り響いた!
ドンドンドンドンドンドン!!
「はぁ!? こんな時間に一体誰だ?」
時刻にして深夜1時。どう考えても訪問者などあり得ない時間帯に、遠慮会釈の欠片もない勢いで玄関がノックされた。
基本、ヘタレな俺は残尿が数滴こんにちはしてしまったが、そこは内緒だ。
とりあえずそ~っと覗き穴を覗いて見ると、そこにはスーツ姿でニコニコ顔の、いかにもサラリーマンが立っていた。
強盗やらなんやら恐ろしいご時世である。しかもこんな夜中にやってくる奴なんて間違いなく、まともじゃなかろう。丁重にお引き取りをねがおう。
玄関扉のドアチェーンは外さずに、少しだけ開けて対応する事にした。
「あ、あのぅ、どちら様でしょうか?」
「村山武蔵さんですね、私は神です。あなたに勇者になってもらいに来ま…」
「間に合ってます!」
ガチャン!!
ふぅ~ヤバいヤバい。そっち方面[カルト]の方でしたか。しかも自分を神と言うとはかなり斬新だな。
しかし玄関を閉め、振り返った先に信じられない事がおこっていた!
「いやぁ酷いなぁ、いきなり閉める事はないでしょう。小さい頃、人の話しは最後までキチンと聞けって教わりませんでしたか?」
「えっ!? ちょっ! あんた一体どうやって!?」
玄関を閉め、俺が振り向いたその先のダイニングテーブルのイスに、そのニコニコ顔のサラリーマンが座っていたのである!
「どうやってって、そりゃまぁ瞬間移動ですよね。神ですから造作もないです」
ヤバい!
これはガチでヤバいやつだ! ヘタレの本能が全力で逃げろと告げている。
ガチャガチャガチャガチャ!!
俺は玄関扉を開こうとしたが扉はビクともしない。
「あーあー、無理ですよ。この部屋以外、時間止めちゃってますから」
無下もなくいい放つ自称神様。
窓から外の様子を見ると、それが真実であると理解した。廊下の蛍光灯に群がっていた蛾が、空中で止まっていたのである。
お、落ち着け、俺!!
パニックになったらダメだ!
パニックになったら……
無理ぃぃぃいぃぃっ!!
「何これ! 何コレ! ナニコレ! パリコレ?」
「あらら、見事にパニックってますね」
「神様いるわ、時間止まるわ、オシッコチビるわ、出先でうんこすると必ず紙ないわ」
「とりあえず落ち着きなさいて、それとさっきから後半言ってる事は関係ないですよね?」
まぁ座れと、神様は俺にイスを差し出し深呼吸するように促す。
すぅ~はぁ~ すぅ~はぁ~
よ、よし、何とか落ち着いてきたな…… 事態を整理しよう。
「え、と、神……様? その、俺に一体何の用で?」
「ええ、先ほど言った様に勇者になってもらいます」
普段ならここでラノベじやあるまいしアホらしいと思うところだが、何しろ神の奇跡と言わんばかりの事をまざまざと見せつけられているのだ、信じるよりあるまい。にしても勇者って言われてもな。
「勇者……ですか。でも勇者って言ったら世界征服を目論む魔王を退治したりするアレですよね? 勇者になったところでそんな魔王なんていませんよ?」
「ああ、それはですね」
神様はおもむろに立ち上がり、肩、首をクイッと動かすと、
「あなた達にはコレから殺し合いをしてもらいます! バトルロイヤル! ダン○ンバカヤロウ!」
「帰ってくれ!! 危険なネタをブッ込むならとっとと帰ってくれ!!」
「ハハハ冗談ですよ冗談。でもバトルロイヤルは冗談ではありませんよ。勇者はあなたを含め複数人います。コレから異世界に転移してもらい、勇者バトルロイヤルで優勝目指して闘い合って下さい」
それこそ冗談だろ? と言いたい。だが本当なんだろう……
「私はコレから転移してもらう異世界の神の1人です。ネオピアの神の王がこの度定年を迎えましてね、我々神の中から新たに王を決めねばなりません。しかし神同士で直接争うのはご法度でして」
「で、俺達地球人に異世界で勇者になって神様の代理戦争しろ……と?」
そうです。と頷く神様。
「でも、こう言っちゃ悪いですけどいきなり殺し合えはさすがに横暴と言うか……」
「そこは本当にね、申し訳ない。こっちにも色々制約があってあなた達しか無理なんです。本当に巻き込んですまないと思ってます」
「いくら頭を下げられても人を殺すのも殺されるのも御免ですよ。てか、殺人なんて無理です」
当たり前の事だ。この俺がヘタレと言うのを差っ引いても、ほとんどの日本人に人を殺す胆力なんてない。
「ああ、そこは安心して下さい。ネオピアで殺された勇者は敗北として地球に帰還するだけで実質死にません。所謂サバイバルゲーム的な感覚と思って下さい。しかもバトルロイヤルの順位報酬が得られます。ビリっちょでもそれなりに良いものになるでしょう。はっきり言えば、転移、即自殺でも問題ありません」
それやられたら、その勇者担当の神様は泣くでしょうがねと続ける神様。
「つまり殺人せんでも、さっさとやられても文句も問題もないと?」
「ええ、そこまで無理強いはしません。まぁより良い順位になってくれると私も賞与貰えて嬉しいのですがね」
「神様も定年とか賞与とかあるんですね……」
「福利厚生もキチッとしてますよ。労災もおりますし」
ただ夢は無い。俺はその言葉を出し掛けたがそっと飲み込む事にした。大人の優しさだ。
「最後に、これが肝というか転移した勇者の皆さんには神の贈物がプレゼントされます。色々な能力、スキル、武器、アイテム等々役に立ったり立たなかったり!」
「役に立たないのもあるんかいっ!」
「悲しいかな何をゲット出来るかは運です。で、ギフトは倒した相手からも奪えます。言動によって新たにゲットの可能性もあります。譲渡も出来るのですが、気を付けて欲しいのは手持ちのギフトが0になっても敗北で、帰還となります。『BOOK』と言えばギフトは確認出来ますので」
とどのつまりはギフト争奪戦てわけか……
優勝はまぁ無理にしても報酬狙いするならギフトの数は重要だろうな…… チャンスあらば狙う程度のスタンスで、逃げ隠れがベストだな!
「よっしゃ! こうなったら腹を括るしかないな。神様、さっそくネオピアとやらに転移してくれって――アレ? あ、やっぱちょっと怖いかも」
「大丈夫、大丈夫。せいぜい手違いでカエルに転生するかも程度の危険度ですから。それではいきま~す」
「え! ちょっ! カエルて!」
「ぐっどらっく~」
神様が手を振ると俺の意識は深い闇に落ちていった…
読了ありがとうございました。
遅筆なのでポンポンとあげられませんが、なるべく頑張る所存なので宜しくお願い致します。




