7話
洞窟を隠して一息付く。次はどうしようかな?時間帯は微妙だな。魚を捕りに行くのも二度手間な気がする。やらなきゃいけない事は大量にあるんだけど何をやればいいのかまったく分からない。大体何やるにしても食い物だ食べ物。よし食べ物探しも兼ねてまだ行ってない方を軽く探検しよう。それで探検するとして、どの方向に向かうかなんだけど、、、コンパスもないし、方角が分からない。まず方角があるのか、同じように東西南北になっているのかも分からない。目印も無しに同じ場所に戻って来れるような特殊能力は無いからあまり遠くには行けない。だから分かりやすいように洞窟から川に行く反対の方向に行こう。木に大きな傷をつけて進めば大丈夫だろう。
洞窟を越えて努めて真っ直ぐ進んで行くと、地面の起伏が大きくなって、石や岩が増えてきた。あまり進まない内に少し離れた所に岩壁があり、その壁面に大きな穴が開いていた。
その穴に近付いて中を覗くと、薄暗いが中の様子は確認できた。中はかなり広くなっていて石が転がっていたりするが、十分に生活出来そうだった。奥行きもあり狭くなっていっているが人が余裕を持って通れる広さがある。危ない気もするけど行ってみようかな。どんどん進んで行くと奥に進むにつれて狭くなって、頭を屈めて進む程に狭くなった。そのぐらいの狭さで少し進むと、急に幅が広くなり、壁面に淡く光る苔が生えていた。光源があるので見通しがよくなりまだ距離はあるが、一先ず道の終わりが見えてきた。そのまま進み、突き当たりに着くと、曲がり角になってその少し先には大きな湖があった。
これは地底湖ってやつかな?初めて見た。すごい広いな!湖の反対側が見えない。湖の周りを回るとしたら結構な距離がありそうだ。水綺麗だなー。湖の底が見える。足が着く位の深さの所もあるけど大体は10m位あるんじゃないか?かなり下の方に底が見える。せっかくだから水を飲んでこう。湖あったし一旦引き返すつもりだし。
うん、普通に美味しい水。お高いミネラルウォーターの感じ。ミネラルウォーターの味なんて覚えてないけど。
その後引き返し、入り口付近まで戻って来る。すると茶色っぽい色の蛇がいたので、慎重に近づきバッと首もとを掴んで石で頭を叩き潰す。お腹空いてたんだよ。良かった良かった。でも頭を潰すと血が飛び散っちゃうんだよなー。あんまり服を汚したくないし、臭いもつけたくないのに。まあ食事になるから我慢するか。
『レベルが上がりました』
おっ、上がった。魚を捕っても上がらなかったし、上がるか分かんなかったけどレベル低いし上がったなぁ。ステータスもチェックしとくかな。
種族:人間(元異世界人)
名前:
性別:男
年齢:16
職業:
LV.2
HP:90/90
MP:3/3
攻撃力:52
持久力:34
魔力:10
防御力:51
速度:68
抵抗:44
知力:85
運:8
スキル
算術LV3 ○○語翻訳LV1
固有スキル
超強力消化器官LV-
アレルギー無効LV-
肺活量増加LV-
骨密度上昇LV2
称号
異世界転移者
まあそれなりに上昇幅あるけどステータス大体上がってるね。MPと魔力と運が糞だけど。あと元異世界人はどういう事なんだろうか?種族変わってんの?体造り変わってる?後は・・まぁ、いいや。
特に問題も無いので、蛇の鱗を剥いで胃腸だけ取ってかぶりつく。飲み物が生物の血と水しかない。コーラが飲みたい!!炭酸飲みたい。もうペリエでもいいから。ジュースとかも飲みたい。果物無いのか?果物!味のある物がいい。美味しい奴。なんか無いの?生肉味が無い。まずい、非常に不味い。調味料が欲しい。醤油は偉大だ。何にでも合う。なくしてから初めて気付く物もあるよね、その頃にはもう遅いんだ。嗚呼美味い物を食うってのは幸せな事なんだなぁ。
まあこれは大分大袈裟に言ってるだけなんだけど。それでも何か調味料は欲しいな。塩だけでもどうにか確保したい。これも重要な事として覚えておこう。
いろいろ考えながら骨までしっかり完食すると
『骨密度上昇のレベルが上がりました』
そろそろだとは思ってた。魚の骨も食ったし、この蛇の骨も結構あったから全部でキロいってると思う。さすがに上がらないと大変。辛い。このまま順調にレベルを上げて行きたいね。
そういやこの洞窟かなり快適だったな。ここを拠点にしてもいいんだけどさ、ここ入り口は広いから危ない気がする。だからここはやめておこう。葉っぱで隠したり、寝床を作った労力を無駄にするのが嫌な訳ではない。事もないかもしれない。
それは置いといて、探検を続けよう。