さつき、にいちゃんとつながる
にいちゃん、にいちゃん、にいちゃん。
ありがとうありがとうありがとう。
あの・・・にいちゃん、さつき、お返しがしたい。お金、いっぱい払う。
刹那、「さつきのバカっ!」
にいちゃんは、怒った。あの時みたいに。
にいちゃんがうちゅうじんであることをばらしたときみたいに。
わたしは、自分がなんでこうして怒鳴られているのか分からなかった。
今回は、あの時と違う。人間としてあたりまえのことをしようとおもっただけなのに。
さつきは、「なんで、なんで」と泣きながら、ちょっと怒ってほっぺをふくらませます。
にいちゃんは、おちついてやさしく説明しました。
「あのね・・・一番大切なルールは
『自分自身を大切にすること。
同じようにお友達も大切にすること。』
覚えているね?
『そして、宇宙はあなたを愛してくれている。』
うちゅうはね・・・限りない愛のかたまりで、すべてを与えて与えて与えつくすことしかしないんだよ。見返りなんかわずかたりとも求めていないんだよ。」
「お返しをしちゃダメってこと?」
「うーん、悪かないけど、たとえば、ママがさつきにおいしいカレーをつくってあげたとして、さつきがママに『おいしかった。これとっといて。』っておこづかいの五百円をポンとわたしたらどうよ?」
ママは笑って言いました。
「いーわよ!そんなもの。」
「そう、あの太陽みたいなものだよ。」
といって、にいちゃんは窓の外を指さした。
「ごらん、あの太陽を。
太陽は来る日も来る日も僕たちを照らし続け、見返りを求めることはない。
僕たちの中にもあの太陽と同じ性質が宿っているんだよ。
見返りを求めず、ただ与えることだけを考えてごらん。
太陽のごとくあってごらん。
いかに、周りの人の心を幸せで満たしたか。
いかに、周りの人の心を明るくしたか。
・・・そこに、人間としての本当の幸せがあるように思うんだ。」
私は、ハッとした。
そして、思わず背筋を伸ばして、にいちゃんの話に聞き入った。
ずっと忘れていたけれども、たしかに心の奥底では知っていた「当たり前」だけれども「本当のこと」。
「しあわせになる方法はね、人をしあわせにしようとすること。
ほかの人や、誰かや、環境が、自分をしあわせにしてくれるっておもっているかぎり、そのしあわせは、状況が変わった時には失われてしまうむなしいものなんだ。
だけど、さつきが、うちゅうに愛されていていること、これはなにがあってもかわならいこと。そして、さつきがその愛に満たされていて、その愛をどんどん人に与えていくことによって、あなたのなかにますます愛が増えていくんだよ。」
「さつきは・・・いつのころからか・・・ずっと、じぶんのことしか考えていなかった。
うちゅうにたいしても、人に対してもこころを閉ざして、じぶんなんて一人ぼっちで、不幸しかないんだって思い込んでいた・・・。」
「その無限の愛や豊かさを、ちきゅうじんたちは、分かち合おうとしないことや、恐れて受け取らないことで、自分で自分の首をしめるように貧しく不幸になっていく。
・・・そして、人には・・・命をかけて、何かを為さねばならないときが一生に一度来る。
そして、今がその時だ。」
「命をかけて、何かを為さねばならないとき・・・?」




