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精霊の友として  作者: 北杜
一章 村人編
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5

 やぁ、僕はトルク。現在生活の為に毎日を一生懸命生きている子供だよ。

 まだ、村人達からは無視をされているけどまだまだこれからさ。生活改善のために今日も一日頑張るぞ。

 それに魔法も少しずつ上達して村にも貢献出来ていると思っている。水魔法で作物に水を与えたら村長に怒られた。土魔法で道を平らにしたら村長に怒られた。暑いときに風魔法で涼しさを与えたら村長に怒られた。

 全部村長に怒られている。なんでだろう?

 現在、村では収穫祭の準備で忙しい。去年に続き今年も豊作だったらしいから村人の表情は明るく、祭りに必要な酒と食べ物を準備してる。

 村長も明るい表情で村人たちと話している。

 オレ達親子が来る前はあまり小麦の出来が良くなかったらしいと叔父さんが言っていたがそれを思わせないくらいの豊作だ。

 前に不作だったと聞いたのでオレは森の中にある腐葉土を畑に撒こうと思い、オレの家の裏の畑で土魔法で穴を掘り腐葉土を埋め、また土魔法で土を埋め直す作業をしていた。

 その作業を見ていた叔父さんが興味を持ったみたいで自分の畑にも腐葉土を撒いていたようだ。

 お陰で叔父さんの畑が村一番の豊作だったようだ。

 オレ的には牛糞堆肥を作りたかったがこの村には牛がいなかった。

 仕方ないから馬糞堆肥を作ろうと思ったが、馬は村長の家にしかおらず堆肥作りは諦めた。

 今年の収穫祭もオレ達親子は参加をしない。村八分されている状態だから祭りに行ったら何をされるか分からない。

 叔父さんにサウル(ウサギもどき)を五匹ほど渡して村に貢献をしたという形をとった。

 そして母親の病気もどうにかしないといけない。現在、母親はほとんどベッドから起き上がれないくらいに体調を崩している。

 何が原因だか分からないが体力がかなり落ちているようだ。看病はオレとマリーと叔父さんでやっている。叔父さん達親子には感謝しきれない。

 それからマリーが魔法を使えるようになった。水魔法が得意で中級レベルくらいあるらしい。

 この前は水の中級魔法「水の壁」を使って悪ガキどもの石や泥を防いでいた。オレよりも魔法の才能があるような気がする。

 オレも頑張らないといけないな。

 収穫祭の夜、オレは自分の家で遠くから聞こえる音楽と村人の明るい声を聴きながらボーとしていた。

 魔法も上達して少しは強くなり、文字もだいぶ覚えた。計算は前世で覚えているから問題なし。

 オレは光魔法属性を持っていたようで下級の光魔法、周りを明るく照らす光魔法を覚えた。

 叔父さんから森で生えている薬草や毒草の見分け方を習い、サウル(ウサギもどき)も捕って村にも貢献をしてきた。

 だけどまだ村人達からは無視をされている。

 なぜそこまで村長はオレ達親子を怒っているのか。母親や叔父さんに聞いても「分からない」としか言わない。

 昔、母親がこの村を出てから村長に何があったんだろうか?母親はなぜこの村から出て貴族と縁を結んだんだろうか?

 ここら辺が分からない。母親にも聞けないし叔父さんは知らない振りをするし、村長の奥さんも教えてくれない。みんなとても悲しい顔で否定するので聞くに聞けない。

 オレはこの村から出て何処か他の町で生活した方が良いのではないかと最近思いはじめた。だが、病気の母親を置いては行けない。母親は病気で旅に出る体力が無い。

 せめてこの村に医者がいたら、もしくは母親の病気が悪化する前に医者に見せるために町に行っていれば良かったが今の状況では無理だろう。

 サウルの毛皮を叔父さんに売ってもらって少しずつお金を貯めてはいるが医者に治してもらう分のお金は出来ていない。それ以前に医療費はいくらだ?

 今の状態ではオレ達の未来は苦労しそうだ。

 回復魔法を覚えて、母親の病気を少しでも回復させて何処かの町に住み、医者に病気を見せて給料の良い所で働くのが一番良いかな。

 そんな考えをしながら何事もない日々を暮らしていたが、トラブルが起きた。

 叔父さんが魔物に襲われた。


誤字脱字、文面におかしな所があればアドバイスをお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 主人公は何か足りない子なんかな〜物事を考えてそうで何も考えて無い感じ。
[一言] 「だけどまだ村人達からは無視をされている。 なぜそこまで村長はオレ達親子を怒っているのか。母親や叔父さんに聞いても「分からない」としか言わない。」 反対にそこまでして、村人の一員になりたい…
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