表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
精霊の友として  作者: 北杜
二章 下人編
13/276

プロローグ

二章開始です。よろしくお願いします

男爵家の農園は広くて作物が良く採れる。

昔はただの辺境の村からここまで大きくした男爵家の功績は大きい。

今はその大半の作物は商人を経由して伯爵領や国境の砦に送っている。

この事から男爵の農園は国境の砦にとって重要な役割をしている。

その農園の中には色んな人間がいる。真面目な人間、不真面目な人間。


「おい、聞いたか。農園に新しい奴が入ってくるんだとよ」

「なんだ、またかよ。男爵様も頑張るよな」

「オレ達の遊び相手が出来るから良いじゃないか」

「なんだよ、この前お前が遊んだ奴は居なくなったじゃないか」

「あの程度で居なくなる奴は農園で働いても長続きしないよ」

「よく言うぜ、お前が率先して虐めていたくせに」

「なに言っていやがる、虐めではなくて教育だよ。オレは教育係だぜ」

「お前からは何も教わりたくないね、なんでお前が教育係なんだか」

「それはオレには学も有るし、親はこの農園の取引もしているからな。偉いのは当たり前だろう」

「そんな奴がなんで、この農園に居るんだよ」

「言ってなかったかな。前に男爵様に差し上げる贈り物を間違って借金に当ててしまってな。親からこの農園に叩き込まれた」

「馬鹿じゃないか。親の物を借金に当てるなんて、そんな事をしてよくこの農園の教育係に任命されたな?」

「まぁ、親からは怒られたが、それ以上の人がオレの後ろには居たからな。この程度で済んだよ」

「なんだよ、他にコネが有るのか?恵まれている奴め」

「世の中、いろんなコネがある奴が偉いんだよ」

「そのコネを使って農園から出ればいいじゃないか」

「この農園で働く期日が済んだらオレはこの農園と取引をする商人になる。だからこの農園の事を把握しておく必要がある」

「それにしてもだ。こんな奴を教育係の一人にするなんてな」

「なんとでも言え。お前もオレについてくれば甘い汁が吸えるぞ」

「たかが農園の教育係が何を言っている、もう少し偉くなってからモノを言えよ、じゃあな」

「け、今に偉くなってもお前は雇ってやらないからな」


周りにはオレのいう事を聞く奴がいる。オレの事が正しいと思っている奴らだ。昔からの仲間やオレの教育で反抗出来ない奴、農園の責任者に恨みを持つ奴。

商人の伝手が有るからオレは物も手に入れて仲間を増やして偉くなる。

オレの将来はただの商人ではない。国を相手にする商人だ。あの人はそう言った。今はその為の準備期間だ。


さて、新人の奴で遊びながら教育でもするか。


誤字脱字、文面におかしな所があればアドバイスをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ