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精霊の友として  作者: 北杜
一章 村人編
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プロローグ

多少変更しました。

 オレの名はトルクという。

 前世ではごく普通のサラリーマンでどんな風に死んだかは思い出せない。病気で死んだか、大型トラック事故で死んだか、上から重たいものが落ちてきて死んだか、または腹上死か、どんな理由で死んだかわからないが、死んだことはちゃんと理解している。まぁ腹上死はないな、オレはモテなかったから。

 前世の事を思い出したのは父親から殴られたのが原因だ。

 殴られたオレは放物線を描くように飛び、地面に頭からドンと斜め四十五度の角度から落ちた。その時、前世の記憶を思い出したのだ。

 その後、母親から殴られた所を確認され、オレを殴った男、父親と思われる人間から「今まで飼ってやったのだ、ありがたく思え」と言うありがたい言葉をもらった。前世のオレなら釘バットをもって殴り返していたが、今のオレは母親にしっかり抱きしめられていて、何も行動は起こせなかった。

 それどころか、オレは混乱の極みにいた。前世のオレという存在と今のオレとが融合したようで、記憶が混濁し、正直父親どころではなかった。

 ふと気づけば家の門は閉められ、母親は女の子の名前を呼びながら泣いていた。その女の子は今のオレの妹で、将来政略結婚に使うため取り上げられたらしい。マジで外道だな、オレの父親は。

 その後、追い出されたオレと母親は旅に出て、何処かの村にたどり着いた。母親の話す様子から、ここは母親の故郷なのだろう。何とかその村で暮らしてはいたが、村人達からは村八分扱いで、オレも母親も苦労した。味方になってくれたのは、母親の弟、オレの叔父さんと叔父さんの娘くらいだ。

「どうして皆、無視するの?」と聞いてみても、母親は悲しい顔で笑って「大丈夫だからね」としか言わない。

 なんにせよ、オレは頑張って生きていこうと思う。長い旅で母親は体を壊してしまったので母親の代わりに生活費を稼がなければならない。前世でも子供時代は苦労したが今世も苦労しそうだ。六歳児にできることは少ないが生活向上のため頑張らなければいけないな。寝たきりの母親のために炊事洗濯掃除と頑張るぞ。

 とは言え六歳児のオレに生活費が稼げるはずもなく、母親の弟・叔父さんに頼っている。

 代わりに叔父さんの畑仕事から薪割り・水汲み等々、オレも出来る事をやってはいる。

 叔父さんの娘さんと一緒に頑張って働いている。子供の時から手伝いとはえらいねー。無視する村人達、石を投げつけて遊んでいる子供達とは大違いだ。将来は良いお嫁さんになれるよー。

 ほら、石投げて遊んでいるガキ供は親の手伝いをしなさい。石を投げ返したり殴り返したら、村人達から無視だけではなく、更に酷い扱いを受ける可能性があるから何もしない。

 体調を崩している母親は、体調が良い時に文字と数字・魔法を教えてくれている。そう魔法である。魔法がある世界だ。これでこの世界は過去ではなく異世界だと分かった。

 まぁ、日本ではないとは思っていたが異世界だったとは世界は広いな。

 でもオレの目標は変わらない。生活を少しでも良くしつつ、この世界で生き残るための勉強をする。特に魔法を勉強するつもりだ。

 魔法が使えれば良い所に就職できるかもしれない。前世のように一日三食の食生活がしたい(切実)。

 それに魔法がうまくなれば、母親の病気が治せるかもしれないからね。生活向上のために頑張るぞ。

 あと、父親に復讐しても良いだろうか?


誤字脱字、文面におかしな所があればアドバイスをお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 希少なのに戦争の最前線に出すって馬鹿なの?侵略か防衛かで変わるだろうが希少なら敵に渡るのを防ぐために隠すでしょ。
2022/03/05 16:39 退会済み
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