詐欺師 と 魔法使い〈1〉
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世には魔法使いと魔術師がいる。
勉強に膨大な時間を費やし努力をすれば魔術師になれるが、魔法使いになることはできない。魔法使いになれるのは、虹の石に選ばれ、手にすることができた者だけという。
そして、虹の石は魔法使いにしか見つけることができないという——。
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「もしかしてなんじゃがね」
下町の小さな酒場の隅のテーブルで、老人は若者に話しかけた。
「なんだい、ジイさん」
話しかけられた若者もスープをすすりながら、隣に座る少女に聞こえないように小声で返事をする。酒場特有のざわめきに埋もれ、彼らの会話は目立つことは無い。
少女は2人の会話に気付かず、丁寧にスープをすくい口に運んでいた。
「甲斐性がないんじゃないかのう?」
老人はスプーンでスープ皿を叩く。行儀がいいとはいえない行為だ。
皿に注がれたスープはかろうじて肉の香りはするが、肉は欠片も入っていない。ジャガイモの欠片が3つほど、申し訳程度の彩りににんじんの欠片がひとつ入っているだけだ。
それでも汁の量だけはたっぷりとスープ皿に注がれていた。
そして、小さなパンがひとつ。混ぜ物を使っていない上等なパンだ。焼き立てで柔らかく噛みしめるたびに甘い味が口に広がる。
混ぜ物入りパンではこうはいかない。貧しい下町では量を多くするためだけに、ふすまなど混ぜ捏ねてパンを焼く。混ぜ物ありならば大きなパンを注文することもできたが、若者はそれだけは嫌なのだ。
パンだけは上等なものでないと我慢ならない。混ぜ物入りのパンのモサモサした食感は、極貧だった頃を思い出して切なくなる。
だからどんなに金がなくてもパンの質にだけは拘る。
いつもなら、もう少し大きなパンを頼めたし、スープだって肉を入れることができたし、さらに言えばビールを付けることもできる。だが、今日はそんな贅沢はできない。
この町に着くまでに手持ちの金を使ってしまっていたのだ。その上、町に着いたのが夕方近くで稼ぐ時間もなかったのだ。
頑張れば少しくらい稼ぐことができたろうがが、それだって腹の虫をガマンできればの話だ。
夜には酒場で賭けカードで稼ぐつもりでいるから、明日の朝食はもっと豪華にできるだろう。若者はイカサマに長けているため、損することなく確実に稼ぐことができる。
「甲斐性なし」
念を押すように繰り返す老人の言葉に若者の声が尖る。
「誰が甲斐性がないって?」
「お前さんがじゃ」
「今日は仕方ないだろう」
「本職はどうした、本職は」
「同時進行で仕込みはしない主義なんだよ」
奥歯でギリギリと噛み潰しているかのように、言葉を吐き出す。
若者の名はウィルブレドと言う。
手品を披露したり、酒場で賭けカードなどをして小金を稼ぐこともあるが、本職は詐欺師だ。薬草の知識なども持ち合わせているので、旅の途中で見つけた薬草を摘んでは煎じて薬品店に卸すことなどもしているが、あくまでも本職は詐欺師である。
だがテーブルで同席している少女と老人の2人と共に旅するようになってから、詐欺はしていない。
ウィルブレドは詐欺を仕掛けるのは金持ちと悪党だけをモットーにしている。
金持ち相手なら勉強代と諦められる程度の金額を、悪党相手なら口止め料と思える程度の金額を詐欺るのだ。
大金を貪ってはならない、何事もほどほどに。
詐欺をするためには、相手の懐具合と性格などを見極めなくてはならない。やりすぎて役人に訴えられたり、悪党に殺されたりしては意味がない。
ゆえに詐欺をするためには、地道な情報収集と細かな仕掛けが必要となる。それにはもちろん時間も充分に必要だ。
ウィルブレドは実に地道にやっている詐欺師なのだ。
たまに懐具合の寂しさと空腹に負けて、1食分ほどの金額を一般人から頂くこともあるが、それ以上の金を奪うことは決してしない。それはウィルブレドのモットーに反するからだ。あくまでも金持ちと悪党専門の詐欺師なのである。
普通に暮らす人々からすれば、ウィルブレドもただの犯罪者でしかないのだが、本人はそこらの犯罪者とは一線を画しているつもりでいる。
しかし今現在は、少女と老人の2人を食べさせるため、詐欺の仕掛けに時間をかけている余裕はなく、ウィルブレドとしては不本意窮まりないが、手品とカード、それに薬草売りで稼ぐしか無くなっている。
だというのに、甲斐性なしと言うのだ、この老人は。
なんという侮辱か。
今までにどんな手管でどんな詐欺を行ってきたか、それがいかに手際よく華麗に行われたか、こんこんと説明してやりたいくらいだ。
まかり間違って少女の耳に入ってはならないので、口に出したりなどしないが。
「言い訳言い訳」
老人はスプーンをぷらぷらさせながら言う。
ハッキリとは言わないが老人もウィルブレドと同業であるらしい。だからか、ウィルブレドの仕事ぶりをいちいちつつく。
なんと言われようとも現在進行形で地道な仕掛けの最中なのだから、余計な仕事なぞしてしくじりたくはない。
老人はそれを知っているくせに言うのだから余計に腹立だしい。
「さてと」
皿を持ち上げた老人を、横目でチラリとみたウィルブレドは低い声で制する。
「お代わりなんかするなよ、ジイさん。そんな金はないからな」
「なんじゃ本当に甲斐性のない。その上に心まで狭い。老い先短い老人の腹を満たしてやろうと思わんのか」
「アンタ、下手すりゃオレより長生きするよっ! ていうか、そもそも自分の食い扶持は自分で稼ぐってアンタ言ってただろうが!」
「ごめんなさい」
思わず声が大きくなっていたウィルブレドの耳に、小さな謝罪の声が届く。むろん老人の声ではない。
隣で静かに食事をしていた少女――シェリファがスプーンを置いて立ち上がった。
「何か私にもできる仕事あるか聞いてくる」
「待ぁーった待った待った」
ウィルブレドは慌てて立ち上がり、酒場の厨房に向かって歩き出したシェリファの腕を捕まえると元の椅子に座らせた。
コップに水を注ぎ、シェリファの前に置いてやる。
「シェリファはいいんだよ。子供がそんな心配をするんじゃない」
「でも」
シェリファは申し訳なさそうに俯き、大きな青い瞳をしばたかせる。小さな手を膝に置き、スカートをきゅっと掴んだ。
ウィルブレドとシェリファは親子でも兄妹でもなんでもない、親戚ですらない。知り合ってまだ1カ月ほどの間柄だ。ウィルブレドがシェリファを養う義理などまるでない。
それをシェリファは良くわかっているから、ウィルブレドの世話になるのが申し訳なくて仕方ないのだ。
最初の頃はウィルブレドを警戒しているせいだと思っていた。しかしそうではなかった。生まれ育った村でやっかい者扱いをされていたシェリファは、他人に優しくされることに慣れておらず、働きもせず食事を与えられるといたたまれなくなるらしい。
旅の道中も薪を拾ってきたり、水を汲んできたりと実にこまめに働く。町に入れば仕事を探そうとするし、自分の食い扶持をどうにかしようと一生懸命である。
ずうずうしくお代わりを要求する老人とは大きな違いである。
「最初っから、そういうのはオレにまかせとけって言っただろ」
ウィルブレドは、シェリファの頭を軽くなでる。とろけそうに滑らかでふわふわな毛質をしていて、つい何度も何度も撫でてしまう。
くすぐったそうに小さく笑んで、シェリファは躊躇いながらも小さく頷いた。
賢そうな額にパサリと髪の毛が落ちる。いまは男の子のように短いが、はちみつのような濃い金色をしていて伸ばせば美しく輝くに違いない。
「子供には優しいのに老人には冷たい」
老人はボソリと呟くと、口を尖らせてソッポを向いた。シェリファの同情を引く気満々のわざとらしさである。
「そんなことないよ、ウィルブレドは優しいよ」
「シェリファは良い子じゃのう」
少女にわからぬように、老人はウィルブレドにアカンベーをして見せる。
ウィルブレドはムッとして、老人とシェリファでは価値が違うのだと言いそうになり慌てて自分を戒めた。
下手な言葉でシェリファに警戒されては元も子もない。信用されるためにどれだけ良い人を演じているか、その労力を考えたらそんなことは言えるわけがない。
「ふざけんなっ!」
唐突に怒号が酒場に響き、老人を慰めていたシェリファはビクリと体を震わせた。無意識に老人の服の袖を握り締め、瞳を不安で曇らせる。
大人の怒声が苦手なのだ。体が委縮して震えてしまう。
「いかんなぁ、楽しい夕食時に」
老人は安堵させるため、シェリファの背を撫でる。
怒声が発されたのは店の隅のテーブル。
ウィルブレド達のいる隅のテーブルとは反対の位置にあるために事の発端はわからないが、和やかな酒場の雰囲気を一気に険悪に染め上げていた。
ウィルブレドは騒ぎの中心とその周囲を目敏く観察をする。トラブルに巻き込まれないために、またトラブルを活用して美味い汁を吸えるように、周囲への観察を常に怠らない。詐欺師の習性というべきか、生き延びるための習性というべきか。
それにしても、この騒ぎは奇妙な光景だった。
怒声を上げた男は大きな体をしていた。日に焼けた皮膚の下には、労働で鍛えられた筋肉の束が詰まっているのがわかる。あの腕で殴られたら、とんでもないことになるのは容易に想像がつく。
あの男にケンカを売る気になる者などそうはいないだろう。
その男を相手にしているのは、年の頃は15、6くらいの少女なのだ。
柔らかなライトブラウンの髪をグリーンのリボンで束ねている。光の反射で金色にも見えるのブラウンの眦は吊り上げられているが、愛らしい顔立ちを損なうことはない。まだ乳臭い子供だが、数年もすれば誰もが振り返る美女に育つことだろう。
愛らしい顔に似合わぬ舌峰で、大男をやりこめている。
ウィルブレドはシェリファをチラリと見る。
似たような状況でウィルブレドはシェリファと出会った。
気が強そうなライトブラウンの髪の少女とは違い、シェリファは言葉はたどたどしくブルブルと震えていたが。
恐ろしさにブルブルと震えながらも、それでもシェリファは荒くれ者相手に一歩も引かなかった。薄汚い格好をして顔も汚れ、手足もガリガリだった。
一緒に旅するようになってシェリファは身綺麗になったし、そして三度の食事のおかげで肉もつき、顔立ちも丸く愛らしくなった。
(オレが甲斐性なしじゃないって証拠だ)
ウィルブレドは力強く思う。
しかし、まだまだ細い。もっと栄養のあるものを食べさせなくてはならない。シェリファはウィルブレドのやった服を大事に着ているが、そろそろ着替えの一枚も買ってやらなくてはなどと考える。
女子供を身奇麗にして腹を満たしてやるのは男の甲斐性だと思っているのだ。それに、のちのち得る利益のことを思えば、必要な先行投資でもある。
バンという音が響き、ウィルブレドは意識を騒ぎに戻す。
音を立てたのは大男ではなく、少女のほうだった。ショルダー掛けしていた革袋をテーブルに叩きつけたのだ。
周囲のヤジ馬は成り行きを面白がっているものの、止めようとする者はいない。そのくせ酒場の騒ぎにしては珍しくヤジを飛ばす者も少ない。
大男がこの辺で知られた人間であり、怒らせると厄介な相手だということだ。
少女の後ろにはフードを深くかぶった人物がいる。少女の主人なのだろう。しかし騒ぎの中心にいることを意に介する風もなく、ワイングラスを片手に本を読んでいる辺り、よほどの胆力の持ち主か、無神経の無頓着か。
華美な装飾はないが上等な革と布で上品に仕立てられたフードを着ている。貴族階級か貴族相当の生活を許されている富裕階級であることに間違いない。
少女の着ている服も地味に仕立てられているが、布地はシルクの高価なものだ。少女はもちろん、その主人も下町の酒場にいることすらありえないレベルの人間であろう。
脇には大きな荷物が2つ。馬車を使えばなんてことのない大きさの荷物だが、馬車でなく荷物持ちを雇っている辺り、なにか面倒そうな事情を抱えていそうだった。
聞こえてくる内容から推測するに、値段の交渉の決裂といったところだろうか。
関わらずにいるのが一番良さそうだ――そう結論つけてウィルブレドはさっさと食事を終わらせようとスプーンを持ち直した。
老人はシェリファの背を撫でながら呑気な声でウィルブレドに言った。
「ウィルブレド、騒ぎを収めてきておやり」
老人の思わぬ言葉にウィルブレドは椅子から転げ落ちそうになる。
「いやいやいや何言ってんの、ジイさん! なんでオレがそんなことしなくちゃなんないの!?」
「あのままでは、どちらにとってもいいことはなさそうじゃもの」
老人はそう言いながらウィルブレドからスプーンを奪う。ついでにスープの残った皿も自分に引き寄せる。
ウィルブレドはすぐにスプーンとスープ皿を自分の前に取り戻すが、老人とは思えぬ俊敏さで再び奪われる。負けじとウィルブレドもスープ皿を引っ張り返す。
ウィルブレドと老人はスープ皿を引っ張り合いながら会話を続けた。
「だからって、なんでオレが」
「お前さんには簡単なことじゃろう」
「簡単!? ボケてんのか、ジイさん。自分で言うのもなんだけど、オレは顔がいいだけの優男だよ? ぶん殴られて終わりだよ」
「方法はあるじゃろうに」
「方法!? どんな!?」
スープ皿から手を離さない老人に苛立つウィルブレドに、控え目に小さく、けれど期待に満ちた声でシェリファが囁いた。
「魔法!」
とんでもない言葉にスープ皿を掴んでいた手の力が緩む。
「だから」
オレは魔法使いじゃない――と怒鳴りかけて、ウィルブレドは慌てて口を閉じた。そして周囲を見回す。誰かに『魔法』なんて言葉を聞かれたら厄介なことになる。
幸いなことに大男と少女の作り出す険悪な気配に意識を奪われ、シェリファの言葉を耳にした者はいないようで、ウィルブレドはほっと胸を撫で下ろした。
老人はその隙にスープ皿を奪い、スープを口に放り込んでいる。
(くそジジイ)
ギリギリと擦り潰すような思いで老人を口の中で小さく罵る。
シェリファが期待に満ちた眼でウィルブレドを見あげる。
ウィルブレドにできないことなど何もないと信じているのだ。ウィルブレドがその気にさえなれば、こんな騒ぎなどすぐに収まると信じ切っている。
けれどウィルブレドは魔法なんか使えない。だが、シェリファにそう言うわけにはいかない理由があった。
「なんでもソレに頼っちゃだめだって教えただろ。人がいる場所で、その言葉を言うのもダメだ」
「……ごめんなさい」
哀れになるほどにしょんぼりとシェリファは頭と垂れた。
こうしている間にも酒場に充満する険悪な雰囲気は濃度を増してきている。
こんな雰囲気の中で、呑気に食事ができるのは、忌々しいが同じテーブルに座っている爺さんだけだろう。
(さてどうしたものか)
ため息をつく。
魔法でどうにかできるというのなら、魔法使いに出てきて頂いて、どうにかしてほしいところだ。
都合良く魔法使いが出てきてくれるわけもなく、またウィルブレッドは魔法使いなんかではない。魔術だって使えやしない。
ポケットの中の手品用のカードを触りながら考える。
ウィルブレドに言わせれば、手品も魔術もたいして変わりはしない。
手品には種が必要であるように、魔術にも道具や薬、それを扱う知識が必要なのだ。
ただ魔術は、四大元素の精霊の力という「人ならぬ力」を使うために、魔術師は普通の人々と違う存在なのだと思われているだけなのだ。
だが魔術なんてものは、古代ゲール語を勉強し、精霊と契約するための陣を書ければ誰にだってできる。
古代ゲール語を修得するのと何百何万とある魔術陣を用途別に覚えなくてはならないため、多大なる努力と時間を必要とするというだけの話だ。
勉強量と会得するのにかかる時間が膨大なため、魔術師になるものが多くないだけ。
他の者がウィルブレドの言い分を聞けば驚くだろうが、ウィルブレドは魔術師をその程度の存在にしか思っていない。
だが、魔法使いは違う。
魔法使いは、古代ゲール語も魔術陣も必要としない。
その存在するだけで、すべての精霊と言葉をかわし契約せずとも力を使うことができるのだ。心良き者にしかなれないのだという。
(くだらねぇ)
ウィルブレドは魔法などこれっぽっちも信じていない。そんな存在は、おとぎ話だと思っている。
「魔法と神さまは存在しない」というのがウィルブレドの持論である。
一度も魔法を見たことがないし、一度だって神さまに助けられたことがないからだ。
神さまが本当に存在するなら、貧乏や病気や戦争があるわけないし、心良き者が魔法使いになるのであれば、世の中の不公平を放っておくはずがない。
しかし、世の中は戦争と貧乏と病気に満ちあふれ、不公平で不便窮まりない。だから、存在するわけがない。
だが「神さま」と「魔法」という言葉は、じつにまったく詐欺の材料に向いている。
人はこのふたつの言葉に簡単に騙されるのだ――シェリファのように。
「……」
ウィルブレドの服の裾を、シェリファの小さな手が掴んでいる。
憐れになるほどに、純粋にウィルブレドを信じ切っている小さな存在に、ウィルブレドの口端が歪む。
シェリファはウィルブレドのような ろくでもない人間を信じてしまう世間知らずで、大きな声に怯えるほどに幼く非力だが、心優しい少女だ。
その心優しさゆえに、ウィルブレドには信じられぬ行動をとることがある。
ウィルブレドが騒ぎを知らぬふりをしたとしても、シェリファはそれを責めたりなどしない。ただ、自分がどうにかしようと頑張るだけだ。
今もシェリファは険悪な雰囲気に怯え震えながらも、大男と少女の仲裁に入るための勇気を小さな胸の中で懸命に掻き集めているに違いないのだ。
もう一度ため息をつくと、宥めるようにシェリファの背を叩いた。
立ち上がったウィルブレドは首を回し筋肉をほぐす。口をうまく回すには筋肉が固まっていては話にならない。
「大人しくしてろよ」
そう言い残し、ウィルブレドは騒ぎの中心へと向かった。
その背を見ながら、老人はシェリファの頭を撫でた。
「もう心配せんでいいよ。ウィルブレドがちゃんと解決してくれるから」
優しげに垂れた眼で少女の顔をのぞき込む。
「そうじゃったろう?」
老人の言葉にシェリファは大きな笑顔で頷いた。
ウィルブレドなら大丈夫、シェリファは知っている。ウィルブレドにできないことなどなにもないのだ。
シェリファにとって、ウィルブレドは伝説や昔話にでてくる英雄や賢者たちよりも、強くて賢い『魔法使い』なのだから。




