プロローグ
ぴぴぴ…遠くでアラームが鳴っている。スマホを見ると午前6時。こんな早起きなのは、3人の中でいちばんのしっかり者の波奈に違いない。寝ぼけ眼でリビングに出てみる。
背後から「ほはよ」歯磨きしながら、波奈が話しかけてきた。
「おはよー。今日も仕事ー?」
「今日はあいさつ当番だからさ。早く行かなきゃなの。」
波奈は2駅離れた街で小学校の教員をしている。はなちゃんせんせーと言われ、みんなに慕われる素敵な先生だ。
がちゃ、玄関先で音が鳴った。おそらく、咲夜が帰ってきたのであろう。
「ただいまー。あれぇ、2人とも早起きだねぇ。」
「おかえり。今日も始発帰り?仕事は?」
「夜勤だから大丈夫ー。波奈ちゃんはほんと真面目さんなんだからぁ。」
そう言って、へらぁっと笑う咲夜。少しお酒と香水の匂いがする。とても楽しそうにお風呂に向かった。
「翠は?もうひと眠りする?」
咲夜を心配しながら、波奈が話しかけてくれる。
「そうだね。今日は13時からバイトだから、もう少し寝るよ。仕事頑張ってね。」
そう言って私は部屋に戻ってベットに入った。
私たち3人は大学から知り合った。今年で社会人3年目。しっかり者で教師の波奈、ふわふわしてる看護師の咲夜、まだ自分が何者かわからないフリーターの私。
これは、そんな3人のちょっと特別な日常の物語である。
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