今日から健康保険証が事実上使えなくなり、「利権を産むニワトリ」としてマイナンバーカードの保険証がゴリ押しされ続けます
◇26年3月まで旧健康保険証は使える
本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。
今回は今日から旧健康保険証が事実上使えなくなり、マイナンバーカードによる保険証に一本化することについて個人的な意見を述べていこうと思います。
(ちなみにマイナンバーカードに否定的なエッセイは通算4回目)
旧健康保険証の廃止についてはYOUTUBEで政府からと思われる広告が流れているので知りましたね。
マイナ保険証にそれだけ切り替えて欲しいというところなんでしょうね。
僕も旧健康保険証がほとんど使われておらず、マイナ保険証の使用率が95%以上などであれば旧健康保険証を廃止しても支障は少ないと思われます。
ところが実際のところマイナ保険証の使用率が25年10月末時点で37%にとどまっています。
え……そんなに低いにも関わらず廃止しちゃうんですか?
しかも酷い話が、マイナ保険証がカードリーダーを通しても稀に反応しないことやカードリーダーを未実装の病院も10%超ほど存在していることから「健康保険証を持参してください」ということも通知しています。
そういったことから、現在は「移行期間」とし、旧健康保険証は効力を持つようです。
そのために正式に旧健康保険証が使えなくなるのは「26年3月まで」ということみたいですね。
えぇ……健康保険証が完全に使えなくなるわけですらないって……。
もう完全に廃止してしまうものかと思いましたよ……。
まるで12月2日から使えなくなるみたいな雰囲気をか醸し出しているのは、
情報操作をして25年12月2日前後を「マイナ保険証推進週間」みたいな感じにしたいんでしょうね。
でも本来は健康保険証廃止を延期し、もっとマイナ保険証使用率が上がってから行うべきだと思いますけどね。
26年3月以降はマイナンバーカードやマイナ保険証を作成していない方はどうなるんでしょうか?
これは自治体によって差があるようですが、「資格確認書」という従来の健康保険証と「色違い(これまでは青だったのがオレンジに)」みたいな凄く似たようなプラスチックカードが届きます。
資格確認書は有効期限は5年あるために(当初は期限1年と言われていたが延びた)本当に健康保険証の代替えとして存在するようです。
えっ……! 限りなく健康保険証に近いものがあるのに、一体全体何のためにマイナ保険証って存在しているんですか?
旧健康保険証の最大の課題としては顔写真がないので本人認証ができず、
健康保険証を持っていない方が持っている方と「共有する」といった悪用がなされていました。
また、偽造が容易であるため、情報の正確性や信頼性の担保に課題があったのです。
これらの指摘に関しては非常に論理的だとは思います。
また、「お薬手帳」の代わりの役割ができ処方箋などの重複が防がれるメリットも存在しているようです。
◇「利権を産む鶏」として存在
全くメリットが無いわけじゃないんですね。
ただ、逆を言えばこれぐらいしかメリットがありません。
そもそもマイナンバーカードは2016年に作られた当初は「他人に見せないようにして大切に保管してください」と通告されていました。
しかし、健康保険証と紐づけになり、他には運転免許証とも紐づけされるようになっています。
更には運転免許証は本人確認として使えなくなるなど「マイナ運転免許証ゴリ押し」も行っています。
どうしてそんなにもマイナンバーカードに一本化したいのでしょうか……。
一説には「監視社会にしたいから」というのがあります。
ただ、性能がポンコツ過ぎます。25年11月27日の東京新聞の『マイナ保険証で「いったん10割負担」が2000件も増えた 原因は「期限切れ保険証もまだ有効」周知不足か』https://www.tokyo-np.co.jp/article/452157
という記事を引用させていただきますと、
『全国の医師らで構成する全国保険医団体連合会(保団連)は27日、マイナ保険証利用に伴うトラブル実態調査の結果を公表した。マイナ保険証を提示したもののカードリーダーの不具合などで資格確認ができず、医療機関側が患者に対し「いったん10割請求」したケースが約3400件に上り、前年同時期の調査から約2000件増加した。』
と、マイナ保険証を持って行っても確認がされず「10割負担」になってしまったケースが増えているのです。
せめて、性能が盤石であれば良いのですけど利用者が増えたら増えたで不具合も増えたらお話にならないですね……。
なぜ推進か? という問いに対して僕なりにお答えしますと、マイナンバーカードは「ドル箱」であり「無限にお金をかけることができる」という点において「推進派に利点」であると考えます。
マイナンバーカード本体の利権、カードリーダーの利権、推進のための補助金の利権、PRのための広告の利権など無限大につけることができるんです。
26年度から新カードにするプラン(今は28年になる予定に25年6月から修正)や、資格確認書を1年更新にするプランすらもありました(今は5年更新)。
反対派が頑張ったこともあり、目標としていた健康保険証の存続やマイナ保険証一本化への延期はされませんでしたが、「利権の縮小」には貢献したということです。
確かに「デジタル化」の名のもとにそれだけ利権ができるのであれば推進したくなりますね……。
東京新聞の24年9月25日の『「保険証廃止」一体誰がどう決めたのか 「記録はない」と判明…首相報告や閣僚間のやりとり 経緯は闇の中へ』という記事では責任の所在が全く分からない状況のようですから「全会一致」や「暗黙の了解」のような雰囲気で推し進められたものと思われます。
◇「リスク」を意識して「情報統合化」を検討するべき
筆者さんのお話を聞き続けていると建前は良くて実態が酷いのは日本の「テンプレ」みたいに思えてきました……。
それをしっかりと見極めていかなくてはいけないですね。
最後に今後のマイナンバーカードの展望について語っていこうと思います。
現在政府はマイナンバーカードにありとあらゆる機能を追加させようとしています。
具体的には運転免許証との統合が令和7年3月から開始され、更にはクレジットカードとの統合まで検討されています。
行政番号と民間情報を統合したものを「フラット型」というのですが、世界ではそのフラット型は反対があって続々と取り下げがされてむしろ解体されている雰囲気になっています。
世界ではどういったリスクが懸念されているんですか?
やはり情報のハッキングや下請け業者からの情報流出です。
2021年にはマイナンバーカードに関する情報が500万人分中国に流出したという問題がありました。
当時は番号程度しか分からなかったわけですが、紐づければ紐づけるほど悪い人たちの“盗みがい”が増していきます。
特にハッキングに力を入れているのが日本の周辺国である中国、ロシア、北朝鮮などです。
日増しにこれらの国と関係が悪化している状況なので、ハッキングされて大量流出しても不思議ではないと僕は考えます。
確かに怖いですね……。
ただ、何もかもが1枚で済むならそれはそれで便利ですよね?
リスクとベネフィットを比較してどちらを重くとるかは個々人次第だと思います。
僕としては「僅かな便利さ」と引き換えに大きなリスクを背負うぐらいなら、
アナログとデジタルが共存する今のような状況を維持するぐらいが望ましいと思っています。
特に考え方を強制はしませんけどね。
私はとにかく利権で歪まないで欲しいなと思いましたね……。
今回の一件から反対の声を上げれば「利権の縮小」ぐらいは実現できるので、少しでも食い止める一助になればと思いましたね。
今後もこのような政治経済について個人的な解説をしていこうと思いますのでどうぞご覧ください。




