見知らぬ犯罪の目撃者
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
【アメーバブログ】
https://blog.ameba.jp/ucs/top.do
【男山教会ホームページ】
https://otokoyamakyoukai.jimdofree.com/
【YouTube】（不思議のパルプンテ）
https://www.youtube.com/@user-vh3fk4nl7i/videos
【ノート】
https://note.com/unique_panda3782
【カクヨム】
https://kakuyomu.jp/my/works
【YouTubeドラマにつきまして】
無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです（BGMのみ）。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル：（仮）見知らぬ犯罪の目撃者
▼登場人物
●門脇健人：男性。20歳。大学生。二重人格。
●越野ワタル：男性。20歳。健人の親友。でも最近は疎遠。
●静原智也：男性。20歳。大学生。健人の友達。
●警察：男性。40代。一般的なイメージでOKです。
●キャスター：女性。30代。一般的なイメージでOKです。
▼場所設定
●健人の自宅：一般的な戸建て住宅のイメージで。健人の部屋は2階。
●ワタルの家：郊外の人里離れたロッジ。最近引っ越した。
NAは門脇健人でよろしくお願いいたします。
（イントロ＋メインシナリオ＋解説：ト書き・記号含む＝3353字）
イントロ〜
皆さんこんにちは。
皆さんの日常は安定していますか？
将来の夢は持っていますか？
どんな未来を期待するにせよ、
今の土台をちゃんとしていなければ
そんな明るい未来もやって来ないようです。
その土台とは得てして自分の事だったりします。
メインシナリオ〜
ト書き〈夜道を走る〉
俺の名前は門脇健人。
今年20歳になる大学生だ。
ある夜、俺は暗い道を走っていた。
丘を超え、山を越え、
気づけば見知らぬロッジの前に立っていた。
いや俺はこのロッジを知っている。
ここは俺の親友が最近越して来たばかりのロッジだ。
親友の名前は越野ワタル。
ワタルと俺は小学校の時から一緒で、
当時から仲が良かった。
でもワタルとの間には1つだけ苦い思い出がある。
それは高校の時、彼女を奪われた事。
でもそれは彼女の方がワタルに惚れてしまい、
ワタルが強引に何かして俺から百合子を奪った訳じゃない。
だから俺はワタルを許していた。
まぁ恋愛は惚れたハレたなんて常の事。
俺に魅力が無かったのだと諦めていた。
でも俺はそんなワタルをまた恨んでしまい、
今ワタルを殺しにロッジまで向かっている。
最近越して来たばかりだから、
ワタルは常にそこに1人で住んでいるのだ。
健人「ワタルの野郎！ぜってー許さねぇ！」
俺の手にはハモ切り包丁が握られていた。
普通の包丁より刃が長い。
確実にヤル為だ。
そしてロッジに到着した俺はすぐさまドアを開けて飛び込み…
健人「ワタルぅうぅ！！ぶっ殺してやるう！」
と叫んでいきなりヤッた。
ワタル「ぐわぁあ！」
ワタルは声を上げて悶絶し、やがて生き絶えた。
辺り一面は血の海だ。
ト書き〈夢から覚める〉
健人「うわあぁあ！！」
大声を上げて起きてみればベッドの上。
俺は自分の部屋にいた。
時間は真夜中の2時半。
健人「夢…ハァハァ…な、なんちゅう夢だ」
俺は親友のワタルを殺した夢を見てた。
起きてから本当に心底、
「夢で良かったぁぁ〜」
と思った。
感情が昂って起きたので暫く眠れず、
それから麦茶を一気に飲み干し一服していた。
次の日は大学が休みでよかった。
ト書き〈翌日〉
翌日。
俺は部屋でゴロゴロしていた。
そしてふと夕べ見た夢の事を思い出していた。
健人「ワタルかぁ。もう1年以上会ってねえよなぁ」
ワタルとは別々の大学へ行き、
高校卒業してからずっと会っていなかった。
連絡もしていない。
健人「今頃アイツどうしてんだろうなぁ」
大学に行き出してから俺達は段々疎遠になり、
あえて連絡しようとも思えなくなっていた。
こうして大抵人は、
それまで周りにいた友達を失くしていくんだろうか。
確かに俺は友達甲斐の無い奴かもしれない。
ちょっとした事ですぐカッとなり、
怒りに任せて友達を傷つけてしまう。
そんな事も子供の頃から何度かあった。
（髪の毛）
そう思いつつ、ふと部屋の床を見た。
髪の毛が散らばっている。
健人「ああ、あの時の…」
ついこの前、大学の友達の智也が来た時、
ちょっとしたイザコザが理由で喧嘩してしまった。
取っ組み合いになってしまい、
服を掴んだり髪を掴んだりした。
俺は髪を掴まれてなかったから、
それが智也の髪の毛だと言う事はすぐに分かった。
健人「智也、俺が悪かったな…。謝ろう」
それから俺はすぐ智也に電話して謝った。
智也「…まぁ別にいいけどよ」
平謝りに謝ったら智也は許してくれた。
「これ以上友達を無くしたくない」
そんな思いが心の中に渦巻いたんだ。
ト書き〈翌日〉
そしてまた翌日。
この日大学はあったが俺は休んだ。
なんかどうしても行く気になれなかったから。
そしてまた部屋でゴロゴロしていると、
さっきつけたテレビで気になるニュースをやっていた。
キャスター「郊外にあるロッジで、男性が何者かにより殺害されました。凶器はおそらく鋭利な刃物と見られており、警察では捜査を進めると共に犯人の行方を追っています。なお被害者男性の身元の確認を急いでおりますが、年齢は20歳、おそらく付近の大学に通う学生だという事で…」
健人「え…？ロッジ…？20歳の大学生…？郊外…」
妙な感覚が俺の心を走り、
何か知らないけどソワソワしてしまう。
そしてその日の昼頃、智也から電話がかかってきた。
智也「おいニュース見たかよ！？」
健人「え？ニュース…？」
智也「ああ！郊外のロッジで学生が刺されたあの事件の事だよ！」
健人「あ、ああ、あの？」
智也「あれ、どうもワタルらしいぜ…。今朝ワタルの親から連絡あってよ、俺詳しく聞いてなかったけど、なんか母ちゃん神妙な顔して聞いてたし…。ちゃんと家に帰ってもう1回聞いてみるけどさ、お前、ワタルから連絡とかなかったのか？」
俺は半分、うわの空で聞いていた。
実は智也とワタルは中学の時から一緒の友達で、
智也もワタルの事はよく知っていた。
でも俺はワタルとあんな形で別れていたから
智也もその辺には気をきかせてくれ、
俺といる時は余りワタルの事を話さなかった。
でもあの被害者がもしワタルだったら…
そうなった以上、そんな事も言ってられない。
健人「連絡とか全然ないよ。だって俺、1年以上あいつとは連絡とか取ってないんだぜ」
智也「本当か！？」
俺は事実を有りの侭言った。
本当にワタルとは連絡してないし会ってもいない。
それに今ワタルがどこにいるのかすらも分からないんだ。
これは智也も同じだった。
智也もワタルとはもうずっと連絡を取っておらず、
ワタルが今どこに住んでるのかも分からなかったと言う。
ト書き〈数日後〉
でもそれから僅か数日後。
事件は急展開を見せ解決に向かった。
なんと智也が容疑者として逮捕されたのだ。
智也「なんで俺なんですかぁ！？俺はやってない！絶対やってないんだよ！」
（パトカーに乗せられる智也）
警察「いいから早く乗れ！証拠が挙がったんだよ！」
ワタルが殺害されていた部屋の床に、
なんと智也の毛髪が見つかったと言う。
そしてその夜、智也にアリバイは無く、
その殺害時間、智也がワタルの部屋にいたと言う事は
ほぼ立証されかけていた。
健人「智也…」
俺は智也が連行されるのを
ただ悲しく見つめているだけだった。
後日のニュースで分かったが、
ワタルがあのロッジに引っ越したのは、
つい数週間前の事だったと言う。
解説〜
ワタルは郊外のロッジで殺されました。
しかもワタルがロッジに引っ越したのは数週間前。
健人と智也の2人はワタルにもうずっと会っておらず
連絡も取り合っていませんでした。
健人の場合は1年以上も会っていません。
しかしストーリー冒頭に注目すると、
おかしな点がありましたね。
それは健人が見ていたあの夢の事。
健人はその夢の中で
ワタルがロッジに住んでいると言う設定を敷き、
しかもそこで刃物でワタルが殺されると言う
なんとも痛ましい光景を見ていました。
しかし実はこの夢、
健人の実体験が見せていた夢だったのです。
健人は実際にワタルがロッジに住んでいた事を知っており
そこで本当に刃物を使ってワタルを殺していました。
その時のショックがどうしても抜けきれず、
その情景・光景を夢で見ていた訳です。
でなければ夢の内容が余りに具体的。
知る筈のない事を知っていた…
そんな真相もうっすら見えて来るでしょう。
そう、実は健人は二重人格。
A面の自分とB面の自分を持っており、
殺人鬼であるB面の自分が出ている時は
普段の自分はその時の事を何も記憶していません。
二重人格と言うのはそもそもそんな症状をもたらし、
健人がその事で疑問に思うのは仕方がない事でしょう。
その封印していた記憶の方が夢の中に出ていた訳です。
そしてワタルの部屋に散らばっていた髪の毛は、
健人の部屋で喧嘩した時に抜け落ちた智也の髪を
ワタルを殺した時に健人が前もって持参しました。
そして床にワザと落としていたのです。
健人がワタルを殺した理由はやはり嫉妬。
以前に彼女を奪われた事への恨みでした。
健人はすぐにカッとなる性格の持ち主。
智也とちょっとしたイザコザが理由で
取っ組み合いの喧嘩をした事からも解るように、
そんな彼女を奪われたと言う大きな理由になれば
相手を殺しかねない自分が出てきてしまうのも
健人なら納得できてしまいます。
今回は夢の内容がキーポイントになっていました。
余りに具体的な夢、まるで現実模写したような夢、
またはその夢の続きが現実で起きている？
…なんて事を思った時は、
少し自分の過去を反省するのも良いかもしれません。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
