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嫌われます!

「それ以外にも、引退したかった理由は言おうとは思うよ。恋愛したいっての以外で」


「他になんか理由があるのか?」


と、俺は双葉の頭を撫でながら聞く。


「あることにはあるけど、みんなには甘えに聞こえるかもしれないな」


「ただでさえアイドルは厳しい仕事なのに、やめる理由が甘えてるっていう事はないんじゃないか?」


「怒るファンが世の中には溢れてるんだよ~、嫌な話」


「なら、そのファンは本当のファンじゃないな。正真正銘のファンなら双葉を優先的に考えると思うし」


腕を組みながら言う俺に、


「可児くん好き~! 私の事を一番に考えてくれて自分の事を最優先に考えるファンとは大違いだよ~!」


スリスリと顔を擦りつける。

自己中な人などは腐るほど世の中にいる。

アイドルのファンなんて自己中の山だ。そうゆうファンが悪目立ちしているからかもしれないが、よく民度が悪いと話題になっている。


「ぶちゃけさ、私疲れたんだよ」


俺の胸元を指でなぞりながら、細い声で言う双葉。


「アイドルがってことか?」


「うん。知らない人に笑顔を作ったり、プライベートが全くなかったり……仕事も忙しくて学校と両立もしてるから休みがほぼない状態だし……他にも色々あるから精神的にも肉体的にも疲れたんだよね」


「……だよな」


アイドルだけに専念してるなら、いくらかまだ心も体も楽なところがあるかもしれないが、双葉は高校生というただでさえ忙しい時期。

それに忙しいアイドルという職業まで追加だ。


体が持つわけがない。

上手く両立できたらいいのだが、人気アイドルというものは仕事が雨の様に降って来る。


学業とアイドルを二刀流など難しいものに決まっている。


「体のことももちろんあるけど、可児くんみたいな最高の彼氏が出来たらアイドルなんて続けられるわけないじゃん。今まで我慢できてたけどもう限界。キモいファンに媚びるのは」


「お、おぉ……いきなり毒舌がすごい」


「可児くんも嫌でしょ? 私がファンに笑顔で握手したり『好き』とか言ってるの」


「……嫌、だな」


仕事とは分かってはいるは、それでもやはり『好き』とは言って欲しくはない。

わがままだけど、嫉妬してしまうものだ。


「だから! 私は引退会見の時にとことんファンに嫌われるようにします!」


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