16話
新キャラ登場!
「なんで、如月と白石さんが一緒なんだ?も、もしかして……!!」
久しぶりの学校生活を謳歌しようと浮かれていた矢先にそんな言葉がどこかから聞こえる。そして、この瞬間からお帰りムードから一変、みんなの目が疑惑の目へと変わる。俺は妃奈の方を向く。するとそこには……。今にも泣き出しそうな妃奈がいた。
しゃあないか……。俺は高を括り正直には話すことにしようと………するわけもなく、嘘をついてこの場をやり過ごそうとした。
「みんな聞いてくれ!実は……ミスターコン落ちちゃって、、、そして、空港に行ったら撮影終わりの白石さんにあってさ、まぁ、ラッキーだよね!それで、落ち込んでる俺に、このまま学校行くとみんな気まずいからって1つお願いを聞いてくれることになって、一緒に学校行ってください!って言ったんだ。そしたら、まぁ、それくらいならいいよって言ってくれて本当に白石さんって優しいよねー。」
俺は出来るだけ感情を込めて早々と言った。あれ?俺こんなキャラだっけ?いや、今は気にしないでおこう。
すると匠が出てきて言った。
「おいおい、みんなまさか妃奈さんが優斗と付き合うと思ってんの?ハッハッ、女性陣に質問。イケメンな一般人とたまたま最近出てきた若手の世界一と言ってもいいくらいのイケメンアイドル、しかも優しく、気配りもできる。君たちが付き合えるとしたらどっちと付き合いたい?周りの目を気にせずに付き合えるとしたらさ?」
「それを言ったらねー。まぁ、悩みどころだけど、その若手の人かなぁ……。まぁ、せ、性格とかも関係あるかもだけどね!まぁ、私ならゆ、ゆうとくんでも……。」
と美坂 愛が言う。彼女のことについてだか、軽く説明しておこう。彼女は女子バスケ部のエースで、髪はまるで雪のように白いショートボブ。体つきもよく男子に人気がある。
美坂さんの言葉を聞いた匠は何度も顔を縦に振りながら言う。
「最後の方はちょっと聞こえにくかったからが、大半の女性は若手イケメンを取るだろうな。ウンウン」
どこかで「やっぱり顔なのかー」っと言う声が聞こえてくるが匠は無視して話だした。
「みんな、わかったろ?みんなが知っていると思うが、アイドルの方の如月ですら白石さんとそう言う噂が立ってないんだ。こんなやつにできると思うか?」
すると周りからはこんな声が聞こえてくる。
「そうだな。匠が言うなら大丈夫か。」「そうね。佐藤くんが言うなら…。」
んん??!いつのまにか匠、信頼高くなってない?と思ったがとりあえず匠には感謝しておこう。
俺は匠に便乗するかのように言う。
「そうだよみんなー、俺が白石さんと付き合あるわけないだろー!悲しいことにさ……。なんちゃてー!」
「なに?!お前付き合いたいのかよ!」
匠がすかさずツッコミを入れてくる。そのおかげかクラスが笑に包まれる。妃奈さんは大丈夫かと目を向けると顔を伏せていた。まぁ、大丈夫か。
こうして付き合ってる騒動は終了した。
俺は今昼休みになり、匠と昼飯を食べている。そう、昼飯を食べているのだが……。俺の背中に冷や汗が少し流れる。何故かって?まぁ、少し前の時間から話すとしよう。
4時間目の授業が終わり昼休みとなった。そして久しぶりに2人だけで昼飯を食べようと、匠が提案してきた。俺はそれを快諾。ここまではいい。そう、ここまでは。俺が飯を昼飯を食べようと思い弁当を取り出していたそのときに、匠からある言葉が聞こえた。
「ゆうとー、話変わるけどさ、実際付き合ってんでしょ?白石さんと」
そう、何故か感づかれていた。こうして、今に至ると。
俺は結構焦った。ヤバイヤバイと思いつつ俺は冷静を装う。
「なに言ってんの、たくみ。そのことについては朝話した通りだよ。」
匠はニヤリと笑い言った。
「へへー、朝の通りねー。なら、付き合ってるってことね。」
「何故そうなる!そんなわけないだろ?お前もそう言ってたじゃないかー。」
俺は何故匠がそう思うのか全然わからなかった。なんでわかるの?と俺は思った。すると匠はそれを読んだかのように、言った。
「今、なんでわかるのって思っただろ?まぁ、理由はいくつかあるんだが……。優斗、白石さんは国民的スーパーアイドルだよな?」
「そ、そうだなー。」
俺は心を読まれたことに驚きつつも答える。すると匠はさらに悪い笑みを浮かべ言った。
「ならさぁ、なんでお前が白石さんが撮影だったことを知ってるんだ?優斗、お前は言ったよなー。撮影終わりの白石さんがって、なんでわかるのかなぁっと思ってな。」
俺は匠に言われ今になって気づいた。自分がおかした失敗に。俺は、その場を凌ぐために嘘を並べる。
「まぁ、あのとき確かにそう言ったが、それは白石さんと会ったときに聞いたんだよ。なんで東京に来てるんですか?って」
匠は全く同様せずに言った。
「まぁ、そうくるわなぁ。でもお前、さっき俺が聞いた時白石さんと付き合ってるだろって聞いたとき否定しなかったよな?」
俺は否定しただろうと思い少し声を荒くして言った。
「いやいや、俺は否定したぞ?朝話した通りだよって!」
すると匠がまたニヤリと笑みを浮かべ言った。本当にこいつは一般人なのか?探偵じゃないのかと伺ってしまいそうだ。
「そう、確かに朝話した通りだと言ったよな。でも、そこに違うという否定はない。知ってるか?優斗。お前って人に嘘つくの苦手なタイプなんだよ。だからお前は付き合ってないと否定はできなかったんだ。少し会ってない時間があったって俺は、お前とは長く関わってるんだ。やっぱり付き合い長いとわかっちゃうんだよなー俺!」
俺はもう匠には勝てないと思い白旗を上げる。
「はぁ〜、もう、匠には勝てないなぁ。まだスタッフにもバレてないのに最初にバレるのが匠とはな。お前は探偵かよ!」
俺はうっすらと笑みを浮かべて言う。すると匠は笑顔に戻り言った。
「やっぱりかー、まぁ、多分そうだろうなと思ったよ。まぁ、誰にも言わないから安心しろー!あと、気付いてるの俺ぐらいだから大丈夫だと思うよ。」
俺はバレてしまったことは仕方ないと割り切りとりあえず朝のお礼を言うことにする。
「まぁ、バレたならしゃあない。お前にはアイドルのこともバレてるからな。いつかバレるとは思ってたよ。まぁ、とりあえず、朝のことについてだが、ありがとう!お前いつのまにそこまでの信頼得たんだー?」
俺は笑いながら言うと、匠は悪い顔をして言った。
「まぁ、気にすんな。それと、俺が何故信頼を得ることができたのか教えようか??」
俺はなんとなく知らない方がいいと思い、拒否しておいた。
「いや、いいよ!別に。うん……。」
こうして俺の壮絶な昼休みは終わった。昼飯はどうしたって?もちろん食べれなかったよ!
ご視聴ありがとうございました!次も温かい目でよろしくお願いします笑笑