2章 -弟の決意- part3
1万PV達成しました。
正直この小説がこんなに見ていただけるとは夢にすら思っておりません
でしたので素直に嬉しく思います。
平成最後の投稿です。
令和最初の日にも投稿します。
そんな中この小説は更に内容がアレな方向に行きます。
ブックマークはここから先もご覧になりたい場合お勧めしません。
最近の姉さんの言動を一通り話した後両親はそれぞれの意見を言う。
「うーん、なんていうか・・・・・
朱音が浩太を弟ではなく一人の男として見ているように感じるな」
「朱音は昔からブラコンだったけど
輪にかけて度合がひどくなってるわね・・・・・」
俺はその言葉を聞いて腑に落ちる感覚があった。
ブラコン。男兄弟に対する行き過ぎた愛情を示す状態を表す言葉だったか。
しかしあれは愛情というものじゃない。
例えあれを愛情だと言えるとしても歪んでるにも程がある。
ブラコンという言葉に内在するもう一つの感情こそが
姉さんの最近の行き過ぎた行動の本質だ。
「ブラコン、ねぇ・・・・・・
俺からすると只姉さんの我儘に付き合わされてるだけなのだが」
「おいおい、もう少し言い方を」
「これ以上に的確な表現がどこにある」
「浩太・・・・・・そういうことを言ってたら女の子に嫌われるわよ」
「何とでも」
「あのねぇ・・・・はぁ、浩太の将来が心配だわ」
「だが、そういう物言いになるのも朱音の昔の行動のせいだろう」
「一つの理由ではある」
「じゃあ他の理由もあるのか?」
「あるけど言わない」
「嫌なら無理に言わなくていい。何となく他の理由が何かは俺にはわかる」
「!」
まさか父さん・・・・・・?
「ん~?浩太、何を隠してるのかな~?」
「言わない」
「言っちゃいなよYOU!」
「何と言われようと言わない」
「ぶー!」
母さん、その年でかわいい怒り方はきついと
「浩太今失礼なことを考えたでしょ?」
「いや」
「ふーん」
「話が脱線してるから本題に戻すぞ。
話を聞くに最近浩太に対しての行動が姉弟の域を超えている、
そういうことだな?」
「ああ」
「いいじゃない、義姉弟なんだし多少」
「冗談じゃない」
「浩太?」
「昔からいいように姉さんに扱われてきたんだ。
最近の俺に対しての行動も赤の他人同士だとわかって
俺のことを更に都合のいいようにできる存在として
手元に置いときたいからだろ」
「お前・・・・・大分歪んでるぞ」
「そりゃあんな姉を持てば歪まないほうがおかしい」
「しかしだな」
「兎に角、姉さんの俺に対する行動を一切止めさせたいというのが
今回の話の趣旨だ」
「あぁ、だが朱音にどう言えば聞いてくれるか」
「父さんや母さんからの注意でどうにかなるなんて思ってない」
「うぐっ」
「そ、そんなことないよ?朱音は私のことは大体」
「俺に対する行動を注意して改めた例は唯に一つもないよね」
「それを言われると何も言えないわね・・・・・・」
「どうすんだよ俺と結婚するなんて言い出したら。
その前に姉さんに襲われて子供出来たなんてなったら」
「目も当てられないことになるな」
「他人事じゃねえだろ!?真面目に考えろよ!」
「す、すまない」
父さんがあまりにも他人事のように話すので
つい半分キレてしまった。
「浩太、そんなに朱音のことが嫌い?」
母さんがそんなことを聞いてくるので
前々から言いたかったことを思い切って打ち明ける。
「母さん、昔のとある偉い人は言った。
『好きの反対は憎悪ではなく無関心です』と。
何が言いたいかというと
俺はそもそも姉さんに何の興味もない。全ての意味で」
「・・・・・・・・・・」
母さんが押し黙る。
「言い方は悪いがあれは人間じゃない。
人間じゃないものに興味なんて沸かない」
「浩太!言っていいことと悪いことがあるでしょ!!」
「こういう言い方しか知らない」
バチン!
その音がした瞬間俺の頬から痛みが生じる。
「浩太!あなたはっ・・・・・・!」
「何と言われようと撤回も謝罪もしない」
そういった瞬間再び頬に衝撃が走る。
「浩太・・・・・!
いえ、やめましょう。これ以上は意味がないわ」
「そうだな、だがこれだけは言っておく。
誰にも分らないだろうさ、何故俺がこんなことを
言うようになったのかを」
「浩太、また話し合いの場を設けよう」
「不毛だよ」
「そんなことはないと俺は思ってる」
「・・・・・・そう」
それだけいい俺は自室に戻る。
扉の鍵をかけ布団に入る。
「そう、俺の考えは俺にしか理解できない。
同様の経験をした人間にしか同意を得られない考えだ。
まぁ、俺と同類の人間なんて人生で一度遇うかどうかだろう。
しかし・・・・・ついに本当の気持ちの一部を言ってしまった以上
このままというわけにはいかない。
どうするかな」
俺は今後の姉さんや母さんとの関係、
父さんに俺の思考の歪について詳細を説明すべきか、
といったことを考えていたら何時の間にか眠りについてしまった。
誤字等ありましたら報告いただければ読み次第対処します。
ストックがかなり減ってきたのでもしかすると
これから先更新が滞るかもしれません。
どこまでも甘すぎる文章が書けるようになりたい(ボソ